条件付一般競争入札(特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区))
- 発注機関
- 佐賀県基山町
- 所在地
- 佐賀県 基山町
- カテゴリー
- 工事
- 公告日
- 2025年6月29日
- 納入期限
- —
- 入札開始日
- —
- 開札日
- —
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条件付一般競争入札(特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区))
入 札 公 告次のとおり条件付一般競争入札を行うので公告する。
令和7年6月30日基山町長 松 田 一 也1 件名等(1) 件 名 特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)(2) 業務内容 別紙特記仕様書のとおり(3) 履行場所 基山町地内(4) 契約期間 契約締結日の翌日から令和8年3月19日まで2 入札参加資格に関する事項入札に参加する者は次の資格要件を満たすものとする。
(1) 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の4の規定に該当しない者であること。
(2) 会社更生法(平成14年法律第154号)第17条の規定に基づく更生手続き開始の申立て又は民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)第 21 条の規定に基づく再生手続き開始の申立てがなされていない者であること。
(3) 民事執行法(昭和54年法律第4号)に基づく仮差押等金銭債権に対する強制執行若しくは国税、地方税その他の公課について滞納処分による強制執行の措置を受け、支払いが不可能になった者でないこと、又は第三者の債権保全請求が常態となったと認められる者でないこと。
(4) 入札参加申請時点で、国又は地方公共団体等の指名停止期間中でないこと。
(5) 基山町暴力団排除条例(平成24年条例第1号)第2条第4号に規定する暴力団等でないこと。
(6) 入札参加申請時点で、国税及び地方税等を滞納している者でないこと。
(7) 佐賀県又は福岡県に本店、支店又は営業所を有すること。
(8) 史跡地内での整備工事の実績があること。
3 入札参加申請に関する事項仕様書及び入札参加申請書様式については、令和7年7月14日(月)まで、基山町ホームページに掲載する。
入札参加申請者は、次の申請書及び提出資料をA4版で作成し、各一部提出すること。
(1) 競争入札参加資格審査申請書(様式1)(2) 委任状(様式2)※該当する場合のみ(3) 使用印鑑届(様式3)(4) 誓約書(様式4)(5) 納税を証する書類(写し可)(6) 印鑑登録証明書(写し可)(7) 実績を証する書類の写し※ただし、基山町の競争入札参加資格を取得している者は、(2)~(6)については提出不要。
4 入札参加申請書等の受付期間及び場所(1) 受付期間公告日の翌日から令和7年7月14日(月)までの午前9時から午後5時まで。
(ただし、土・日曜日、祝祭日を除く。)(2) 受付場所佐賀県三養基郡基山町大字宮浦666番地 基山町役場3階 財政課(3) 提出方法 持参又は郵送(郵送は令和7年7月14日(月)必着)(4) 入札参加資格の確認について提出資料により入札参加資格を確認し、令和7年7月16日(水)までにFAXにて通知する。
5 入札保証金(1) 入札日前日までに入札金額の100分の5以上の入札保証金を納付すること。
(2) 入札保証金の納付に代えて、基山町契約規則第10条第1項各号の規定に基づく担保を供することによって保証金の納付に代えることができる。
(3) 基山町を被保険者とする入札保証保険契約を締結し、その証券等を提出する場合は入札保証金の納付を免除する。
(4) 入札保証金等は、入札終了後又は入札の中止若しくは取消しの場合は還付する。
6 入札の日時及び場所(1) 入札日時 令和7年7月23日(水)午前9時10分(2) 入札場所佐賀県三養基郡基山町大字宮浦666番地 基山町役場3階 301会議室7 無効となる入札に関する事項次の各号のいずれかに該当する入札は、無効とする。
(1) 入札参加資格のない者が入札したもの(2) 入札者又は処理人が同一事項について2通以上入札したもの(3) 入札者が協定して入札し、その入札に際し不正の行為があったと認められるもの(4) 入札保証金が納付されていないもの又はその額が所定の額に達していないもの(5) 入札書に入札金額、入札者の氏名及び押印のないもの又は主要事項の記載が明確でないもの(6) その他入札に関する条件に違反したもの8 その他(1) 質疑について公告内容に質疑がある場合は、令和7年7月10日(木)までに文書にて下記問い合わせ先へFAXすること。
(2) 業務費内訳書の提出入札の際、業務費内訳書は入札額と業務費内訳書の合計金額は同額とすること。
(3) その他この公告に定めるもののほか、入札参加資格、入札及び落札者の決定方法等については、基山町契約規則の規定による。
【問い合わせ先】〒841-0204佐賀県三養基郡基山町大字宮浦666番地基山町役場 財政課 財産管理係TEL:0942-92-7917FAX:0942-92-2084
特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)特記仕様書第1条 この特記仕様書は、基山町(以下「発注者」という。) と受注契約者(以下「受注者」という。) と交す工事請負契約に係る工事に適用する。
特別史跡基肄城跡指定区域内の保存整備工事(山頂地区)については、下記の図書や指針等に示す施工基準に従って施工するものとする。
また、これらの図書に記載されていない事項については、この特記仕様書により施工するものとする。
なお、(4)以降の下記図書は市販されているので改めて配布はしない。
(1)文化庁の史跡指定区域内の現状変更許可書に係る図書及び図面(2)第2次特別史跡基肄城跡整備基本計画(平成30年3月)(3)特別史跡基肄城跡保存整備基本設計(令和6年3月)(4)佐賀県土木工事共通仕様書等の仕様(令和6年8月)(5)佐賀県土木工事施工管理の手引き(令和6年8月)(6)文化財保護法に関係する諸基準で最新のものを適用(7)佐賀県「週休2日試行工事」実施要領(令和6年7月)(8)その他土木・河川等工事に関する要綱及び指針により施工するものとする。
なお、図書は最新のものとする。
第2条 工事内容1.工事名称 特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)2.工 期 契約締結日の翌日から令和8年3月19日まで3.工事場所 基山町地内4.主な工事概要基肄城跡(山頂地区)<基盤整備>人力盛土V=46.7 ㎥、購入土 V=51.2 ㎥、床掘 V=0.7 ㎥、ロープ柵撤去 L=67m、野芝付ジオテキスタイル S=127.0 ㎡、板柵土留A=1箇所、板柵土留B=1箇所<施設整備>自然色舗装 S=715.8 ㎡、擬木階段 A・B=23 段、置き型ベンチ=5基、石柱復元=1基、ロープ柵L=74.5m<資材運搬>モノレール設置・撤去 1式(広場から山頂L=200m)現場内人力小運搬 1式なお、概要は本工事の一部である。
5.工事数量別紙数量表のとおりなお、工事内容の変更に伴い、本数量表は変更される場合もある。
第3条 現場条件1.現場説明及び図面による。
また、作業は人力掘削及び盛土等で人力作業を基本とする。
2.施工地点は特別史跡基肄城跡内であるため、遺構が損傷することがないよう細心の注意を払い施工すること。
作業中に掘削や杭の打設等が必要になった場合には事前に発注者の指定した監督員(以下「監督員」という。) に報告し指示を受けること。
3.受注者は、標記の工事(以下「本工事」という。) 区域現場の周辺状況を熟知し受注者において工事事前調査を行ない設計と相違する場合は、工事着手前に報告し、監督員の指示を受けるものとする。
また、施工や施工計画書を作成するうえでは作業に係る諸法令や諸基準等を遵守して行うものとし、各段階の適切な時期に必要に応じた段階確認を実施するなど現場を熟知したうえで適正な施工計画作成後に施工を行うものとする。
4. 本工事による周辺道路の通行規制やその他規制を行う場合は、災害時等の緊急時に対応できる内容となるように近接する施設管理者と協議調整を行うものとする。
5.本工事区域の周辺環境に配慮した施工方法(振動・騒音等対策)を選択し影響を最小限に抑えた施工に努めるものとする。
6.本工事は、週休2日試行工事(現場閉所)とし、佐賀県週休2日試行工事実施要領により行うものとする。
また、現場の特性上、残土や資機材の搬入出は土日祝等公園利用者が増える日時を避けて計画することを基本とし、これにより難い場合は監督員と協議するものとする。
7.本工事区域の施工により道路通行制限を行う場合は、道路管理者と協議を行い交通制限等の計画・実施を行うものとする。
8. 本工事区域内の通行止め箇所には、十分な工程調整を行い通行止めにより混乱がないように施設管理者と事前協議のうえ計画を行うものとする。
9.本工事は、昼間施工とする。
10. 本工事区域内は、看板により周辺道路への迂回する案内板の設置を行うものとする。
11.本工事区域に接する道路や水路等の施設は、損傷させないように慎重に作業を行うものとする。
損傷が生じた場合、漏水による施設への悪影響が予想されるため監督員へ速やかに報告し対応への指示を受けるものとする。
12.工事中に遺物等の文化財を発見又は不明なものを確認した場合、工事を止めてすみやかに監督員へ報告し指示を受けるものとする。
13.この特記仕様書に定めのないものや疑問点は発注者と協議のうえ施工するものとする。
第4条 材料1.この工事で使用する主要材料の規格及び品質は、日本工業規格(JIS)及び佐賀県公共工事製品認定品とする。
ただし、日本工業規格(JIS)によることができない場合は、準拠する規格適応したものとする。
この場合は、監督員の指示により該当する性能試験を実施又は同等試験結果を提出して発注者の性能(品質)確認を受けるものとする。
また、その他資材では、佐賀県建設技術センターの交付する建設材料試験成績書で承認されたものでなければならない。
なお、監督員が提示する材料については試験成績書等を提出すること。
2.工事に使用する材料は、現場搬入・保管に対して材料の特性や管理条件を熟知して適正に管理しなければならない。
また、破損や劣化により使用材料として不適となった場合は使用することができない。
なお、材料購入後に使用材料として不適となった場合は、監督員の指示に基づき不適材料の搬出を行うものとする。
第5条 施 工1.施工前に周辺住民へ工事のお知らせ等により周知徹底しておくものとする。
2.作業中の保安措置として、作業内容に対応した転落防止柵等を設置し、モノレール等による作業員の事故防止に努めるものとする。
また、夜間等に道路の通行規制が生じた場合、第三者に対する安全に配慮し、作業箇所を危険防止柵等で囲み侵入できないように安全措置を講ずること。
なお、一般交通や地元警察との協議で変更が生じた場合は別途協議するものとする。
3.本工事において使用する建設機械は、「排出ガス対策型建設機械指定要領」に基づき指定された排出ガス対策型機械を使用するものとする。
ただし、供給側(賃貸業者等)の都合により1台でも調達できない場合には、賃貸業者等において該当する排出ガス対策型建設機械の在庫がない事を証明する「書類」を監督員に提出するものとする。
また、排出ガス対策型建設機械を使用する場合には監督員に「使用」の確認を求めるものとする。
ただし、確認ができない場合には当該建設機械の写真撮影を行い監督員に提出するものとする。
第6条 施工管理1.公共工事の入札・契約の適正化に関する法律(H13.4.1 施行)の関連法規により、元請は一括下請けの禁止事項に該当しないように施工管理を行なわなければならない。
なお、現場における施工体制の点検要領に基づき施工体系及び元請・一次下請けの実質関与に関する事項について、着手前、施工中に数回の点検を行なう場合、元請は監督員に対し協力するものとする。
2.受注者は一部下請けの承認(契約書又は請書写し付き)を得た後、施工計画書を作成し監督員に提出するものとする。
なお、提出した施工計画書の承認が得られた後、工事に着手するものとする。
3.受注者は、佐賀県土木施工管理基準に基づき施工管理を実施するものとする。
4.前項の基準は、本工事に関係する項目を適用するものとする。
また、定めの無い項目・事項は監督員と協議し承認された施工計画に基づき施工するものとする。
5.主任技術者等は建設工事における技術者制度に適合する者を選任しなければならない。
主任技術者等は、資格証明書の写しを添付するものとする。
6.工事の進捗に際し、3項の基準に工種毎に監督員の段階確認を得るものとする。
7.委託進捗に際し現場で発生する指示、承諾、協議の事項は工事「打ち合わせ簿で行い、監督員に提出するものとする。
8.工事の進捗に際し月報を作成し監督員の指示する期間に提出するものとする。
月報には作業内容、使用機械、作業時間等を明記するものとする。
9.本工事に使用する水準点は、発注者の提供する測量成果簿により受注者が行う施工前調査(図面整合確認等)により仮水準点・現況高さとの整合性等を確認したのち施工するものとする。
なお、確認内容を記録した事前調査結果報告書として監督員へ施工計画時に提出するものとする。
報告書に誤りや不整合を確認した場合は監督員へ報告するとともに工事施工内容について、指示を受けるものとする。
10.本工事区域の内外にあるもので近接した占用物件については、埋設や架線及び設置にかかわらず占用物件を管理する施設管理者又は指定管理者に対して協議を行い適切な防護や破損防止等対策を施し、機能障害を与えないようにしなければならない。
11.施工に必要な仮設物は、承認された施工計画のとおり行い施工は安全対策などの機能を満足したものを使用する。
また、施工中に土質その他やむを得ない変更要因により仮設物の材料などを変更する必要が生じた場合は、監督員へ施工計画(変更計画)を提出して承認を得たのち施工するものとする。
ただし、災害等により作業員等への被害の恐れがある場合の緊急時対応は対策措置後に報告するものとする。
12.施工に伴い生じるコンクリート殻等のダンプトラック運搬等については、指定が有る場合を除き受注者の責任において処分し使用する公衆用道路へ散在しないように行うとともに必要に応じて道路散水等により埃を抑制し近隣地域への配慮に努めるものとする。
13. 施工にて国土調査基準点や水準点等を移転又は破損させた場合は、同等測量精度にて原形復旧(復元)するものとする。
なお、原形復旧(復元)の際は監督員に事前・事後の報告を行うものとする。
14.その他定めのないものについては、監督員と協議して実施・施工するものとする。
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設 計 書前 回 ¥・設 計 額今 回 ¥特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)前 回 ¥・消 費 税今 回 ¥日路 線名施工河 川地地内 基山町工 種準備日数 工事日数 日 担保日数基 山 町
令和 7 年度工 事 設 計 書基山町摘 要工 事 期 間日間完成期日 令和 8 年 3 月 19 日 ○当該案件の予定価格、最低制限価格又は低入札調査基準価格は、この金抜設計書により算出しています。
○この金抜設計書の内容に異議(図面や仕様書等の不整合を含む)がある場合は、定められた期間内に質問を提出してください。
工 事 番 号河 川 名路 線 名 等施 工 位 置特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区) 工 事 名特別史跡基肄城跡の山頂地区において基盤整備、施設整備といった保存整備工事を実施する。
また、資材運搬としてモノレールの設置も行う。
工 事 概 要総 括 情 報 表事務所名 基山町設計書番号設計書名 実施設計書変更回数 当初諸経費区分・適用年 公共 令和06年度工種区分 公園工事単価適用年月日 令和07年05月30日 実施(公共土木)単価地区 鳥栖地区機損適用年月日 令和06年07月30日 公共/令和06年07月30日 農林歩掛適用年月日 令和07年04月30日 公共/令和07年04月30日 治山林道特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)総 括 表費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準工事費1 式本工事費1 式公園工事011 式合計基山町1特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準公園工事011 式基盤整備 Lv11 式敷地造成工 Lv21 式盛土工 Lv31 式人力盛土 Lv446 m3埋戻し現場制約あり土砂 締固め有り 1 m3 P 1 号購入土 Lv451 m3積込(ルーズ)土砂 小規模(標準以外)1 m3 P 2 号ダンプトラック運搬(標準以外)BH山積0.8m3 ダンプ4t 土砂運搬距離 8.1km 1 m3 施 1 号真砂土4tD L00021.3 m3施設土工 Lv31 式床掘 Lv40.7 m3基山町2特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準床掘り土砂 現場制約あり1 m3 P 3 号法面工 Lv21 式植生工 Lv31 式野芝付きジオテキスタイル Lv4127 m2野芝付きジオテキスタイル1 m2 単 1 号擁壁工 Lv21 式土留め工 Lv31 式板柵土留A Lv41 箇所板柵土留A1 箇所 単 2 号板柵土留B Lv41 箇所板柵土留B1 箇所 単 3 号公園施設等撤去・移設工 Lv21 式基山町3特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準公園施設撤去工 Lv31 式ロープ柵撤去 Lv467.0 mロープ柵撤去1 m 単 4 号運搬処理工 Lv31 式ロープ柵支柱運搬処分 Lv4木くず0.9 m3ダンプトラック運搬(標準以外)BH山積0.45m3 ダンプ2t 土砂運搬距離 15km 1 m3 施 2 号木くず処分費 処L00051 m3仮設工 Lv21 式運搬工 Lv31 式モノレール架設・撤去 Lv4傾斜30度未満 6ヶ月間1 基モノレール架設・撤去 架設+撤去傾斜30度未満 6ケ月間モノレール本体必要 1 基 単 5 号モノレール積込・取卸 Lv41 基基山町4特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準資材モノレール積込・取卸し1 式 単 6 号資材小運搬 Lv4到着基地~現場1 式野芝付きジオテキスタイル資材運搬1 式 単 7 号板柵土留資材運搬1 式 単 8 号自然色舗装粉体資材運搬1 式 単 9 号擬木階段A資材運搬1 式 単 10 号擬木階段B資材運搬1 式 単 11 号置き型ベンチ資材運搬1 式 単 12 号ロープ柵資材運搬1 式 単 13 号路床盛土資材運搬1 式 単 14 号自然色舗装散水材運搬1 式 単 15 号施設整備 Lv11 式基山町5特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準園路広場整備工 Lv21 式土系舗装工 Lv31 式自然色舗装 Lv4715.8 m2自然色舗装1 m2 単 16 号階段工 Lv31 式擬木階段A Lv423 段擬木階段A1 段 単 17 号擬木階段B Lv423 段擬木階段B1 段 単 18 号サービス施設整備工 Lv21 式ベンチ・テーブル工 Lv31 式置き型ベンチ Lv45 基基山町6特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準置き型ベンチ1 基 単 19 号サイン施設工 Lv31 式石柱復旧 Lv41 式石柱復旧L00211 式管理施設整備工 Lv21 式柵工 Lv31 式ロープ柵 Lv474.5 mロープ柵1 m 単 20 号直接工事費計共通仮設費計1 式共通仮設費(積上げ)1 式運搬費1 式基山町7特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)本 工 事 費 内 訳 書費 目 ・ 工 種 ・ 種 別 ・ 細 目 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準モノレール輸送費L00271 式共通仮設費(率化)1 式共通仮設費率分1 式純工事費1 式現場管理費1 式工事原価1 式一般管理費等1 式工事価格万円止め(切り捨て)1 式消費税等相当額1 式合計基山町8特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)諸 経 費 設 定 情 報名 称 値【 週休2日補正 】 4週8休補正(現場閉所 月単位):R06.07~<公共工事>【工区名称:公園工事01】[工種] 公園工事[主要項目]施工地域 補正無し前払金支出割合区分 35%を超え40%以下(1.00)契約保証に係る補正 発注者が金銭的保証を必要とする場合(0.04%)諸経費を前回金額に固定 前回金額に固定しない[共通仮設費]率指定 しない補正係数の加重平均まるめ 小数3位四捨五入2位止め[現場環境改善費]現場環境改善費計上区分 計上しない[現場管理費]率指定 しない施工時期、
工事期間による補正 行わない緊急工事補正 緊急工事補正無補正係数の加重平均まるめ 小数3位四捨五入2位止め[一般管理費等]率指定 しない契約保証に係る額の対象額指定 しない工事価格端数調整 万円止め[工期延長等に伴う増加費用]工期延長等に伴う増加費用計上区分 計上しない[消費税](経過措置)複数の税率を適用する 複数税率を適用しない基山町9特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 1 号 単価表 】野芝付きジオテキスタイル 100 m2 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準土木一般世話役 定:11.0 人法面工 定:13.5 人普通作業員 定:12.0 人イノセイバー1.05m×3m L0006108 m2アンカーピンφ9 L=300 L0007180 本アンカーピンφ9 L=200 L0008390 本目土(芝目土) L00091 m3諸雑費 参:13 %小 計 定:2小規模補正 参:2100m2以上300m2未満40 %計単位当たり基山町10特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 2 号 単価表 】板柵土留A 1 箇所 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準プラ擬板t80×w200×L1350 L00114 枚止め杭プラ擬木:φ120×L850 鋼管:φ60.5×t2.3 L00123 セットコーススレッドピンd3.8×L57 L001324 本普通作業員1.28 人計単位当たり基山町11特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 3 号 単価表 】板柵土留B 1 箇所 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準プラ擬板t80×w200×L1010 L00225 枚止め杭プラ擬木:φ120×L105 鋼管:φ60.5×t2.3 L00233 セットコーススレッドピンd3.8×L57 L001330 本普通作業員1.6 人計単位当たり基山町12特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 4 号 単価表 】ロープ柵撤去 1 m 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準人力杭抜取 70%未満1.2m 6cm以下 L00030.25 本計単位当たり基山町13特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 5 号 単価表 】モノレール架設・撤去 架設+撤去 傾斜30度未満 6ケ月間 1 基 当り(モノレール本体必要 , )名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準土木一般世話役 定:16 人特殊作業員 定:16 人普通作業員 定:118 人モノレール賃料(6ヶ月間)単軌条最大積載量700kg級1 台バケット台車賃料(6ヶ月間)積載量0.15m32 台普通台車賃料(6ヶ月間)積載量500kg2 台レール・支持台賃料(6ヶ月間)支持打ち込み2 百m返納整備費L00251 式保守点検費5回 L00261 式諸雑費 参:1労務費の% 20 %計単位当たり基山町14特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 6 号 単価表 】資材モノレール積込・取卸し 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員60.0 人計単位当たり基山町15特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 7 号 単価表 】野芝付きジオテキスタイル資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員1.0 人計単位当たり基山町16特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 8 号 単価表 】板柵土留資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員1.0 人計単位当たり基山町17特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 9 号 単価表 】自然色舗装粉体資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員45.0 人普通作業員0.5 人計単位当たり基山町18特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 10 号 単価表 】擬木階段A資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員1.0 人計単位当たり基山町19特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 11 号 単価表 】擬木階段B資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員1.0 人計単位当たり基山町20特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 12 号 単価表 】置き型ベンチ資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員10.0 人諸雑費置き型ベンチ運搬 L00241 式計単位当たり基山町21特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 13 号 単価表 】ロープ柵資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員2.0 人計単位当たり基山町22特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 14 号 単価表 】路床盛土資材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員36.0 人土のう工仕拵2,570 袋 単 21 号計単位当たり基山町23特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 15 号 単価表 】自然色舗装散水材運搬 1 式 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準散水車運転タンク容量3800l12 日 施 5 号諸雑費タンク、ホース、
ポンプ類 L00201 式計単位当たり基山町24特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 16 号 単価表 】自然色舗装 1 m2 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準基面整正1 m2 施 6 号土系舗装(真砂土舗装) 材工共スーパーガンコマサ t=40mm L00141 m2計単位当たり基山町25特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 17 号 単価表 】擬木階段A 1 段 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準二本組木(幅750)溶融亜鉛めっきボルト付き L00151 段普通作業員0.07 人計単位当たり基山町26特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 18 号 単価表 】擬木階段B 1 段 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準二本組木(幅1200)溶融亜鉛めっきボルト付き L00161 段普通作業員0.091 人計単位当たり基山町27特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 19 号 単価表 】置き型ベンチ 1 基 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準ベンチW1800×D375×H410 L00171 基普通作業員0.5 人計単位当たり基山町28特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 20 号 単価表 】ロープ柵 1 m 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準ロープ柵支柱φ100 L=1900 @1.5m L00181.0 mポリエチレンロープφ10mm L00190.05 kg普通作業員0.09 人計単位当たり基山町29特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 21 号 単価表 】土のう工 仕拵 100 袋 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準普通作業員2.0 人ポリエチレン製土のう袋2号 62cm×48cm100 袋計単位当たり基山町30特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 1 号 施工単価表 】ダンプトラック運搬(標準以外) BH山積0.8m3 ダンプ4t 土砂 10 m3 当り(運搬距離 8.1km , )名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準ダンプトラック運転オンロード・ディーゼル 4t積級タイヤ損耗状態 良好 0.77 日 施 3 号計単位当たり[条件][A] = 1 土質・岩質区分 土砂 [B] = 1 積込・運搬機種 BH山積0.8m3 ダンプ4t[C] = 8.100 km 片道運搬距離 [D] = 2 DID区間の有無 DID区間有り[E] = 1 タイヤ損耗費 良好基山町31特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 2 号 施工単価表 】ダンプトラック運搬(標準以外) BH山積0.45m3 ダンプ2t 土砂 10 m3 当り(運搬距離 15km , )名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準ダンプトラック運転オンロード・ディーゼル 2t積級タイヤ損耗状態 良好 2.2 日 施 4 号計単位当たり[条件][A] = 1 土質・岩質区分 土砂 [B] = 4 積込・運搬機種 BH山積0.45m3 ダンプ2t[C] = 15.000 km 片道運搬距離 [D] = 2 DID区間の有無 DID区間有り[E] = 1 タイヤ損耗費 良好基山町32特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 3 号 施工単価表 】ダンプトラック運転 オンロード・ディーゼル 4t積級 1 日 当り(タイヤ損耗状態 良好 , )名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準運転手 (一般)1 人軽油パトロール給油(2~4kl車)42 lダンプトラック[オンロード・ディーゼル]4t積級1.16 供用日タイヤ損耗費ダンプトラック 4t 良好土木 1.16 供用日計単位当たり[条件][A] = 2 ダンプトラック規格 4t積級 [B] = 1 タイヤ損耗費 良好[C] = 1.000 人 1日当り労務数量 [D] = 42.000 l 1日当り燃料消費量[E] = 1.160 供用日 1日当り損料供用日 [GH] = 1 岩石補正 損料補正なし[SH] = 4 潮待割増 潮待割増無し基山町33特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 4 号 施工単価表 】ダンプトラック運転 オンロード・ディーゼル 2t積級 1 日 当り(タイヤ損耗状態 良好 , )名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準運転手 (一般)1 人軽油パトロール給油(2~4kl車)25 lダンプトラック[オンロード・ディーゼル]2t積級1.17 供用日タイヤ損耗費ダンプトラック 2~3t 良好土木 1.17 供用日計単位当たり[条件][A] = 1 ダンプトラック規格 2t積級 [B] = 1 タイヤ損耗費 良好[C] = 1.000 人 1日当り労務数量 [D] = 25.000 l 1日当り燃料消費量[E] = 1.170 供用日 1日当り損料供用日 [GH] = 1 岩石補正 損料補正なし[SH] = 4 潮待割増 潮待割増無し基山町34特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 5 号 施工単価表 】散水車運転 タンク容量3800l 1 日 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準運転手 (一般)1 人軽油パトロール給油(2~4kl車)34.9 l散水車[トラック架装型]タンク容量3800L1 供用日計単位当たり[条件][A] = 2 散水車規格 タンク容量3800l [B] = 1.000 人 1日当り労務数量[C] = 34.900 l 1日当り燃料消費量 [D] = 1.000 供用日 1日当り損料供用日基山町35特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 6 号 施工単価表 】基面整正 100 m2 当り名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準土木一般世話役1.2 人普通作業員3.2 人計単位当たり基山町36特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 1 号 施工パッケージ 】埋戻し 現場制約あり 1 m3 当り(土砂 締固め有り ,
)名 称 ・ 規 格 金額構成比(%) 金 額 構成比(%) 基準地区単価 積算地区単価 明細単価番号 基 準【機械】タンパ(ランマ)賃料(長期)質量60~80kg【労務】普通作業員特殊作業員【材料】レギュラーガソリンスタンド【端数調整】[条件][J1] = 6 施工方法 現場制約あり [J2] = 1 土質 土砂[J3] = 1 締固めの有無 締固め有り [J4] = 1 費用の内訳(1日未満施工使用時) 全ての費用基山町37特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 2 号 施工パッケージ 】積込(ルーズ) 土砂 小規模(標準以外) 1 m3 当り名 称 ・ 規 格 金額構成比(%) 金 額 構成比(%) 基準地区単価 積算地区単価 明細単価番号 基 準【機械】小型バックホウ(クローラ)[標準・排対:2次]標準バケット 山積0.13m3[平積0.10m3]【労務】運転手 (特殊)【材料】軽油パトロール給油(2~4kl車)【端数調整】[条件][J1] = 1 土質 土砂 [J2] = 5 作業内容 小規模(標準以外)基山町38特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)【 第 3 号 施工パッケージ 】床掘り 土砂 現場制約あり 1 m3 当り名 称 ・ 規 格 金額構成比(%) 金 額 構成比(%) 基準地区単価 積算地区単価 明細単価番号 基 準【労務】普通作業員【端数調整】[条件][J1] = 1 土質 土砂 [J2] = 6 施工方法 現場制約あり[J5] = 1 費用の内訳(1日未満施工使用時) 全ての費用基山町39
特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)ローカルマスタ一覧表名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準真砂土4tD L0002m3 1,900人力杭抜取 70%未満1.2m 6cm以下 L0003本 396木くず処分費 処L0005m3 3,000イノセイバー1.05m×3m L0006m2 5,300アンカーピンφ9 L=300 L0007本 110アンカーピンφ9 L=200 L0008本 80目土(芝目土) L0009m3 6,500プラ擬板t80×w200×L1350 L0011枚 16,000止め杭プラ擬木:φ120×L850 鋼管:φ60.5×t2.3 L0012セット 16,500コーススレッドピンd3.8×L57 L0013本 40土系舗装(真砂土舗装) 材工共スーパーガンコマサ t=40mm L0014m2 7,860二本組木(幅750)溶融亜鉛めっきボルト付き L0015段 9,740基山町1特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)ローカルマスタ一覧表名 称 ・ 規 格 数 量 単位 単 価 金 額 明細単価番号 基 準二本組木(幅1200)溶融亜鉛めっきボルト付き L0016段 12,640ベンチW1800×D375×H410 L0017基 158,500ロープ柵支柱φ100 L=1900 @1.5m L0018m 8,290ポリエチレンロープφ10mm L0019kg 1,205諸雑費タンク、ホース、ポンプ類 L0020式 250,000石柱復旧L0021式 180,000プラ擬板t80×w200×L1010 L0022枚 16,000止め杭プラ擬木:φ120×L105 鋼管:φ60.5×t2.3 L0023セット 16,500諸雑費置き型ベンチ運搬 L0024式 35,000返納整備費L0025式 719,760保守点検費5回 L0026式 330,000モノレール輸送費L0027式 250,000基山町2
基盤整備 敷地造成工 盛土工 人力盛土 46.7 m3購入土 51.2 m3施設土工 床掘 0.7 m3法面工 植生工 野芝付ジオテキスタイル 127.0 m2擁壁工 土留め工 板柵土留A H800 擬木 1.0 箇所板柵土留B H1000 擬木 1.0 箇所公園施設等撤去・移設工 公園施設撤去工 ロープ柵撤去 67.0 m運搬処理工 ロープ柵支柱運搬処分 木屑 0.90 m3仮設工 運搬工 モノレール架設・撤去傾斜30度未満6ヶ月モノレール本体必要1基当たり延長200m1.0 基モノレール積込・取卸 1.0 基資材小運搬 到着基地~現場 1.0 式施設整備 園路広場整備工 土系舗装工 自然色舗装t40 W600~1200L=618m715.8 m2階段工 擬木階段A 23.0 段擬木階段B 23.0 段サービス施設整備工 ベンチ・テーブル工 置き型ベンチ W1800 5.0 基サイン施設工 石柱復元 270×270×H1500 1.0 式管理施設整備工 柵工 ロープ柵 H900 @1500 プラ擬木 74.5 m数量総括表工事区分 工 種 種 別 細 別 規 格 数 量 単位 備 考敷地造成工数量集計表項 目 数量 単位敷地造成工 切土量 造成土工集計表より(A部) (B部) (C部) (D部)0.00 + 0.00 + 0.00 + 0.00 +(E部) (F部) (G部)0.00 + 0.00 + 0.00 = 0.00 0.0 m3 盛土量 造成土工集計表より(A部) (B部) (C部) (D部)7.83 + 3.35 + 0.44 + 16.24 +(E部) (F部) (G部)0.60 + 14.25 + 3.95= 46.66 46.7 m3施設土工 床堀土量 擬木階段A・B材料計算書より = 0.70 0.7 m3 埋戻土量 擬木階段A・B材料計算書より = 0.00 0.0 m3不足土0.7 - 46.7 / 0.9 = -51.19購入土 = 51.19 51.2 m3算 式敷地造成土工計算書(1)A部CA 平均 土量 BA 平均 土量ANO.03.15 0.00 0.00 0.53 1.67AIP 1.052.85 0.00 0.00 0.73 2.08ANO.2 0.413.00 0.00 0.00 0.74 2.22ANO.3 1.063.00 0.00 0.00 0.62 1.86ANO.4 0.17合 計 0.000 7.8300.00 7.83測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(2)B部CA 平均 土量 BA 平均 土量BNO.03.00 0.00 0.00 0.06 0.18BNO.1 0.123.00 0.00 0.00 0.26 0.78BNO.2 0.402.50 0.00 0.00 0.40 1.00BIP 0.390.50 0.00 0.00 0.44 0.22BNO.3 0.483.00 0.00 0.00 0.39 1.17BNO.4 0.29合 計 0.000 3.3500.00 3.35測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(3)C部CA 平均 土量 BA 平均 土量ENO.02.00 0.00 0.00 0.03 0.06ENO.1 0.062.00 0.00 0.00 0.11 0.22ENO.2 0.152.00 0.00 0.00 0.08 0.16ENO.3合 計 0.000 0.4400.00 0.44測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(4)D部CA 平均 土量 BA 平均 土量FNO.0-2.00 1.082.00 0.00 0.00 1.09 2.18FNO.0 1.092.00 0.00 0.00 1.79 3.58FNO.1 2.482.00 0.00 0.00 2.38 4.76FNO.2 2.282.00 0.00 0.00 2.00 4.00FNO.3 1.712.00 0.00 0.00 0.86 1.72FNO.4合 計 0.000 16.2400.00 16.24測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(5)E部CA 平均 土量 BA 平均 土量GNO.02.00 0.00 0.00 0.02 0.04GNO.1 0.032.00 0.00 0.00 0.15 0.30GNO.2 0.262.00 0.00 0.00 0.13 0.26GNO.3合 計 0.000 0.6000.00 0.60測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(6)F部CA 平均 土量 BA 平均 土量HNO.0-1.76 0.671.76 0.00 0.00 1.21 2.13HNO.0 1.752.00 0.00 0.00 1.86 3.72HNO.1 1.962.00 0.00 0.00 1.87 3.74HNO.2 1.782.00 0.00 0.00 1.61 3.22HNO.3 1.442.00 0.00 0.00 0.72 1.44HNO.4合 計 0.000 14.2500.00 14.25測点 距離切 土 盛 土備考敷地造成土工計算書(7)G部CA 平均 土量 BA 平均 土量INO.01.80 0.00 0.00 0.05 0.09INO.1 0.108.39 0.00 0.00 0.36 3.02INO.2 0.622.70 0.00 0.00 0.31 0.84INO.3合 計 0.000 3.9500.00 3.95測点 距離切 土 盛 土備考法面工数量集計表項 目 数量 単位法面工 施設平面図(山頂地区)より 野芝付ジオテキスタイル(A部) (B部) (C部) (D部)33.00 + 20.00 + 5.00 + 28.00 +(E部) (F部) (G部)5.00 + 16.00 + 20.00 = 127.00 127.0 m2算 式名称100 m2 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位野芝付ジオテキスタイル 1050×3000=m2アンカーピン φ9 L=300=本アンカーピン φ9 L=200=本覆土材料 芝目土=m305野芝付ジオテキスタイル(略 図算 式 数 量100×1.08 108.00180 108.00390 390.001 1.00100300029009001050150法尻900 900100 2900法肩アンカーピン φ9 L=300(芝の上から打設)アンカーピン φ9 L=200アンカーピン φ9 L=200(5本/m・芝の上から打設)野芝725725アンカーピンφ9 L=200アンカーピンφ9 L=200アンカーピンφ9 L=300アンカーピンφ9 L=200野芝付ジオテキスタイル不織布グリットネット標準断面図アンカー打設標準図 詳細図1 ページ擁壁工数量集計表項 目 数量 単位擁壁工 施設平面図(山頂地区)より板柵土留A 1.00 箇所板柵土留B 1.00 箇所算 式名称1 箇所 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位横板プラ擬板t80 L=1350=枚杭プラ擬木+鋼管=セット横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)=本4 4.003 3.002×4×3 24.0007板柵土留A(略 図算 式 数 量横板:プラ擬板t80 L=1350h=2001350802200850200 200 200 2001350(60) (615) (615) (60) φ120800 1400GL鋼管 φ60.5x2.3t杭:プラ擬木φ120 L=850鋼管:φ60.5x2.3t L=2100横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)平面図正面図 断面図1 ページ名称1 箇所 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位横板プラ擬板t80 L=1010=枚杭プラ擬木+鋼管=セット横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)=本08板柵土留B(略 図算 式 数 量5 5.003 3.002×5×3 30.00φ120801010200 200 200 200(60)(445) (445)(60)1010105020024001000GL1400横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)鋼管 φ60.5x2.3t横板:プラ擬板t80 L=1010h=200杭:プラ擬木φ120 L=1050鋼管:φ60.5x2.3t L=2300正面図 断面図平面図2 ページ公園施設等撤去・移設工数量集計表項 目 数量 単位公園施設等撤去・移設工現況・撤去平面図(山頂地区)よりロープ柵撤去 67.00 m3ロープ柵支柱運搬処分木屑 0.90 m3算 式名称10 m 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位ロープ柵撤去=m木屑比重550kg/m3=kg10 10.000.055×0.055×3.14/4×1.2×10/4.0×550 3.9209ロープ柵撤去(略 図算 式 数 量ロープ撤去1200φ55木杭 φ55x1200L正面図40001 ページ仮設工数量集計表項 目 数量 単位仮設工 詳細図-5(山頂地区)より モノレール架設・ 撤去1.00 基 モノレール積込・ 取卸1.00 基 資材小運搬 到着基地から現場 1.00 式算 式園路広場整備工数量集計表項 目 数量 単位園路広場整備工 施設平面図(山頂地区)より 自然色舗装 L=618m、W=0.6m~1.2m 715.80 m2 擬木階段A 23.00 段 擬木階段A床掘 0.27 m3 擬木階段B 23.00 段 擬木階段B床掘 0.43 m3算 式10段当たり0.12m3、0.012×23段10段当たり0.019m3、
0.019×23段名称100 m2 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位路床整正=m2自然色舗装=m2自然土固化剤=袋散水量=ℓ13自然色舗装(略 図算 式 数 量100 100.00100 100.003.2×100 320.0012×100 1200.00現況地盤の路床路床整正自然土固化材40標準断面図1 ページ名称10 段 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位床掘=m3埋戻=m3作業残土=m3二本組木 100×200×750L=本止め杭 φ60×700L=本取付ボルト M10×130L=本14擬木階段A(略 図算 式 数 量0.10×0.16×0.75×10 0.12床掘‐作業残土 0.000.10×0.16×0.75×10 0.1210 10.0010×2 20.0010×2 20.00150150150150150150150取付ボルト M10x130L(溶融亜鉛メッキ)二本組木100x200x750止め杭 φ60x700L350 350 350 350 350 350自然色舗装 40t(別途)標準断面図750(130) 490 (130)700太鼓落とし(フラット面)取付ボルト M10x130L(溶融亜鉛メッキ)二本組木100x200x750一般断面図(650)100 607200止め杭 φ60x700L詳細図1601002 ページ名称10 段 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位床掘=m3埋戻=m3作業残土=m3二本組木 100×200×1200L=本止め杭 φ60×700L=本取付ボルト M10×130L=本15擬木階段B(略 図算 式 数 量10 10.0010×2 20.000.10×0.16×1.20×10 0.19床掘‐作業残土 0.000.10×0.16×1.20×10 0.1910×2 20.00詳細図1200(1100)太鼓落とし(フラット面)一般断面図(150) 900 (150)二本組木100x200x1200取付ボルト M10x130L(溶融亜鉛メッキ)止め杭 φ60x700L700100 607200350 350 350 350 350 350自然色舗装 40t(別途)取付ボルト M10x130L(溶融亜鉛メッキ)止め杭 φ60x700L二本組木100x200x1200180 180 180 180 180 180 180標準断面図1601003 ページサービス施設整備工数量集計表項 目 数量 単位サービス施設整備工 施設平面図(山頂地区)より 置き型ベンチ 5.00 基 石柱復元 1.00 式算 式名称10 基 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位ベンチ W1800=基17置き型ベンチ(略 図算 式 数 量10 10.00271 1258 271180019090 (5)375410410260 110 40座受脚上台外観図1 ページ名称1 式 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位石柱復元270×270×H1500=式19石柱復元(略 図算 式 数 量10 10.00GL200石柱(倒壊部)13001220 80□250100 100合口:エポキシ系ボンド接着目地部分:モルタル(1:3)塗りφ20ステンレスピン補強φ10x200L断面図1 ページ管理施設整備工数量集計表項 目 数量 単位管理施設整備工 施設平面図(山頂地区)より ロープ柵 74.50 m算 式名称10 m 当たり) 材料計算書名 称 摘 要 単位支柱プラ擬木φ100×1900L=本ロープ φ12=m21ロープ柵(略 図算 式 数 量10/1.50 6.6710 10.0015008001500900 100φ1009001000100 800 1000φ16孔土中先打ち鋼管 φ60.5x2.3t支柱:プラ擬木φ100x1900L(樹脂カバー部:φ100x1000L)ドリルネジ(現地取付け)1900ロープφ12平面図正面図 側面図1 ページ
特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)1資材運搬検討図2特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)3特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)4特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)56特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)7特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂工事)89特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)10特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)
11特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)1213特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)14特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)15特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)TA.1TA.2TA.3TA.4TA.5TA.6DD12-2坊住山H=404.34基肄城跡石碑いものがんぎタマタマ石天智天皇欽仰之碑展望所保護シート388389390391392393394395396397398399395396397398399400400401402403404403402401400399398397396402395396397398399401400402403394395396397398399398393394395396397398399392393394395396393394395396397398398400399401402403404397398399400401402403395396397398399399400401402403404386387388389390391392393394395396397398399400401393394395396397397通天洞休憩所0 m 100 250 m 100 50モノレールルート既存遊歩道搬入路資材置き場資材置き場草スキー場草スキー場P大礎石群人力運搬人力運搬資材運搬検討図516特別史跡基肄城跡保存整備工事(山頂地区)L=200mモノレール
8.現状変更等の内容及び実施の方法史跡の散策環境改善ならびに回遊性向上を図るため、令和6年度に実施した確認調査箇所 10 箇所の内、山頂地区ならびに遊歩道1地区について、遊歩道施設整備ならびに誘導サイン、解説サインの設置、散策者の休憩施設としてのベンチ設置などを行う。
(1)山頂地区山頂地区については、史跡散策者ののぼりおりによって形成された経年崩壊箇所4箇所について盛土保護を行い、史跡散策者の利便性向上のため内2箇所について木製の階段を設置する。
併せて、夏季における雑草によって遊歩道が見失われる事態となる遊歩道について不陸整成を行いつつ自然色舗装を行い、雑草繁茂を抑え遊歩道環境を整える。
また、史跡散策者の便益に資するための誘導サイン・解説サイン・置き型ベンチを設置するとともに、危険箇所については史跡景観に配慮した意匠でロープ柵を設置し注意喚起サインを設置する。
加えて、大正 13 年(1924)に設置された史跡石柱が折れた状態であることから、近代の文化遺産として復旧するための石柱復元を行う。
なお、資材等搬入・搬出については、史跡地外(史跡地西側)に運搬用モノレールを設置し、史跡地内(土塁上部)まで搬入し、施工箇所までの史跡地内においては人肩運搬にて搬送することとしている。
なお、運搬用モノレールの仮設工については、確認調査によって明らかとなった表層土内でレール主支柱を留める施工とし、遺構に影響のない範囲で設置することとしている。
山頂地区整備工事一覧工種 内容 数量 備考土工 盛土による保護46.7㎥ 人力及び小型重機による整形施設整備工 板柵土留めA H800 プラ擬木 1箇所板柵土留めB H1000プラ擬木 1箇所野芝付ジオテキスタイル1050×3000 127㎡自然色舗装 t40W600~1200715.8㎡遊歩道部分:700㎡擬木階段A:6.6㎡擬木階段B:9.2㎡プラ擬木階段A W750 二本組木 23段プラ擬木階段B W1200二本組木 23段誘導サイン H1200 打込み杭式5基 Aタイプ(2基)、Bタイプ(1 基)、C タイプ(2基)工種 内容 数量 備考案内サイン W1720×H1800基礎工GL-7501基 R6確認調査を実施し、遺構が確認できなかった箇所への設置注意喚起サイン W306×H880打込み杭式5基置き型ベンチ W1800 5基石柱復元 270×270H15001基 大正13年設置の石柱ロープ柵 H900 @1500プラ擬木74.5m 2箇所(36.0m、38.5m)(2)遊歩道1地区令和5年度の豪雨災害によって遊歩道が崩壊し、加えて倒木などで通行できない状況にあることから、中ノ尾礎石群と坊住北礎石群の回遊性が阻害されている。
この状態を改善するために、遊歩道1の整備を行う。
資材搬入・搬出については、管理用道路まではトラックなどで行い、史跡地遊歩道内は人肩運搬によって搬送を行うこととしている。
遊歩道1地区整備工事一覧工種 内容 数量 備考伐採工 樹木伐採 倒木1本スギ2本3本 倒木(樹高10.0m、幹周0.85m)スギ(樹高 17.0m、幹周1.19m・1.22m)土工 盛土 盛土による保護20.83㎥切土 掘削 0.04㎥ 最上段の既存階段とのすり付け箇所施設整備工 水路用マット W1000×L2000 16.3㎡ 設置階段の洗掘防止のために雨水排水用として設置史跡景観に配慮し、ブラウン色を採用プラ擬木階段 W1000 24段自然色舗装 t40 8.7㎡ プラ擬木階段踏み面これら諸作業を行うにあたって、基肄城跡保存整備委員会ならびに関係機関(佐賀県、福岡県、九州歴史資料館など)の指導を仰ぎ進めることとしている。
9.現状変更等により生ずべき史跡への影響に関する事項特別史跡基肄城跡の遺構ならびに史跡景観に影響を及ぼさない施工法ならびに意匠を選択し実施する。
また併せて整備工事時については史跡散策者の安全に十分留意し実施する。
10.現状変更の着手及び終了の予定時期着 手 許 可 日完 了 令和8年3月31日11.現状変更等に係る地域の地番佐賀県三養基郡基山町大字小倉2553-1の一部(面積21,868㎡)12.現状変更等に係る工事その他の行為の施工者氏名及び住所氏 名 未定住 所 未定13.添付書類(1)特別史跡基肄(椽)城跡 位置図(2)特別史跡基肄(椽)城跡 平面図(3)現状変更対象地字図(4)現状変更対象地位置図(5)保存整備工事実施設計図面(6)保存整備工事箇所現況写真(7)交付決定通知書14.その他参考となるべき事項(1)国庫補助事業(歴史活き活き!史跡等総合活用整備事業)に基づく整備工事規模(2)交付決定の状況 令和7年4月1日交付決定済み(2)特別史跡基肄(椽)城跡 平面図土塁線土塁線(3)現状変更対象地 字図⡿♏▼⩌+3ȭ+3ȭ&3ȭఫྜྷ⚄♫ỈỮࡳሙ$V$V$Vᩜ㕲ᯈ&Rࣔࣝࢱࣝࣔࣝࢱࣝࣔࣝࢱࣝࣔࣝࢱࣝࣄᯘᘬ㎸&3ȭ&3ȭෆᯈෆᯈෆᯈ&3ȭ&3ȭ&3ȭෆᯈ+3ȭ+ 127%7%7%7%ࡘࡘࡳ㊧㙂᧐ᇽᑿ♏▼⩌♏▼⩌ᅜቃ▼7$7$7$7$7$7$''ᆓఫᒣ+ ᇶ⫒ᇛ㊧▼☃࠸ࡶࡢࡀࢇࡂࢱ࣐ࢱ࣐▼ኳᬛኳⓚḯ௮அ☃ᒎᮃᡤಖㆤࢩ࣮ࢺ㏻ኳὝఇ᠁ᡤ6FDOH ௧㸳ᖺ㸵᭶ᆅᅗㄪᩚ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; < < < < < < < < < < ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; < < < < < < < < < < 㸩㸫㸩㸫㸩㸫㸩㸫㐟Ṍ㐨࣮ࣝࢺᅗ≉ูྐ㊧ᇶ⫒ᇛ㊧6 山頂地区 遊歩道1(4)現状変更対象地位置図(5)保存整備工事実施設計図面注意喚起サイン、野芝ジオ、ロープ柵誘導サイン、案内サイン- 1 -- 2 -盛土施工に際しては、「宅地造成及び特定盛土等規制法施行令」第7条(地盤について講ずる措置に関する技術的基準」に基づき30cm転圧にて施工するものとする。
モノレール仮設予定位置資材置場予定位置ここから史跡地内は、人肩運搬にて搬送史跡指定線特別史跡基肄城跡5m- 3 -基盤層- 4 -基盤層- 5 -- 6 -- 7 -- 8 -基盤層表層土- 9 -- 10 -R6年度に確認調査を実施し、遺構が確認できなかった箇所への施工断面図 S=1/30 合口拡大図 S=1/10業務名図面名年月日縮 尺 図面番号佐 賀 県 基 山 町特別史跡基肄城跡保存整備実施設計業務委託詳細図-1(山頂地区)S=図示(A3)令和 7 年 3 月12/18自然土固化材石柱(倒壊部)合口:目地部分:ステンレスピン補強木板 650x130x17t木板 900x130x17t木杭 □60x1500Lロープ撤去木杭 φ55x1200L撤去穴開け(上部)合口:ステンレスピン補強穴開け(下部)目地部分:名称サイン名称サイン麻袋土のうロープ柵撤去 石柱復元(参考図)※使用機械等:三つ又、発電機、ドリル標準断面図 S=1/5現況地盤の路床路床整正40GL200 13001220 80□250100 100エポキシ系ボンド接着モルタル(1:3)塗りφ20φ10x200L※取外し済みのため、処分のみとする。
誘導サイン撤去正面図 S=1/30650900130 130□6015001200φ554000正面図 S=1/301700φ2701400 300正面図 S=1/30 正面図 S=1/30現 況計 画150 φ2701700※名称サインをベンチとして再利用すること。
いものがんぎ100 100φ20φ20x100Lエポキシ系ボンド接着φ10x200Lφ20x100Lモルタル(1:3)塗り自然色舗装コンクリートベンチ(コンクリート)(コンクリート)10袋- 11 -業務名図面名年月日縮 尺 図面番号佐 賀 県 基 山 町特別史跡基肄城跡保存整備実施設計業務委託(山頂地区)S=図示(A3)令和 7 年 3 月詳細図-213/18※(一社)日本公園施設業協会団体賠償責任保険に加入した製品とする。
※(一社)日本公園施設業協会 SPL表示認定企業製品とする。
※ISO9001 / ISO14001認証取得企業の製品とする。
質量 :105kg脚 :PCコンクリート ジンクパウダー下地 合成樹脂塗装(アースグレー) t6.0x65平鋼 ジンクパウダー下地 合成樹脂塗装(アースグレー) t4.5x65平鋼座受 :アルミ押出形材 合成樹脂塗装(アースグレー)上台 :REKWOOD2(チャコール)A部詳細図 S=1/3φ6 ステンレスコーチスクリューt4.5x65平鋼M10 ステンレスボルト、ナットM6ステンレス フラットナット(黒)M6ステンレス 六角ボルトt6.0x65平鋼M12 ステンレスナットA271 1258 271180019090(5)375410410260 110 40座受脚上台外観図 S=1/30ベンチ(参考図)※プラ擬木の寸法は標準値である。
寸法公差は品質照明書にて確認すること。
※使用鋼管は亜鉛メッキ品 STK400以上丸太外観:クヌギ肌模様※プラ擬木 色:ダークブラウン(紫外線吸収剤入り)※賠償責任保険加入品とする。
※横板は、エコマーク認定品(樹脂部はリサイクルプラスチック)とする。
板材表面:木目模様※プラ擬木の寸法は標準値である。
寸法公差は品質照明書にて確認すること。
※使用鋼管は亜鉛メッキ品 STK400以上丸太外観:クヌギ肌模様※プラ擬木 色:ダークブラウン(紫外線吸収剤入り)※賠償責任保険加入品とする。
※横板は、エコマーク認定品(樹脂部はリサイクルプラスチック)とする。
板材表面:木目模様板柵土留A(参考図) 板柵土留B(参考図)横板:プラ擬板t80 L=1350h=200平面図 S=1/301350802200850200 200 200 2001350(60) (615) (615) (60) φ120800 1400GL鋼管 φ60.5x2.3t杭:プラ擬木φ120 L=850鋼管:φ60.5x2.3t L=2100横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)正面図 S=1/30 断面図 S=1/30平面図 S=1/30φ120801010200 200 200 200(60)(445) (445)(60)10101050200正面図 S=1/30 断面図 S=1/3024001000GL1400横板固定用ビスコーススレッド57L(SUS)鋼管 φ60.5x2.3t横板:プラ擬板t80 L=1010h=200杭:プラ擬木φ120 L=1050鋼管:φ60.5x2.3t L=2300- 12 -- 13 -- 14 -案内サイン※確認調査を行い遺構が確認できなかったイモノガンギ道分かれ箇所に設置- 15 -案内サイン※遺構に影響のない箇所に設置詳細図ー6- 16 -※遺構に影響のない箇所に設置※遺構に影響のない箇所に設置- 1 -■樹木伐採890 倒木 樹高10.0m 幹周0.85m891 スギ 樹高17.0m 幹周1.19m892 スギ 樹高17.0m 幹周1.22m- 2 -- 3 -- 4 -盛土施工に際しては、「宅地造成及び特定盛土等規制法施行令」第7条(地盤について講ずる措置に関する技術的基準」に基づき30cm転圧にて施工するものとする。
- 5 -既存階段とのすりつけ箇所の切土- 6 -階段ふみ面の舗装- 7 -- 8 -1(6)保存整備工事箇所現況写真各整備工事地区の範囲【赤枠範囲】山頂地区の範囲遊歩道1地区の範囲坊住北礎石群坊住南礎石群中ノ尾礎石群大礎石群米倉礎石群丸尾南礎石群丸尾西礎石群丸尾北礎石群大杉谷礎石群東北門跡北御門跡東南門跡南水門鐘撞跡つつみ跡特別史跡基肄城跡2●山頂地区現況■盛土造成箇所A部、B部■盛土造成箇所C部~F部■盛土造成箇所G部3■盛土造成A部・B部現況 ■盛土造成C部~F部●遊歩道1地区現況C部↓↑D部↑F部E部↓↑A部↑B部土のう袋土のう袋土のう袋土のう袋土のう袋12D.L=400.80mD.L=398.00m土塁積み土層施工図D土層実測図1層:黒褐色土【表層土】2層:黄褐色土【表層土】3層:明褐色土【基盤層】0 2.0m0.36m0.36m0.26m0.20m0.08m西東3モノレール主支柱モノレール補助支柱モノレール補助追加支柱レール特別史跡基肄城跡5m32(4)資材運搬の検討南門地区、遊歩道 2 のエリアについては、車両が通行可能な管理道に隣接している。
そのため、この2エリアについては、通常の資材運搬が可能である。
基山山頂部、遊歩道 1 のエリアは、既存遊歩道に車両が入れないため、場内資材等の運搬方法を検討する必要がある。
1)基山山頂部1. 工事機器、資材等の搬入について検討基山山頂部へは、草スキー場駐車場から既存遊歩道を通りアクセス可能である。
しかし、遊歩道は幅が狭く、傾斜もあるため、車両や小型キャリーダンプが使用できない。
また、土塁の修復に大量の土や自然色舗装の材料を大量に使用するため、人力運搬するには不向きである。
そこで、山頂部まではモノレールによる運搬を行い、その後は、各施工場所に人力運搬となる。
2.搬入路斜面南側は、草スキー場として利用しているため、北側斜面にモノレールの設置を行い工事機器、資材等の搬入路とする。
3.資材置き場入り口付近を資材置き場とする。
山頂部では、工事範囲内の平坦部を資材置き場とする。
特別史跡基肄城跡保存整備実施設計(令和6年度)より参考資料334.モノレールサイズの検討使用する機材、資材等については、タンパ、ローラー等の小型の機材や 1 袋 25kgの舗装材、現地組立のベンチ等である。
そのため施工にも大掛かりな重機等は必要なく人力による施工が可能なため、モノレールサイズは積載重量500kgのもので十分運搬可能である。
図表2-2-9 モノレールイメージ図表2-2-10 資材運搬検討図(基山山頂地区)TA.1TA.2TA.3TA.4TA.5TA.6DD12-2坊住山H=404.34基肄城跡石碑いものがんぎタマタマ石天智天皇欽仰之碑展望所保護シート3 8 838939039139239 33 943 9539 639 73 983993953963973983994004004014024034044034024014003993983973964023953963973983994014004024033943953963973 983 993983933943953963973983993923933943953963933943 95396397398398400399401402403404397398399400401402403395396397398399399400401402403404386387388389390391392393394395396397398399400401393394395396397397通天洞休憩所0 m 100 250 m 100 50モノレールルート既存遊歩道搬入路資材置き場資材置き場草スキー場草スキー場P大礎石群人力運搬人力運搬2025年5月9日※この図面は位置的なものを示すものであり権利関係には使用できません。
史跡指定線特別史跡基肄城跡 史跡指定線
第2次特別史跡基肄城跡保存整備基本計画平成30年(2018)3月基 山 町序 文基肄城跡は、7世紀中頃において我が国を取り巻く東アジアの国際情勢の中で築かれた史跡です。
郷土の先人たちによって守られ、昭和12年に国の史跡指定を受け、その後の昭和29年には、学術上の価値が特に高く我が国文化の象徴たるものとして、数多い史跡の中でも国宝級とされる特別史跡になりました。
また、基肄城跡が所在する基山きざんは、自然環境に恵まれ、山頂からの眺望も素晴らしく、多くの登山客が訪れるほか、草スキーといった観光のスポットとしても知られています。
本町では、このように基肄城跡に備わった優れた歴史資源・観光資源を国の宝としてだけでなく町の宝、町民のシンボルとして、将来に向けて保存・活用し、良好な状態で次世代に継承していくことが必要であると考えております。
平成5年には、特別史跡基肄城跡保存整備基本計画を策定し、事業を推進してまいりましたが、これまでに基肄城跡本体やこれを取り巻く社会的環境、史跡整備へのニーズ等については、大きく変化いたしました。
さらに近年では、基肄城跡と同じく大宰府史跡群として一体的に築かれた水城跡・大野城跡等との連携による活用にも一層の期待感が持たれるようになったところです。
このような状況の中、本町が将来的に目指す基肄城跡保存整備の実現のためには既存の基本計画では補いきれないことから、新たな計画となる第2次特別史跡基肄城跡保存整備基本計画を策定いたしました。
今後は、本計画に基づく事業を具体的に実施してまいりますので、皆様の御理解と御協力を賜りますようお願いいたします。
最後に、本計画の策定に際しまして、貴重な御意見や御指導を頂きました基肄城跡保存整備委員会委員の皆様や文化庁をはじめとする関係機関、そして町民の方々に深く感謝申し上げます。
平成30年3月基山町長 松 田 一 也例 言1. 本書は、佐賀県三養基郡基山町に所在する特別史跡基肄城跡の保存整備基本計画書である。
2. 本書は、平成28・29年度の2ヶ年にわたる国庫補助事業として、基山町が主体となって実施した事業の成果である。
3. 計画策定には、基肄城跡保存整備委員会で審議・検討・指導を頂いた。
4. 計画の策定にあたって、文化庁文化財部記念物課の指導・助言と基肄城跡連絡調整会議での調整・協議により行った。
5. 本書は、基山町教育委員会が事務局となり作成し、関連業務を株式会社アーバンデザインコンサルタントに委託した。
6. 本書で使用する名称・所属等は平成30年3月現在のものである。
目 次1.計画策定の経緯と目的 ············································ 1(1) 計画策定の経緯 ······················································· 1(2) 計画策定の目的 ······················································· 1(3) 計画策定の区域 ······················································· 2(4) 計画策定の流れ ······················································· 4(5) 委員会設置 ··························································· 51)策定の体制 ·························································· 52)委員会審議経過 ······················································ 6(6) 関連計画との関係及び検証 ············································· 72.計画地の現状 ··················································· 13(1) 自然的環境 ·························································· 131)位置及び地勢 ······················································· 132)地形・地質 ························································· 153)水系 ······························································· 164)気象 ······························································· 175)災害 ······························································· 186)植生・動物 ························································· 197)景観 ······························································· 20(2) 社会的環境 ·························································· 211)人口 ······························································· 212)交通 ······························································· 223)土地利用 ··························································· 234)観光 ······························································· 245)法的規制 ··························································· 256)地域住民の意向 ····················································· 29(3) 歴史的環境 ·························································· 351)基山町の歴史概要 ··················································· 352)基山町の文化財・文化遺産 ··········································· 373)佐賀県内の主要な史跡 ··············································· 453.史跡等の概要及び現状と課題 ····································· 46(1) 史跡等指定の状況 ···················································· 461)史跡指定の経緯 ····················································· 462)史跡指定の内容 ····················································· 473)史跡の指定範囲と土地所有 ··········································· 48(2) 史跡等の概要 ························································ 491)基肄城跡のこれまでの歩み ··········································· 492)基肄城跡の地形と遺構 ··············································· 503)発掘調査の状況 ····················································· 524)基肄城跡の道 ······················································· 53(3) 史跡等の歴史的意義 ·················································· 541)基肄城築城とその背景 ··············································· 542)基肄城跡関連史跡 ··················································· 593)史跡等の価値 ······················································· 66(4) 史跡等の構成要素 ···················································· 681)史跡の価値を構成する要素 ··········································· 692)史跡の保存管理・活用上有効な要素 ··································· 733)指定地内において史跡の価値を阻害する要素 ··························· 774)史跡周辺の関係要素 ················································· 785)課題の整理 ························································· 84(5) 史跡等の公開・活用のための諸条件の把握 ······························ 861)計画区域及び周辺の施設 ············································· 862)利用動線(アクセス) ··············································· 883)公開・活用の利用状況 ··············································· 904)活用上の課題 ······················································· 92(6) 広域関連整備計画 ···················································· 934.基本理念と基本方針 ············································· 94(1) 基本理念 ···························································· 94(2) 基本方針 ···························································· 955.整備基本計画 ··················································· 97
(1) 全体計画 ···························································· 971)ゾーニング計画 ····················································· 992)動線計画 ···························································1023)遺構調査に関する計画 ···············································1064)遺構保存に関する計画 ···············································1075)遺構表現に関する計画 ···············································1086)案内・解説施設に関する計画 ·········································1097)修景及び植栽管理に関する計画 ·······································1138)管理・便益・休憩施設に関する計画 ···································1149)環境保全に関する計画 ···············································11510)活用(ソフト)に関する計画 ···········································11611)有機的な連携に関する計画 ···········································117(2) 個別計画 ····························································1181)南門跡地区 ·························································1202)東北門跡地区 ·······················································1223)東南門跡地区 ·······················································1244)北帝門跡地区 ·······················································1265)丸尾礎石群地区 ·····················································1286)大礎石群地区 ·······················································1307)米倉礎石群地区 ·····················································1328)つつみ跡・鐘撞跡地区 ···············································1349)基山山頂地区 ·······················································13610)アクセス道・遊歩道(主要ルート) ·····································13811)案内・解説施設 ·····················································1426.事業計画 ······················································ 148(1) 事業概要 ····························································148(2) 前期計画 ····························································149(3) 後期計画 ····························································151(4) 将来計画 ····························································153(5) 事業スケジュール ····················································1557.管理・運営計画 ················································ 158(1) 管理計画 ····························································158(2) 運営計画 ····························································1588.今後に向けて ·················································· 159挿図目次図-1 位置図 ···································································2図-2 計画策定区域図 ···························································3図-3 委員会の位置付けと関係 ····················································5図-4 関連計画等との関係 ·······················································7図-5 基山町森林整備計画概要図 ··················································9図-6 基山町の位置図 ··························································13図-7 基山町概況図 ····························································14図-8 地形分類図 ······························································15図-9 表層地質図 ······························································15図-10 水系図 ··································································16図-11 基肄城跡ハザードマップ ···················································18図-12 植生図 ··································································19図-13 景観図 ··································································20図-14 交通体系図 ······························································22図-15 土地利用図 ······························································23図-16 基山町観光マップ ························································24図-17 法規制図 ································································25図-18 基山町の主な弥生時代遺跡 ·················································35図-19 指定文化財分布図 ························································37図-20 基山きざん及び周辺の文化遺産分布図 ·············································38図-21 佐賀県内の主要な史跡位置図 ···············································45図-22 基肄城跡空中写真 ························································46図-23 土地所有区分図
(平成3年) ·················································48図-24 土地所有区分図
(平成28年)
················································48図-25 遺構位置図 ······························································51図-26 城内のルート図 ··························································53図-27 大宰府都城の系譜 ························································56図-28 大宰府周辺の地形と外郭防衛ラインの推定復原図 ······························57図-29 大宰府外郭防衛ラインの推定図 ·············································57図-30 防衛・都城の系譜 ························································58図-31 基肄城跡関連史跡イメージ図 ···············································59図-32 古代山城位置図 ··························································61図-33 佐賀県内の同時期の史跡位置図 ·············································65図-34 要素位置図 ······························································69図-35 要素位置図 ······························································73図-36 史跡広域図 ······························································78図-37 史跡位置図 ······························································79図-38 古代官道 ································································79図-39 前畑遺跡 ································································80図-40 施設現況図 ······························································86図-41 広域動線図 ······························································88図-42 史跡地内動線図 ··························································89図-43 広域関連整備イメージ図 ···················································93図-44 概念図 ··································································95図-45 基本方針概念図 ··························································96図-46 ゾーニング図 ··························································· 101図-47 自動車動線計画図 ······················································· 102図-48 歩行者動線図 ··························································· 103図-49 1時間コース ··························································· 105図-50 2時間コース ··························································· 105図-51 半日コース ····························································· 105図-52 1日コース ····························································· 105図-53 遺構状況図 ····························································· 106図-54 サインシステムイメージ図 ················································ 109図-55 ガイダンス施設イメージ図 ················································ 110図-56 設置位置図 ····························································· 112図-57 スポット位置図 ························································· 112図-58 個別計画位置図 ························································· 118図-59 個別計画イメージ図 ····················································· 119図-60 南門跡地区整備計画図 ··················································· 121図-61 南門跡地区整備イメージ ·················································· 123図-62 東北門跡地区整備計画図 ·················································· 123図-63 東北門跡地区整備イメージ ················································ 123図-64 東南門跡地区整備計画図 ·················································· 125図-65 東南門跡地区整備イメージ ················································ 125図-66 北帝門跡地区整備計画図 ·················································· 127図-67 北帝門跡地区整備イメージ ················································ 127図-68 丸尾礎石群地区整備計画図 ················································ 129図-69 丸尾礎石群地区整備イメージ ·············································· 129図-70 大礎石群地区整備計画図 ·················································· 131図-71 大礎石群地区整備イメージ ················································ 131図-72 米倉礎石群地区整備計画図 ················································ 133図-73 米倉礎石群地区整備イメージ ·············································· 133図-74 つつみ跡・鐘撞跡地区整備計画図 ·········································· 135図-75 つつみ跡・鐘撞跡地区整備イメージ ········································ 135図-76 基山山頂地区整備計画図 ·················································· 137図-77 基山山頂地区整備イメージ ················································ 137図-78 遊歩道整備イメージ ····················································· 139図-79 遊歩道整
備イメージ ····················································· 139図-80 アクセス道ルート案内図 ·················································· 140図-81 遊歩道整備計画図 ······················································· 141図-82 ガイダンス施設イメージ ·················································· 144図-83 案内サイン整備イメージ ·················································· 145図-84 案内サイン整備イメージ ·················································· 145図-85 アクセス道案内サイン計画図 ·············································· 146図-86 遊歩道案内サイン計画図 ·················································· 147図-87 事業計画イメージ図 ····················································· 148図-88 前期整備計画図 ························································· 150図-89 後期整備計画図 ························································· 152図-90 将来整備計画図 ························································· 154挿表目次表-1 降水量と平均気温グラフ ·················································17表-2 基山町人口推移グラフ ···················································21表-3 法令による土地規制 ·····················································26表-4 町内の指定文化財 ·······················································37表-5 佐賀県内の特別史跡 ·····················································45表-6 基肄城跡の歩み ·························································49表-7 礎石建物跡一覧表 ·······················································50表-8 山城の記録 ·····························································55表-9 大宰府に関連する史跡一覧 ···············································60表-10 古代山城一覧表-1 ·······················································62表-11 古代山城一覧表-2 ·······················································63表-12 古代山城の外郭規模比較 ·················································64表-13 佐賀県内の同時期の史跡 ·················································65表-14 構成要素 ·······························································68表-15 遺構別の課題 ···························································84表-16 史跡地全般の課題 ·······················································85表-17 主要施設・ルート ·······················································87表-18 活用上の課題 ···························································92表-19 保存整備一覧表 ························································ 107表-20 事業概要 ······························································ 148表-21 前期整備地区 ·························································· 149表-22 後期整備地区 ·························································· 151表-23 将来整備地区 ·························································· 153表-24 全体事業スケジュール(1) ··············································· 155表-25 全体事業スケジュール(2) ··············································· 156表-26 前期事業スケジュール ·················································· 15711.計画策定の経緯と目的(1)計画策定の経緯基肄城跡は大宰府防衛の目的で築かれた我が国最古の朝鮮式山城で、その範囲は基山町と筑紫野市にまたがっている。
自然地形を利用し、基山き ざん山頂から谷を挟んで東峰までの広大な範囲を約3.9kmの城壁で囲み、所々に門を設置し、城内には武器や食料を保管するためと考えられている建物跡が残されている。
基肄城跡は昭和12年に古代山城として日本の城の歴史を考える上で極めて価値が高いものであることが認められ、国の史跡として指定された。
その後、昭和29年には我が国の史跡の中でも特に重要なものとして特別史跡の指定を受けた。
国の宝であるとともに、基山町が誇る文化財として学術上極めて重要な史跡であることから、生きた歴史の教材として社会的に活用していくとともに後世に伝えていくために、昭和54年に「特別史跡基肄城跡保存管理計画」の策定を行った。
その後、歴史的価値に加え自然的価値の高いレクリエーションの場として一体的な整備が求められ、平成3年に「特別史跡基肄城跡保存整備基本構想」、平成5年に「特別史跡基肄城跡保存整備基本計画」の策定を行った。
基本計画策定時から20数年経過し、この間に史跡地及び周辺の社会情勢は大きく変化してきた。
史跡地では公有化率は、7.2%から約90%までに広がり、水門跡の整備、基肄城築造1350 年事業、基肄城跡の保存・活用に関わる多様な団体活動などが見られ、基肄城跡を取り巻く機運の高まりが感じられるようになってきた。
基山町及び周辺環境に目を向けると、九州自動車道をはじめとする交通関連施設の充実、まちづくりの進展など様々な面で変化してきている。
さらに、人々の価値観も多様になってきており、自然とのふれあいや歴史への関心も高まってきている。
このような史跡内外の社会状況の変化を踏まえ、基肄城跡を町の宝として活用し後世に継承していくとともに、基山町の目指す将来像の実現に寄与していくために「第2次特別史跡基肄城跡保存整備基本計画」を策定することとした。
なお、基肄城跡の所在する場所は、古くは「坊ぼう住山じゅやま」と呼ばれていたので、忠実にその名称を前述の計画書では使用していたが、現在では「基山き ざん」の名称が日常的に親しまれているので、本計画では「基山き ざん」の名称で使用することとする。
(2)計画策定の目的基肄城跡は学術的に貴重な文化財であるとともに、自然環境や景観等の環境にも恵まれた史跡であるが、史跡地が広範囲で地形的にも変化に富んでいるため、調査、保存・整備、活用、管理等の面で様々な課題を抱えている。
そこで、基肄城跡及び周辺環境の特性や課題を整理して史跡の本質的価値を明確にし、その価値を後世に継承するとともに町民や来訪者の歴史学習の場、レクリエーションの場として活用できるような整備基本計画を策定することを目的とする。
なお、本計画策定にあたっては、地元住民との意見交換会(ワークショップ)での意見を取り入れ、基肄城跡保存整備委員会での審議を踏まえて策定を行う。
2(3)計画策定の区域本計画では、特別史跡基肄城跡の保存整備はもとより、基肄城に関連する史跡との連携も視野に入れた整備活用計画の策定を行うものである。
計画策定の区域としては、特別史跡基肄城跡及び基肄城跡関連史跡を視野に入れた区域を対象とする。
基肄城跡は基山町と筑紫野市にまたがっており、一体的な保存整備計画の策定が望ましいので、基山町域及び筑紫野市域を含む範囲を計画策定の区域とし、両者の意向を踏まえて計画の策定を行う。
史跡指定の経緯を振り返ると、昭和12年の史跡指定では基山町では地番指定、筑紫野市では面積指定で行われており、統一した史跡指定線が確定していない状況である。
そこで、計画策定区域の設定にあたっては、確定されている土塁線を基準として、今後の保存修理や整備活用の範囲を想定し、土塁線から 50mの範囲を計画対象区域として設定することとした。
図-1 位置図3計画策定の区域として、基山町側は史跡指定区域内及び土塁線から 50mの範囲を、筑紫野市側は土塁線から 50mの範囲を設定する。
下図では、史跡指定区域線は地番指定されている基山町側のみ表示し、面積指定の筑紫野市側は史跡指定区域線が確定していないので、土塁線のみ表示している。
図-2 計画策定区域図4(4)計画策定の流れ2.計画地の現状5.整備基本計画(1) 全体計画(2)史跡等の概要(1)史跡等指定の状況3.史跡等の概要及び現状と課題1. 計画策定と経緯と目的(3) 歴史的環境第1回委員会(1) 自然的環境第1回基肄城跡ワークショップ4.基本理念と基本方針(6)関連計画との関係及び検証 平成28年度(4)計画策定の流れ(2) 社会的環境第2回基肄城跡ワークショップ「子どもワークショップ」第3回基肄城跡ワークショップ第2回委員会第3回委員会(3)計画策定の区域第4回委員会(5)委員会設置(1)計画策定の経緯 (2)計画策定の目的連絡調整会議連絡調整会議(5)史跡等の公開・活用のための諸条件の把握(2)史跡等の概要(1)史跡等指定の状況(3)史跡等の歴史的意義連絡調整会議平成29年度(4)史跡等の構成要素(6)広域関連整備計画1) ゾーニング計画2) 動線計画3) 遺構調査に関する計画4) 遺構保存に関する計画5) 遺構表現に関する計画6) 案内・解説施設に関する計画7) 修景及び植栽管理に関する計画8) 管理・便益・休憩施設に関する計画9) 環境保全に関する計画10) 活用(ソフト)に関する計画11) 有機的な連携に関する計画(2) 個別計画1) 南門跡地区2) 東北門跡地区3) 東南門跡地区4) 北帝門跡地区5) 丸尾礎石群跡地区6) 大礎石群跡地区7) 米倉礎石群跡地区8) つつみ跡・鐘撞跡地区9) 基山山頂地区10) アクセス道・遊歩道11) 案内・解説施設6.事業計画7.管理・運営計画5(5)委員会設置1)策定の体制計画の策定にあたっては、「基肄城跡保存整備委員会」を設置し、計画策定のための調整機関として基肄城跡に関わる関係自治体協議のための「基肄城跡連絡調整会議」を設ける。
委員会に先立ち、基肄城跡連絡調整会議で計画内容等についての調整・確認を行うと共に、文化庁記念物課の指導・助言を踏まえて「基肄城跡保存整備委員会」での審議をもとに計画策定を行う。
○基肄城跡保存整備委員会委員名簿氏名 専門 役職等委員長 小田 富士雄 考古学 福岡大学名誉教授副委員長 杉本 正美 緑地計画学 九州芸術工科大学名誉教授委員 林 重德(※) 土木工学 佐賀大学名誉教授委員 坂上 康俊 歴史学 九州大学大学院人文科学研究院教授委員 小西 龍三郎 建築史学 元九州造形短期大学教授委員 重藤 輝行 考古学 佐賀大学芸術地域デザイン学部教授委員 松隈 嵩 地元有識者 基山町文化財保護審議会会長(~H29.3)委員 園木 春義 地元有識者 基山の歴史と文化を語り継ぐ会会長※平成29年10月逝去○基肄城跡連絡調整会議佐賀県教育委員会文化財課福岡県教育庁総務部文化財保護課筑紫野市教育委員会文化情報発信課基山町教育委員会教育学習課○指導機関文化庁記念物課○事務局基山町教育委員会教育学習課基肄城跡保存整備委員会基肄城跡連絡調整会議 文化庁記念物課基山町教育委員会指導 助言 調整 確認審議 助言図-3 委員会の位置付けと関係62)委員会審議経過全4回の基肄城跡保存整備委員会(平成28年度2回、平成29年度2回)を開催し、指導・助言を頂きながら計画の策定を行う。
また、地元住民との意見交換会を開催し、住民の意見等を反映した計画の策定を行う。
■委員会等の計画日程 議題第1回 基肄城跡保存整備委員会平成28年11月30日(水)・保存整備基本計画に関する基本方針等第1回特別史跡基肄城跡ワークショップ平成28年12月23日(祝)・事業内容の説明と意見交換第2回 基肄城跡保存整備委員会平成29年2月21日(火)・基肄城跡整備の考え方第2回特別史跡基肄城跡ワークショップ(子ども) 平成29年8月22日(火)・基肄城跡での思い出と要望施設について第3回 基肄城跡保存整備委員会平成29年9月19日(火)・保存整備計画第3回特別史跡基肄城跡ワークショップ平成29年11月26日(日)・事業内容の説明と意見交換第4回 基肄城跡保存整備委員会平成29年12月19日(火)・保存整備計画・とりまとめ第1回委員会 第2回委員会 第1回ワークショップ第3回委員会 第2回ワークショップ(子どもワークショップ)第4回委員会7(6)関連計画との関係及び検証本計画策定にあたり、基山町の上位計画や関連計画での基肄城跡の位置づけ及び今後の役割等について整理を行うとともに、基肄城跡に関する諸計画と平成 5 年の「基肄城跡保存整備基本計画」策定から20年以上が経過し、社会情勢、基山町及び周辺環境、基肄城跡の状況が大きく様変わりしていることを考慮し、本計画策定において留意すべき内容を明確にする。
①第5次基山町総合計画②基山町まち・ひと・しごと創生総合戦略③基山町都市計画マスタープラン⑥基肄城跡保存管理計画⑦基肄城跡保存整備基本構想⑧基肄城跡保存整備基本計画(平成5年3月策定)④基山町森林整備計画⑤生活環境保全林整備事業第2次 特別史跡基肄城跡保存整備基本計画検 証●情勢の変化○社会情勢○文化財行政○基山町及び周辺環境○基肄城跡の状況○活動図-4 関連計画等との関係8①第5次基山町総合計画(平成28年)第5次基山町総合計画では、基本計画の中で第2章「教育+idea オール基山で人を育てる教育力の高いまち」の第4節「文化財の利活用」において、施策推進のための主要事業として位置づけられている。
②基山町まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成27年10月)基山町まち・ひと・しごと創生総合戦略では、第8章「基本的方向性と具体的な施策」の第5節「自然と歴史・文化・スポーツを活かしたまちづくり」の中の11項に歴史的文化財を活かしたまちづくりとして位置づけられている。
自然+idea教育+ideaにぎわい+idea安心安全+idea協働+idea(1)学校教育(2)基山式まなび(3)スポーツ(4)文化財の利活用①歴史的文化財の保護②歴史的文化財の周知と活用③民俗芸能の継承基山町基本計画基山町における新たな雇用を創出する基山町を通過点から交流拠点へ子どもを育てたくなるまち基山をめざして安心と安全をベースに新しい協働のまちづくりを実現する基本的方向性と具体的な施策自然と歴史・文化・スポーツを活かしたまちづくり11.歴史的文化財を活かしたまちづくり安心と安全をベースに新しい協働のまちづくりを実現する①歴史的文化財の保護・特別史跡基肄城跡への理解と見学者の増加を促進するとともに、史跡としての保全と活用を図るため、基肄城跡保存整備事業に取り組みます。
②歴史的文化財の周知と活用・日本最古の朝鮮式山城である基肄城跡など基山が誇る文化や歴史を広く情報発信します。
12.まなびの場を活かしたまちづくり13.スポーツを活かしたまちづくり基本的方向性基肄城跡や長崎街道など郷土の先人たちにより守り受け継がれてきた誇りある歴史文化を保全し、郷土愛の育成や次世代への継承に取り組みます具体的な施策9③基山町都市計画マスタープラン(平成18年9月)基山町都市計画マスタープランでは、「Ⅴ.まちづくりの部門別方針」の中の(5)計画的な緑化計画において、自然と歴史環境を活かした基肄城周辺のレクリエーション拠点の整備の推進が掲げられている。
④基山町森林整備計画書(平成28年3月)基山町森林整備計画では、基肄城跡の大部分が「保健機能森林区域」となっており、森林の整備及び保全に当たっては、森林の有する多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、各機能の充実と機能間の調整を図り、適正な森林施業の実施や森林の保全の確保により健全な森林資源の維持造成を推進することとされている。
施設の整備に当たっては、自然環境の保全、国土の保全及び文化財の保護に配慮しつつ、地域の実情、利用者の意向等を踏まえた多様な施設の整備を行うとともに、次の事項について配慮することとされている。
(ア) 周辺の景観に配慮しつつ森林の状況や利用の見通し等に応じた施設整備(イ) 施設全体の一体的かつ計画的な整備(ウ) 四季を通じて利用可能な施設の設置(エ) 周辺にある既存施設との調和に配慮した整備(オ) 森林の有する保健機能以外の諸機能に著しい支障を及ぼさないよう、施設の位置、規模等を適切に決定する(カ) 施設の設置に当たっては防火体制、防火施設の整備、高齢者や身体障害者等の利用並びに利用者の安全及び交通安全、円滑な交通の確保に留意する(キ) 周辺との調和や地域の林業・林産業の振興を図る観点から、積極的に木造施設の導入を図る(1)市街地の背景となる緑の保全(2)緑豊かな市街地の形成(3)憩いの空間としての公園等の維持及び整備(4)市街地と丘陵地を結ぶ水と緑のネットワーク形成(5)計画的な緑化計画基山町都市計画マスタープラン・河川の水辺を活かした遊歩道整備による水のネットワークの形成・自然と歴史環境を活かした基肄城周辺のレクリエーション拠点の整備の推進V.まちづくりの部門別方針・幹線道路における植栽の整備、九州自然歩道や旧長崎街道等の遊歩道整備による緑のネットワークの形成図-5 基山町森林整備計画概要図基肄城跡10⑤生活環境保全林整備事業(平成17年度~平成21年度)佐賀県鳥栖農林事務所では、平成17年度~平成21年度に基肄城跡の59.04ha を対象として生活環境保全林整備事業を行った。
事業は、広葉樹を適切に配置するとともに、谷止工などの治山施設の整備など森林の水源涵養、土砂流出防止機能の向上を図り、自然レクリエーションの場、憩いの場として保健休養に寄与する森林整備を目的として、管理車道開設(793m)、管理歩道開設(3,823m)、谷止工(2基)、流路工(83m)、森林整備(48.14ha)を行った。
⑥基肄城跡保存管理計画(昭和54年3月31日)基肄城跡保存管理計画の構成は次の5章よりなり、「Ⅳ.保存管理計画の進め方」に最も基本的で重要な方針が示されており、以下目次に従ってその要点を示す。
Ⅰ. 総説 Ⅱ. 基肄城跡の歴史的意義 Ⅲ. 基肄城跡の現状Ⅳ. 保存管理計画の進め方1.保存整備基本計画の検討・学識経験者、地元代表及び関係機関からなる保存整備委員会を組織する。
2.史跡の追加指定と公有化の促進・関連する遺構と考えられる遺構の残存状況に応じて追加指定に加える。
・水門跡や石垣・土塁など重要かつ保存上緊急性の高いものから公有化を進める。
3.発掘調査及びその他の調査・基肄城跡の歴史的性格を解明するため、年次計画をたて、発掘調査を進める。
4.環境整備・発掘調査後、見学に供することを目的とした遺構の整備と復元・補修を行う。
・史跡見学のため、城域内各遺構を結ぶ史跡探訪遊歩道を設置する。
5.基肄城跡資料館の建設6.環境保全7.関連公共事業8.現状変更等の取り扱い方針Ⅴ. 保存整備委員会■生活環境保全林とは生活環境保全林とは、市街地周辺にある森林を対象として、森林の持つ様々な公益的機能(国土保全・水源のかん養・保健休養等)を総合的に発揮させる事を目的として治山事業により整備された森林です。
当事業地区は佐賀県の東端、基山町の中心部から北西に約 2km の基山(標高 404.5m)とその東峰(標高327.0m)間の傾斜に位置し、北部は福岡県筑紫野市に接する面積59.04haの町有林であり、水源かん養保安林、保健保安林、及び国特別史跡「基肄(きい)城跡」に指定されています。
また基山山頂付近は優れた展望地であるとともに草スキー場もあり、登山、基肄城跡の史跡探訪、近接するキャンプ場の利用も併せ多くの方が季節を問わず訪れています。
事業では、広葉樹を適切に配置するとともに谷止工などの治山施設の整備など森林の水源かん養、土砂流出防止機能の向上を図り、自然レクリエーションの場・憩いの場として保健休養に寄与する森林整備を行いました。
事業区域 59.04ha管理車道開設 797m管理歩道開設 3,823m谷止工 2基流路工 83m森林整備 48.14ha事業名 生活環境保全林整備事業事業主体 佐賀県 鳥栖農林事務所事業年度 平成17年度~平成21年度事業区域 59.04ha管理車道開設 797m管理歩道開設 3,823m谷止工 2基流路工 83m森林整備 48.14ha■生活環境保全林整備事業11⑦基肄城跡保存整備基本構想(平成3年3月)基肄城跡保存整備基本構想は以下の4章で構成されている。
第1章 基山町の現状第2章 基肄城跡及びその周辺の現状と課題第3章 保存整備の基本方針1.計画条件の特徴2.基本方針(1)史跡の保存と自然環境の保全価値ある史跡は厳正に保存し、自然の改変は最小限に止めることを原則とする。
(2)調査研究の推進補修箇所や施設整備区域など必要性の高いものから順次発掘調査を進める。
(3)自然資源と歴史資源の一体的整備、活用自然資源と歴史資源を一体的に整備し、基肄城跡周辺の利用価値を高める。
(4)ネットワーク化基肄城跡を中心とした周辺史跡等との有機的なネットワーク化を図る。
第4章 基肄城跡及びその周辺の保存整備計画1.全体計画2.遺跡保存、発掘調査計画3.環境整備計画4.管理運営計画⑧基肄城跡保存整備基本計画(平成5年3月)基肄城跡保存整備基本計画は以下の項目で構成されている。
1.計画の概要●遺構の保存整備・遺構はいずれも発掘調査を行い、その後補修等の保存整備を行う。
・土塁上の樹木は伐採し、土塁を一周できる遊歩道を整備する。
・水門跡等崩壊の見られる城門跡は、復原的修理を行う。
・礎石建物跡は平面表示だけでなく、複数棟復原を図る。
・主要な眺望点や遺構の周囲は樹木を伐採する。
●アクセス・基肄城跡内への導入部は水門跡、草スキー場、東北門跡、キャンプ場の4ヶ所とする。
・水門跡から東北門跡付近まで管理道路を設ける。
・遊歩道は遺構を周遊できるようにする。
●城内施設整備・丸尾礎石群周辺は、林間広場として整備する。
・水門跡北側の住吉川沿いにふるさと植物園を整備する。
・山頂及び北峰には展望所を設ける。
●周辺整備・水門跡南側に駐車場、案内板、広場等を整備する。
・草スキー場周辺には、基肄城跡のガイダンスを行うビジターセンターを建設する。
また、駐車場の拡張、アスレチック広場、園地整備、案内板の設置等を行う。
・キャンプ場周辺には、多目的広場、ちびっこアスレチック、体験農園等を整備する。
2.動線計画 3.ゾーニング計画 4.遺構保存整備計画5.城内施設整備計画 6.修景計画 7.周辺整備計画8.保全計画 9.運営、管理計画 10.事業計画12■検証本計画策定にあたり、上位計画・関連計画、基本計画(H5)の検証、情勢の変化を踏まえ、計画に向けてのキーワードを抽出し、計画への配慮事項とする。
■基本計画(H5)の検証○土地の公有化 ……7.2%(H3)から90%(H28)に拡大○遺構の保存整備…水門跡の石塁の保存修理事業は完成をみたものの、発掘調査、遊歩道整備、礎石建物跡の平面表示・復原的修理、樹木伐採についてはほとんど未着手○アクセス…………管理道路及び遊歩道については整備が進んでいるが、筑紫野市側からの導入部については未着手○城内施設整備……林間広場、植物園、展望所については未着手○周辺整備 ………案内板や駐車場拡張については部分的に整備が進んでいるが、その他の施設については未着手○第5次基山町総合計画・特別史跡基肄城跡の保全と活用を図り、理解と見学者の増加を促進・基肄城跡など基山が誇る文化や歴史を広く情報発信○基山町まち・ひと・しごと創生総合戦略基肄城跡や長崎街道など郷土の先人たちにより守り受け継がれてきた誇りある歴史文化を保全し、郷土愛の育成や次世代への継承○基山町都市計画マスタープラン自然と歴史環境を活かした基肄城周辺のレクリエーション拠点の整備の推進○基山町森林整備計画自然環境の保全、国土の保全及び文化財の保護に配慮しつつ、地域の実情、利用者の意向等を踏まえた多様な施設の整備○生活環境保全林整備事業広葉樹を適切に配置するとともに、自然レクリエーションの場、憩いの場として保健休養に寄与する森林整備●情勢の変化○社会情勢………………地震、集中豪雨、気温上昇化等の気候変動情報機器等の技術進展による日常生活の変化○文化財行政……………保存重視から保存と活用との調和へ世界遺産を初め文化財への国民的関心の高まり○基山町及び周辺環境…交通網、都市施設の充実、基肄城跡への関心の高まり(生涯学習、教育等)○基肄城跡………………公有化の進展、水門跡の整備、樹林の変化○活動……………………1350年事業、基肄城跡を守る活動、創作劇■上位計画、関連計画史跡の保全と活用、情報発信、次世代への継承計画の実効性、ニーズの把握、連携防災、保全と活用、町民参画特別史跡基肄城跡保存整備基本計画132.計画地の現状計画地の現状として、自然的環境、社会的環境、歴史的環境について以下に整理を行う。
(1)自然的環境1)位置及び地勢基山町は佐賀県の東端に位置し、北は福岡県筑紫野市、南は佐賀県鳥栖市に、東は福岡県小郡市に接している。
古くから古代官道や長崎街道などの主要道路が通り、交通の要衝地として発展した。
また古代から地形的な条件にも恵まれ、丘陵部や平野部に人々が生活を営んでいたことを示す数多くの遺跡が存在する。
弥生・古墳時代の遺跡からは、九州をはじめ各地域との交流を示す遺物が多く出土している。
基山町の面積は、22.15km2 で約3分の2が丘陵である。
北部には特別史跡基肄城跡がある基山き ざんを主峰とする筑紫の山々が連なる。
南部には筑紫平野に向かって拓けた丘陵地帯が続き、秋光川、山下川等が平野部を貫流し、いずれも筑後川へとつながる。
基山町の20~30km圏内に福岡市、佐賀市、久留米市が位置し、JR基山駅からJR博多駅、JR久留米駅までは電車で約20分の距離である。
町の西側を久留米基山筑紫野線(旧鳥栖筑紫野有料道路)、東側にはJR鹿児島本線、それに平行して国道3号、さらに町の東側を九州自動車道、南端を長崎自動車道が走っており、九州の大動脈として重要な位置を占める。
市街地周辺では、特に昭和40年代頃から、交通の利便性や都市圏との隣接という地理的な好条件等からベッドタウンとしての整備が進み、急速に宅地化されていった。
図-6基山町の位置図14図-7 基山町概況図基肄城跡久留米基山筑紫野線基山町役場 JR基山駅 国道3号九州自動車道JR鹿児島線152)地形・地質町域の北部に位置する標高404.5mの基山き ざんは、三養基郡・筑紫野市との境界になっており、基山町で契山ちぎりやまとともにもっとも高い地点にある。
基山町の等高線を見ると、基肄城のある基山は標高200m~400m区域で、町の西側の稜線を形成している。
基山町の地質は大別すると花崗閃緑岩類、黒雲母花崗岩類、砂がち堆積物、砂礫がち堆積物からなっている。
基山き ざんから権現山にかけての山地は花崗閃緑岩類で脊振山地を構成する中世代白亜紀の貫入岩体である。
図-8 地形分類図図-9 表層地質図163)水系基山町には、筑後川水系として5つの水系(関屋川・高原川・実さね松まつ川・秋光川・山下川)があり、全て一級河川である。
これらの河川は、北西の山から延びる4条の尾根の間の谷部を流れている。
川は途中で合流しながら宝満川に入り、筑後川に合流したあと有明海へと注いでいる。
これらの川の流れは、山地を侵食し、その土砂を谷口から扇のように堆積させて扇状地を作っている。
図-10 水系図基肄城跡1713.51414.51515.51616.51717.518050010001500200025003000昭和54年昭和56年昭和58年昭和60年昭和62年平成1年平成3年平成5年平成7年平成9年平成11年平成13年平成15年平成17年平成19年平成21年平成23年平成25年平成27年年間平均気温(℃)年間降水量(mm)年間降水量 年間平均気温4)気象基山町は「内陸型気候」で、1日や1年の気温の差が沿岸地方より大きい。
冬は強い北西季節風が山を越えて吹き下し、二日市地峡帯を吹き抜けるため、福岡市や佐賀市、筑後地方より気温が低く、降水量も多くなり、雨や雪が降る日数や量が多い。
梅雨明けの頃は脊振山地の麓を南西の季節風に乗って雷雨が進み、盛夏の頃は山間の盆地で雷雲が発生し、雷雨が多い。
特に基山の上で雷雲が発達したときには激しい雷雨となっている。
近年の特徴として、全国的に見てゲリラ的集中豪雨の多発、夏場の気温上昇、台風の巨大化などが挙げられる。
表-1 降水量と平均気温グラフ一年間の雨量 2063.0mm 平均気温 21.9℃平均雨量 171.9mm 最高気温・最低気温 38.5℃・-2.9℃(気象庁 過去気象データ 久留米2015年月ごとの値 )1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月11月12月降水量 82 43 147 246 186 339 264 313 119 103 130 93平均気温 6.6 6.5 10.7 16.3 21 22.6 26.4 27.6 23.4 18.5 15.8 9.301020300100200300400平均気温(℃)降水量(mm)降水量 平均気温降水量(㎜)平均気温(℃)年間降水量(㎜)年間平均気温(℃)平成27年平成25年平成23年平成21年平成19年平成17年平成15年平成13年平成11年平成9年平成7年平成5年平成3年平成1年昭和62年昭和60年昭和58年昭和56年昭和54年185)災害基山町における代表的な災害としては、昭和28(1953)年の豪雨による災害、昭和38(1963)年の豪雨による災害、そして昭和55年(1980)の豪雨による「柿の原災害」があげられる。
昭和28年6月の豪雨(基山町日降水量323mm)では、亀の甲溜池の堤防が決壊し、下流域の農地に大きな被害をもたらした。
昭和38年6月の豪雨(鳥栖地区日降水量236mm)では、秋光川を始めとして多くの河川が決壊したため、町の中心部の家屋、農地が浸水した。
さらに、昭和55年8月の集中豪雨(基山町4日間累計降水量約400mm)では、柿の原地区で土石流が発生し、幸いにして人的被害はなかったものの家屋8棟が被災するなど、土石流の災害があった。
平成21年の集中豪雨では、基肄城跡内の道路陥没や法面崩壊が見られた。
基山町ハザードマップでは、基肄城跡を見ると土石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所の指定がなされている。
図-11 基肄城跡ハザードマップ196)植生・動物基山町の植生は、市街地周辺には水田雑草群落が広く分布し、その中に常緑・落葉・果樹園が点在しており、丘陵地にいくにつれスギ・ヒノキ・サワラ植林が大部分を占めところどころにシイ・カシ萌芽林、アカガシ・ミヤマシキミ群落が部分的に残っている。
基肄城跡の区域では、基山町域はほとんどがスギ・ヒノキ・サワラ植林となっており、山頂部にススキや草地が残されている。
以前の写真を見ると、ススキ群団、草地が多く見られていた。
貴重植物としてオキナグサが挙げられる。
筑紫野市域を見ると、スギ・ヒノキ林となっており、基山き ざんの草地草原は、環境省の絶滅危惧種であるオキナグサをはじめとして、ムラサキセンブリ、キキョウ、コオニユリ、サンヨウシャジンなど多様な植物が見られる優れた原野で、鳥類及び昆虫の特に重要な生息域とされている。
図-12 植生図山頂付近の草地 山頂付近の針葉樹林 オキナグサ●基山の草原植生として貴重な植生・植物の区域(筑紫野市)●鳥類・昆虫の特に重要な生息域(筑紫野市)207)景観基山き ざんをはじめとする緑豊かな山地や丘陵地、その麓に広がるのどかな田園、そしてこれらを背景とした市街地が、本町の景観の主要な部分を構成する。
さらに、季節の彩りを添える景観として紅葉や祭りがある。
基肄城跡からの眺望や町域からの基肄城跡の景観も町の魅力となっている。
■町域から望む基肄城跡 ■基肄城跡山頂からの景観 ■緑豊かな住宅地■町の産業を支える工業地 ■紅葉景観 ■祭り図-13 景観図21(2)社会的環境1)人口基山町の人口の推移を、昭和50年以降でみると、平成2年まで緩やかな増加を続け、平成2年以降、平成12年までは増加傾向にあり、19,000人を上回った。
平成12年以降は緩やかながら減少に転じているものの、人口を維持している。
人口構成推移を見ると、平成 17 年度以降では年少人口より老年人口が多くなっており、年とともにその差が広がる傾向にある。
表-2 基山町人口推移グラフ (国勢調査)総人口 年少人口 生産年齢人口 老年人口 年少人口 生産年齢人口 老年人口昭和50年 11,023 2,727 7,244 1,052 24.7 65.7 9.5昭和55年 11,501 2,839 7,447 1,215 24.7 64.8 10.6昭和60年 13,495 3,319 8,684 1,492 24.6 64.4 11.1平成2年 14,455 3,139 9,303 2,013 21.7 64.4 13.9平成7年 18,444 3,883 11,939 2,622 21.1 64.7 14.2平成12年 19,176 3,475 12,567 3,134 18.1 65.5 16.3平成17年 18,889 2,824 12,398 3,620 15.0 65.6 19.2平成22年 17,837 2,354 11,452 3,979 13.2 64.2 22.3平成27年 17,501 2,149 10,502 4,754 12.3 60.0 27.2人口 割合222)交通北の権現山~基山~九州自動車道路基山パーキングから筑紫野市・小郡市との市町境を結ぶ線が福岡・佐賀県境になり、町域東部の平野部を国道・高速道路・鉄道が南北に走っている。
交通に関する変遷を整理すると下表のようになり、基山町が交通の要衝として重要な位置にあることがうかがえる。
昭和47年 「鳥栖筑紫野有料道路」開通昭和48年 鳥栖IC―鳥栖JCT-南関ICが開通昭和50年 古賀IC-鳥栖JCT開通昭和58年 基山駅前広場整備昭和60年 佐賀大和IC-鳥栖IC開通昭和61年 甘木鉄道(沿線自治体、住民、麒麟麦酒㈱などが出資する第三セクター方式の甘木鉄道㈱)が設立し、運行スタート昭和62年 鳥栖JCTで大分自動車道を接続平成2年 JRけやき台駅-新設開業平成10年 筑紫野ICが開通平成13年 鳥栖JCTの「サガンクロス橋」開通平成19年 久留米基山筑紫野線(基山町都市計画マスタープラン)図-14 交通体系図JR鹿児島線233)土地利用土地利用は、山林41.1%、農地22.8%で、河川などの水面を含め自然的土地利用が全体の約75%を占める。
また、都市的土地利用は、約25%を占め、住宅地6.3%、道路・交通施設用地9.7%、工業地2.6%等である。
自然環境と都市環境とが調和し、安全で活力に満ちた秩序あるまちの発展を促すため、町全域を都市計画区域に指定し、そのうち市街化区域は448.8haで町域の20.2%を占める。
また、保安林、県立自然公園、農業振興地域等の指定を行い、適正な土地利用が図られるよう誘導している。
土地開発については、昭和40年代から平成初頭にかけて大規模な住宅地開発が行われた。
また、農地は減少傾向にあり、近年では市街化調整区域でも農地の転用がみられる。
図-15 土地利用図244)観光脊振北山県立自然公園に位置する基山き ざん、大興善寺のつつじ園、九州自然歩道等の自然環境に恵まれる。
観光客は、佐賀県内をはじめ日帰り圏域からの来訪が多い。
入り込み客数は、昭和60年頃までは年間50万人以上を数えたが、昭和62年を境に半数近く落ち込み、年間30万人前後で推移している基山町の主な観光地、レジャー施設として、特別史跡基肄城跡、草スキー場、九州自然歩道、大興善寺のつつじ園、基山ラジウム温泉などがあり、恵まれた自然や歴史環境の中で、多くの来訪がみられる。
図-16 基山町観光マップ特別史跡基肄城跡 草スキー場 大興善寺のつつじ園255)法的規制基山町の用途地域及び法規制は、農業振興地域、保安林、県立自然公園などが挙げられる。
基肄城跡を見ると、基山町域では保安林、地域森林計画対象民有林、脊振北山県立自然公園(特別地域、普通地域)、鳥獣保護区域の規制、筑紫野市域では保安林、地域森林計画対象民有林、水源涵養機能維持増進森林、太宰府県立自然公園(普通地域)がかかっている。
図-17 法規制図26表-3 法令による土地規制区域等 規制の対象となる行為等許可・届出の別許可権者等備考保安林区域立木の伐採(植栽の義務)許可 県知事 森林法土地の形状変更地域森林計画対象民有林道路の新設又は改築許可 県知事 森林法自然公園(特別地域)一定規模以下の工作物の新築や増改築許可 県知事 自然公園法広告物類の掲出、設置土石の採取土地の形状変更土地の形状変更自然公園(普通地域)一定規模以下の工作物の新築や増改築届出 県知事 自然公園法広告物類の掲出、設置土石の採取土地の形状変更土地の形状変更鳥獣保護区域 猟銃史跡指定区域現状を変更する行為(事前の発掘調査等を実施)許可文化庁長官文化財保護法A 保安林[根拠法]森林法[趣 旨] 公益目的を達成するために、伐採や開発に制限を加える森林であり、農林水産大臣または都道府県知事が森林法第25条に基づき保安林として指定する。
この場合、森林とは木竹の生育に供される土地を指し、現時点で生育しているか否かは問われない。
目的に合わせて以下の17種の保安林がある。
水源かん養保安林、土砂流出防備保安林、土砂崩壊防備保安林、飛砂防備保安林、風害防備保安林、水害防備保安林、潮害防備保安林、干害防備保安林、防雪保安林、防霧保安林、なだれ防止保安林、落石防止保安林、防火保安林、魚つき保安林、航行目標保安林、保健保安林、風致保安林[法に基づく措置(制限等)]立木の伐採に関しては都道府県知事への届出(一部については許可)が必要となるほか、家畜の放牧、下草・落葉・土石・樹根の採取、土地の形質の変更(掘削、盛土等)については都道府県知事の許可が必要である。
立木の伐採の強度や伐採後の植栽の方法等に関しては、保安林に指定される際、森林毎に要件が定められる。
27B 地域森林計画対象民有林[根拠法]森林法[趣 旨] 地域森林計画とは、都道府県知事が全国森林計画に即して、森林計画区別にその森林計画区にかかる民有林につき5年ごとに、10年を1期としてたてる計画をいい、当該計画の対象となる民有林を地域森林計画対象民有林という。
[法に基づく措置(制限等)]地域森林計画の対象となっている民有林(保安林並びに保安施設地区の区域内及び海岸保全区域内の森林を除く。)において、土石又は樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為で、次に掲げる規模を超える開発行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
・専ら道路の新設又は改築を目的とする行為でその行為にかかる土地の面積1haを超えるものにあっては道路の幅員3m・その他の行為にあっては土地の面積1ha【適用除外】・国又は地方公共団体が行う場合・火災、風水害その他の非常災害のために必要な応急措置として行う場合などC 県立自然公園(特別地域)[根拠法]自然公園法[趣 旨] 国立、国定公園に次ぐ自然の風景地で、当該都道府県を代表すものである。
都道府県が条例によって指定し、自ら管理を行う自然公園内の主要なポイントには、自然とのふれあいを進めるため園地やキャンプ場、展望台などの施設が整備されている。
[法に基づく制限]以下の行為には、都道府県知事の許可が必要となる。
特別地域内で次のような行為を行う場合、許可が必要である。
①工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
②木竹を伐採すること。
③鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
④河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
⑤広告物その他これに類する物を掲出し、若しくは設置し、又は広告その他これに類するものを工作物等に表示すること。
⑥屋外において土石その他の環境大臣若しくは県知事が指定する物を集積し、又は貯蔵すること。
⑦水面を埋め立て、又は干拓すること。
⑧土地を開墾し、その他土地の形状を変更すること。
⑨屋根、壁面、塀、橋、鉄塔、送水管その他これらに類するものの色彩を変更すること。
28D 県立自然公園(普通地域)[根拠法]自然公園法[趣 旨] 国立、国定公園に次ぐ自然の風景地で、当該都道府県を代表するものである。
都道府県が条例によって指定し、自ら管理を行う自然公園内の主要なポイントには、自然とのふれあいを進めるため園地やキャンプ場、展望台などの施設が整備されている。
[法に基づく制限]以下の行為には、都道府県知事への届出が必要となる。
普通地域内で次のような行為を行う場合、届出が必要である。
①一定の規模を超える工作物(例:建築物にあっては高さ13m 又は延べ面積 1,000 ㎡)を新築し、改築し、又は増築すること。
②特別地域内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
③広告物その他これに類する物を掲出し、若しくは設置し、又は広告その他これに類するものを工作物等に表示すること。
④水面を埋め立て、又は干拓すること。
⑤鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
⑥土地の形状を変更すること。
E 鳥獣保護区域[根拠法]鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)[趣 旨] 野生生物の保護・管理を目的に生息地を含む区域を保護区として設定する制度で、「基山鳥獣保護区」として森林鳥獣生息地の保護区の指定区分がなされている。
基山頂上付近はサクラ、サザンカなどが植樹されており、メジロやウグイスをはじめとする森林に生息する小型の野鳥が生息していることから、今後とも鳥獣保護区に指定し、野生鳥獣の保護繁殖を図る。
[法に基づく制限]猟銃が認められない。
存続期間は20年(期間は更新可能)。
野生鳥獣による農林作物等被害が発生した場合には、有害鳥獣捕獲制度及び特定鳥獣保護管理計画に基づく捕獲制度の適正な活用により被害防止に努める。
296)地域住民の意向基肄城跡の保存整備基本計画策定にあたり、住民と行政との協働による計画づくり及び策定プロセスの共有を目的として、基肄城跡に対して住民の思いをうかがうための「基肄城跡ワークショップ」を3回開催した。
第1回目は、基肄城跡や基山への住民の思いを知るために、「基肄城跡での思い出」、「基肄城跡での利用」、「基肄城跡に必要な施設や整備」について意見交換を行った。
2回目は、子どもたちにとって基肄城跡や基山とはどんな印象を抱いているかを知るために「子どもワークショップ」を開催した。
3回目は、これまで町で検討してきた計画案を説明し、計画案に対する意見や疑問を聞きながら、計画づくりに必要な施設や具体的の活用方法について意見交換を行った。
①第1回基肄城跡ワークショップ○概要日 時:平成28年12月23日(金) 9:30~12:00場 所:基山町民会館 小ホール参加者:29名5班に分かれて次の3つのテーマについて、意見交換を行った。
①基肄城での思い出は?、②どのような利用をしたい?、③どのような整備や施設が欲しい?最後に、各班で話された内容を発表し、全体で意見を共有した。
○ワークショップの様子30〇成果■基肄城跡での思い出景色、登山、遊び場 学校遠足、森林浴体験 スキー 野焼き まき拾い 水門跡 遺物(瓦、土器、炭化米) 自然 ■利用について眺望、景色を楽しみたい イベントを増やしたい 登山・ウォーキングを楽しみたい基肄城跡を解明して欲しい 自然を守りたい 団体の広報、ネットワーク子どもたちへの継承 その他■施設、整備について樹木の伐採・木を切って見晴らしを良くしてほしい・城内、礎石群の周辺の木を切ってほしい・土塁の周辺の木を切って欲しい・歩きやすいように木の伐採や草刈をして欲しい駐車場、トイレ・トイレを整備して欲しい(水門跡、東北門跡、頂上、草スキー場)・駐車場を整備して欲しい(水門周辺)・多目的広場の駐車場のPRが必要・登山者に6区公民館の駐車場を貸してもよい案内板やサインの設置・基肄城の分かりやすい案内板が必要・JR基山駅、JR原田駅、5号線からのアクセスが分かりにくいので誘導サインが必要・基山PAに車で基山へ行くMAPを置く・分岐点の道標・インターネットで登山地図が見れるようにしたい登山、散策ルートの整備・様々な史跡めぐり散策ルートが欲しい・土塁跡の外周コースの作成・基山、天拝山、原田駅からのルートの整備遺構復元、展示・建物や土塁跡、東南門の復元・古代の服等の復元・VR(Virtual Reality)を利用・発掘品の展示をして欲しい施設・売店が欲しい・昔の展望台の復元、通天洞を建設当初に戻す・登山道の途中に休憩所を(避難小屋兼用)・瓦焼き体験場等の施設を作ってほしい車道整備・山頂駐車場への道路拡幅・マイクロバスが通れるよう車道整備をして欲しい31②第2回基肄城跡ワークショップ「子どもワークショップ」○概要日 時:平成29年8月22日(火) 9:30~12:00場 所:町役場 会議室対 象:町内の小中学生参加者:27名基肄城跡保存整備基本計画策定にあたり、次世代を担う地域の小学生(中学生)に基肄城跡のことを知ってもらい、「基肄城跡がどのような場所になったら行きたくなるのか」といった今後の基肄城跡の整備について考えるワークショップを開催した。
当日は、ワークショップの前に福永真理子さんによるまんが「基肄城のヒミツ」の朗読会が行われた。
ワークショップでは、基肄城に関するクイズで雰囲気をやわらげ、そのあとに「基肄城に行って楽しかったこと(ところ)、好きなところ、困ったこと(ところ)」、「基肄城跡にどんな施設が欲しい?」といったテーマで意見交換を行った。
○ワークショップの様子32○成果■ワークショップを通して初めて分かったこと、知ったこと【高さや面積、規模について】・高さ:基肄城は福岡タワーよりも高いということを初めて知りました!・広さ:基肄城はヤフオクドームよりもでかく、広さは約10倍あることが分かりました。
・土塁の長さ:基肄城跡は約4㎞であることが分りました。
・通水口の数:通水口が4つあることがわかりました。
【歴史について】・基肄城はこんな意味があるという事を知り、りっぱな城ということを改めて思った。
・昔造られた基肄城が今でも残っているので、すごいと思った。
・昔の人がよく考えて基山を作ったということがわかりました。
【特別史跡だということ】・佐賀県内に特別史跡が3つしかないと初めて知った。
【参加者の意見について】・みんな欲しいものが似ていた(基肄城にトイレなど)・今日の意見を実行してほしい・トイレが汚い【その他】・クイズが楽しかった(2件)■基肄城の自慢【日本最古の山城であること】・基肄城は古代最古の山城で、特別史跡にもなっている。
【特別史跡であること】・基肄城は佐賀県の中の特別史跡の3つのうち1つということが自慢・基肄城は今も残っている。
特別史跡という事が自慢です。
【歴史がある】・いろいろな歴史があり大切な物・基肄城を建てる際、天皇が関わり、時代の流れの中で重要な役割を担っているということ・とても歴史に関わっている。
そして1350年も基山の人を見守ってきた。
・“基肄城”の頂上からの景色と自然と歴史がすごい!【見晴らしが良い】・基肄城の山頂は見晴らしがよくて、走りまわれる!・“基肄城”の頂上からの景色と自然と歴史がすごい!・基肄城は頂上につくと景色がきれい【広い】・基肄城は広い、でかい。
【その他】・基肄城跡は基山の上にある・いろんな昔の建物があります。
33第3回基肄城跡ワークショップ○概要日 時:平成29年11月26日(日)9:30~12:00場 所:基山町民会館 小ホール対 象:町内の住民参加者:17名ワークショップでは、基肄城跡保存整備計画の内容を説明し、分からないことや気になること、さらに進めて欲しいことなどを抽出するなどの意見交換を行った。
さらに、2時間コースと半日コースを例にモデルコースを検討し、どのポイントをめぐるか、どのルートで進むか、どのあたりにサインやベンチが必要かなどグループで話し合いながら、コースづくりを行った。
○ワークショップの様子34○成果「計画案の説明を聞いて、分からないことや気になること、さらに進めて欲しいこと」散策ルート・サイン整備・現在のキャンプ場を駐車場に整備して、基肄城のメインの一つでもある水門跡までの散策ルートにする。
現在のキャンプ場は基山の山頂付近に移動する。
・歴史散策コース楽だけどまわり道。
史跡コースとしてはOKだが、わかりにくい。
・自転車コース・階段の整備(フットライト設置)・フットライトをつけては?・杖を置く・駅の案内板・コース別距離・何かあるのはわかるけど、気になるだけで終わってしまう。
・道があるところはよいが、入り込むと迷いそうで怖い植栽管理・史跡地内の資源(ヤブツバキ、樹木)活用・木や花に名札をつける・植物の案内板(写真付き)が必要・落葉樹への変更→紅葉→人が見に来る!・桜園の再整備(花見の場に)遺構表現・礎石や門跡をクローズアップして史跡としてPRする・建物(礎石群の中)が抜けている・復元イメージ図をたてる売店・喫茶店(水門の水で)・山頂に売店が必要・頂上(売店跡通天洞)に食堂を作る。
土日限定でイノシシ汁や豚汁など基山産の素材で。
おいしいと遠方からもくるはず!体験・イベント・坊守体験。
自分で火をおこして一晩寝る。
山の神秘的な夜の雰囲気を楽しむ・防人のお守り人形販売・主目的は史跡じゃない人が大半なので、違った価値を顕在化する。
・天体観測イベント・夜景スポット・四季を感じる。
野焼き、初日の出、翁草の開花、月見、おみなえし、きのこ、せんぶり・目的がないとなかなか登らない。
キャンプとか色んな目的があれば活用もできるのでは・多くの人に来てもらうポイントは?町としてどう考える?・史跡地内でとれたものを活用する・山中の川でわさびを作る→販売・そば屋(わさびも栽培)・いのしし汁・ジェラッシックパークを体験しませんか。
その権勢のすばらしいこと朝日の昇る勢いであったが、大事な大事なお世継ぎの子供がいなかった。
ところが八ツ並長者の広い広い領地の中に挟まれた小さな立花というお屋敷の中山神社 木花咲耶姫を祀る蹄の跡が残った石44に、長者の叔母さまがいらっしゃった。
ある日、立花の叔母さまから八ツ並長者に「秋祭に参って下さい」とお使いが参った。
八ツ並長者は自分のお屋敷から、七町余もある立花のお屋敷まで、千両箱を並べさせ、立派な身なりをした家来共を連れて、その上を歩いて来られた。
立花の玄関には、立花の叔母さんの子ども達が、並んで迎えた。
息子が一二人と娘が一二人合わせて二四人、心から長者をもてなした。
お帰りの時に長者は、叔母さんに向かって、「立派なお子さんがたくさんで誠に羨ましい。千の倉より子が宝」と申されますと、叔母さんが「お子が欲しければ、百姓を慈しみ木の尊さまを崇めなさい」と申された。
それから八ツ並長者は農業を奨励され百姓を慈しみ、殊に荒穂宮を非常に崇められるようになった。
間もなくご長男がお生まれになり、その翌年にはまた、ご長女が誕生された。
八ツ並長者は喜びのあまり、荒穂宮に風流を奉納され、また一層百姓どもをお慈しみになった。
八ツ並長者の徳を慕って、今日でも八ツ並の付近の人々は毎年、荒穂宮のお祭りには風流を奉納している。
立花の叔母さんはたくさんの子どもを育てられたばかりでなく、百姓の子どものお世話に一生を捧げられたから、人々はその徳を慕って立花地蔵尊として今もお祭りしている。
また、この地蔵尊は、赤ちゃんの夜泣きを止めてくれる『夜泣き地蔵』とも呼ばれている。
赤ちゃんの夜泣きが治らないとき、地蔵尊に参り、持ち帰った境内の杉の葉や皮で燃やした煙で赤ちゃんのおしりを燻いぶせば夜泣きはたちどころに止むと言われているからである。
453)佐賀県内の主要な史跡佐賀県内の主要な史跡として、2つの特別史跡について以下に整理を行う。
表-5 佐賀県内の特別史跡特別史跡 指定日、所在地 史跡の概要特別史跡名護屋城跡並陣跡昭和30年8月22日指定唐津市鎮西町・唐津市呼子町、東松浦郡玄海町近世城郭名護屋城跡は文禄・慶長の役(1592~1598)で朝鮮半島への侵略の根拠地となった城である。
築城は天正19年(1591)で当時としては、大坂城に次ぐ大きさの本格的な城郭であり、総面積17ha余りに及ぶ。
また、陣跡は、徳川家康陣跡、石田三成陣跡など、現在120カ所あまりが確認されている。
石垣、土塁、堀、建物跡、門跡などの遺構が良好に残っているものが多く、それぞれが中世山城を思わせる規模、構造をもつ。
特別史跡吉野ヶ里遺跡平成3年5月28日指定神埼市・吉野ヶ里町集落跡・古墳吉野ヶ里遺跡は弥生時代を中心とする大規模な遺跡である。
弥生時代の前期には丘陵南部で広さ約 3ha の環壕集落が形成され、中期にはその規模を拡大、約40haの大環壕集落へと発展する。
さらに後期には環壕内の南と北の 2 カ所に内堀によって囲まれた区画(北内郭、南内郭)がつくられる。
吉野ヶ里の環壕集落は、防御的な性格のものとして、計画的に形成された大規模集落であり、まさに「魏志倭人伝」が伝える倭の国々の姿を思わせる拠点集落として重要な要素をもつものである。
図-21 佐賀県内の主要な史跡位置図463.史跡等の概要及び現状と課題(1)史跡等指定の状況基肄城は「日本書紀」によれば天智4年(665)に、大宰府防衛のため築造された山城である。
当時日本は天智2年(663)白村江において唐・新羅の連合軍に百済とともに戦って大敗し、その結果、朝鮮半島から退却した。
それに伴い大陸からの侵攻に備え、翌3年(664)対馬、壱岐、筑紫国に防人、烽を設置し、水城を築造するとともに、大宰府を防衛するために、白村江の敗戦ののちに日本に来た百済の遺臣「憶おく礼らい福留ふ くる」「四比しひ福夫ふ くぶ」の2名の指揮のもとに、大野城・基肄城を築造した。
この基肄城跡は、「逃げ込み用」の城と考えられており、有事の際の糧米等の備蓄を兼ねて築かれたものである。
図-22 基肄城跡空中写真1)史跡指定の経緯基肄城跡の指定に関するこれまでの経緯は、以下のとおりとなる。
大正5年 「基山城址史蹟指定内申」提出昭和5年 宗教局保存課長名で文部省から調査員派遣の通知昭和6年 調査開始昭和12年12月21日 史跡指定の告示昭和29年3月20日 特別史跡指定472)史跡指定の内容文部省告示第四百三十二号史蹟名勝天然紀念物保存法第一條ニ依リ左ノ通指定ス昭和十二年十二月二十一日文部大臣 候爵 木戸幸一第一類 史 蹟名 称 基肄(椽)城阯地 名 地域佐賀県三養基郡基山町大字小倉字丸林 2555番住吉神社境内,2556番,2558番~2560番,2621番~2623番同字大久保 2510番~2513番,2460番,2463番~2466番,2467番の1,2468番,2469番のロ,2470番のロ,2471番のロ同字車道 2517番~2522番同字北帝 2523番~2526番,2527番の1,2527番の2,2528番~2534番,2536番,2537番,2538番の1,2538番の2,2540番~2542番同字坊住 2543番~2546番,2547番のイ,2547番のロ,2548番,2549番のイ,2549番のロ,2550番~2552番,2553番の1,2553番の2,2554番の1,2554番の3,2554番のロ福岡県筑紫郡山口村大字山口字大谷 3400番内実測1町1段6畝6歩同大字萩原字浦ノ原 1117番内実測1町1段8畝18歩同筑紫村大字原田字田代 1753番内実測3段2畝8歩記一.指定地積国有一筆 百六十坪民有六十七筆 内実測七十二町六段九畝二十六歩五合一.説明天智天皇稱制四年大野城ト共ニ,太宰府防備ノ爲メ南北相對シテ筑カレタルモノナリ,城阯ハ基山を中心トシテ,佐賀県,福岡縣兩縣ニ跨リ,展望所,塹濠,土壘,水門,礎石,門阯等を存シ,山城トシテ規模頗ル雄大ナリ一.指定の事由保存要目,史蹟ノ部,第四ニ依ル一.保存の要件公益上必要巳ムヲ得ザル場合ノ外,現状の變更ハ勿論,遺物ノ採取等へ之ヲ許可セザルコトヲ要ス483)史跡の指定範囲と土地所有『基肄城跡保存管理策定書』を策定した昭和54年当時の史跡の指定範囲は、全体面積759,435㎡で、その内訳は、町有地54,544㎡(7.2%)、森林組合603,968㎡(79.5%)、九州電力989㎡(0.13%)、その他私有地等100,923㎡(13.3%)であった。
その後、国土調査を経て公有地化が進み、現在はほぼ全域が町有地となっている。
現在の指定面積は727,040.58㎡(基山町域:700,554.68㎡、筑紫野市域:26,485.9㎡)である。
平成28年平成3年図-23 土地所有区分図(平成3年)図-24 土地所有区分図(平成28年)49(2)史跡等の概要1)基肄城跡のこれまでの歩み基肄城跡保存管理計画が策定された昭和50年代以降の基肄城跡の歩み及び文化財関連の動向を下表に整理する。
表-6 基肄城跡の歩み基肄城跡の歩み 文化財関連の動向昭和50年~・S51・S53林道建設に伴う確認調査計画路線内より礎石建物跡1棟確認『基肄城跡保存管理計画策定書』作成・S50・S50・S50・S50・S54埋蔵文化財に関する制度の整備民俗文化財の保護制度の充実伝統的建造物群保存地区制度の創設文化財の保存技術の保護制度の創設保存管理計画昭和60年~・S63・S64中近世城郭石垣緊急保存修理吉野ヶ里遺跡発掘平成元年~・H3・H3・H5・H5・6・H7・H8基肄城跡保存整備に関する委員会を設置『基肄城跡保存整備基本構想』策定『基肄城跡保存整備基本計画』策定水門跡及び石垣の実測基肄城の公有化開始保存整備基本計画に基づく防災調査・H1・H4・H4・H5・H7・H8・H8・H8・H9史跡等活用特別事業「ふるさと歴史の広場事業」史跡名勝建造物緊急保存修復地域中核史跡等整備特別事業法隆寺、屋久島、姫路城などが世界遺産となる(日本初)大規模遺跡等総合整備事業文化財登録制度の創設歴史の道整備活用推進事業歴史の道整備活用事業(整備)地方拠点史跡等総合整備事業「歴史ロマン再生事業」平成10年~・H15・H17史跡内文化財確認調査開始(平成18年度終了)生活環境保全林整備事業開始(平成20年度完了)・H11・H11・H15・H16・H16・H16・H16・H16都道府県・指定都市への権限移譲等文化審議会への改革史跡等総合整備活用推進事業文化的景観の保護制度創設民俗文化財の保護範囲の拡大文化財保護制度の拡充歴史の道整備活用推進事業(総合計画/整備)埋蔵文化財保存活用整備事業平成20年~・H21・H28基肄城跡水門石垣保存修理事業開始(平成27年度完了)基肄城跡保存整備基本計画基礎調査・H20・H23・H24・H25・H27・H27・H28地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律富士山が世界文化遺産に登録「歴史文化基本構想」策定技術指針和食が無形文化遺産に登録史跡等・重要文化的景観マネジメント支援事業明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼造船、石炭産業が世界遺産に登録国立西洋美術館(ル・コルビュジェ設計)が世界文化遺産に登録502)基肄城跡の地形と遺構基肄城跡は中央やや東寄りを南北に流れる主流住吉川(筒川)によって東・西二つの山地域に区分される。
西側山地は北半の北帝と南半の坊住、東側山地は北半の車道くるまじ、南半の大久保の四地区で構成される。
西側山地は北端の北峰(414.13m)から南行して西端の基山き ざん頂上(404.5m)に至る尾根線を土塁線とし、さらに東行して住吉川西岸に至る。
(詳細は資料編 試掘溝一覧表に記載)・平成15年度は、基山き ざんの東峰など史跡地の北東地区で12地点の確認調査を行い、4地点から石列、1地点から溜池状遺構が確認され、11地点から土器や瓦片の遺物が確認された。
・平成16年度は、史跡地の中央より北側の範囲で10地点の確認調査を行い、3地点から礎石、1地点から道路関連遺構が確認され、各地点から土器や瓦片の遺物が確認された。
・平成17年度、史跡地のほぼ中央付近で16地点の確認調査を行い、7地点から建物跡と思われる礎石が確認され、12地点から土器や瓦片の遺物が確認された。
・平成18年度は、史跡地の中央より南側の範囲で12地点の確認調査を行い、2地点から礎石建物跡、2地点から土壙が確認された。
③平成22年からの水門石垣保存修理工事に伴う解体調査と並行して、石垣部とこれの西側に隣接する土塁部において発掘調査を実施した。
石垣部の調査では、その形状が判明するとともに古代の石積技法について、基礎部及び内部構造など表面観察では不明であった状況を確認するとともに、新たに3つの通水溝を発見した。
また、土塁部では、石垣端部との接続部及び基礎部の状況を検出し、その上部に版築積土を確認した。
水門石垣解体調査(平成25年度)発掘調査状況(平成17年度)発掘調査状況(昭和51年度)発掘調査状況(平成18年度)534)基肄城跡の道基肄城跡内には散策及び管理のための道として、町道、来訪者の史跡探訪や登山路になっている「史跡めぐりコース」や「登山道」、生活環境保全林整備事業により整備された「管理車道」、「管理歩道」があり、ルートをガイドブックや説明板より下図に示す。
図-26 城内のルート図管理車道管理歩道町道町道登山道史跡めぐりコース54(3)史跡等の歴史的意義1)基肄城築城とその背景基肄城跡は天智4年(665)に築かれた朝鮮式山城で、文献と照応できる確かな古代史上の遺跡として学術的に極めて重要な位置を占めるものである。
この築城の経緯は、朝鮮半島に出兵した当時の日本が、天智2年(663)の白村江の戦いで唐・新羅連合軍に敗北してしまったことから、次は日本に両国が攻めてくるかも知れないという危機的状況への早急な対応が必要となり、天智3年(664)に壱岐・対馬などの北部九州に防人と烽火を配置し、同年に現在の大宰府政庁の北西部に水城、そして翌年の天智4年(665)に大野城とともに基肄城を築き、大宰府を中心とした北部九州の防衛拠点を構築していった。
そして、さらには同様の目的で金田城(対馬市)、鞠智城(山鹿市、菊池市)、屋嶋城(高松市)等の古代山城を築造した。
基肄城跡の歴史的意義を述べるには、基肄城築城の歴史的背景を踏まえ、その役割を整理する必要がある。
そこで、最近の研究成果をもとに概要の整理を行う。
①白村江敗戦を契機とした国づくり白村江敗戦後の情勢を踏まえ、当時の天智政権における国づくりを以下に整理する。
○白村江の敗戦とその後の情勢天智2年(663)の白村江の戦いで、唐・新羅連合軍の攻勢に倭の水軍は大敗北を喫して、連合国のわが国への進攻の脅威はにわかに現実的危機となってきた。
ところが、唐は高句麗征討や新羅との反目などのため、現実には連合軍の進攻はなかった。
それのみならず、敗戦の翌年には百済鎮将の私的遣使、翌々年には唐国使の来日があり、唐の日本進攻は回避されて平和外交に転ずる確証を得た。
おくれて天智 7 年(668)には新羅も遣使調進して歩調をあわせてきた。
○敗戦の原因と課題白村江の敗戦の最大の原因を唐・新羅の律令制国家体制と、わが国の国造体制という国家段階の相違に求めて、そこでこのおくれた体制をいちはやく改革して律令国家体制を確立して唐や新羅に追いつくことが急務であり、天智・天武両朝の最大課題とされた。
まず、唐・新羅軍の西日本進攻の脅威に対する軍防整備を急がねばならなくなったこと。
もう一つは、唐や新羅にならって、天皇権力を頂点に据えた中央集権的律令国家体制の確立を急ぐことであった。
以上が白村江戦の大敗から日本側が得た教訓であった。
○敗戦後の国づくりの方向白村江の敗戦の翌天智3年(664)から日本側の中央政府は防衛体制整備が始められたが、その実体は唐・新羅の進攻が直ちには到来しないことを確認して、律令国家の確立をめざすとともに大宰府都城の成立も急務とされた。
すなわち、唐帝国をモデルとした律令国家システムの導入政策が進められた。
55②防衛体制整備(山城)の推移天智政権は、軍防施設の設営にも敗戦の翌年から直ちに着手した。
『日本書紀』ほかの史書によってその経緯をうかがえば、下表のようである。
ほぼ天智9年(670)前後を境に、以前を築城期、以後を修理期と位置づけられる。
さらに築城期も天智天智6年(667)以前の大宰府都城の外郭防衛網の形成と、以後の国境最前線から畿内に至る連絡網の形成という二時期に区分される。
先学によって前者を第一次防衛網、後者を第二次防衛網と称されてきたように、二次にわたる防衛網が構成されたとみられる。
やがて、修理期に入った文武2年(698)5月には大野・基肄・鞠智3城の繕治記事があり、ここに鞠智城が初見する。
表-8 山城の記録(1)天智3(664)年 對馬つし嶋ま・壹い岐きの嶋しま・筑紫つ くし國等に 防さきもりと烽すすみとを置く。
また筑紫に大堤を築きて水を貯えしむ。
名づけて水みづ城きという。
(日本書紀)(2)天智4(665)年8月 達率答㶱春初だちそつとうほんしゅんそを遣わして城を長門な がと國に築かしむ。
達率憶禮おくらい福留ふ くる・達率四比しい福夫ふ くふを筑紫國に遣わして大野お おの及び椽き二城を築かしむ。
(日本書紀)(3)天智6(667)年11月 倭やまと國の高安城たかやすのき・讃吉さ ぬき國山田郡の屋や嶋しま城のき、對馬國の金田か なた城のきを築く。
(日本書紀)(4)天智8(669)年8月 天皇高安の嶺に登りまして議はかりて城を修めんとす。
なお民の疲れたるを恤めぐみたまひて止めて作りたまはず。
(日本書紀)(5)天智9(670)年2月冬 高安城を修つくりて幾内の田た税ちからを収む。
(日本書紀)高安城を修りて穀と塩とを積む。
また長門城一つ、筑紫城二つを築く。
(665年の重出か) (日本書紀)(6)天武4(676)年2月 天皇高安城に幸いでます。
(日本書紀)(7)天武 8(680)年 11 月 初めて関を龍田山、大坂山におく。
よつて難波に羅ら城じょうを築く。
(日本書紀)(8)持統3(689)年9月 直廣参石上朝臣麿じきこうさんいそのかみのあそみまろ、直廣肆じきこうし石上朝臣虫名む しな等を筑紫に遣わして位記を給送す。
かつ新城を監みたまう。
(日本書紀)同年10月天皇高安城に幸す。
(日本書紀)(9)文武 2(698)年 5 月 大宰府をして大野、基肄きい、鞠きく智ちの三城を繕治せしむ。
まさに生きた歴史教材として今日に生き続けているといえる。
過去には、久保山善映氏(専念寺住職)が基肄城に対する研究や周知化のために、長年にわたり渾身を惜しまず精力的に活動し、その成果を論文や講演として発表することで、基肄城の価値を広く周知されてきた。
そのことが多くの人に影響し、昭和8年の「天智天皇欽仰之碑」や「通天洞」などの建設に至った。
こういった先人たちの努力もあって、昭和12年に国史跡、昭和29年に特別史跡に指定された。
その後に休憩所(避難所)や展望所も作られ、町民の憩いの場として利用されてきた。
現在では、山頂からの眺望、草スキー、オキナグサ等といった観光的にも魅力ある場として基肄城跡が活用されている。
基山き ざんから東に続く丘陵地は『日本書紀』の記載から、我が国初の植林地と伝えられている。
近年は、「基肄山歩会」ができ、基山き ざんの山道を保全し、活用を図っているほか、町内の有志の団体による草スキー場駐車場のトイレの清掃や、ボランティアガイドによる文化遺産の案内も行われている。
また、小中学校の郷土史教育として、子どもたちが基肄城の価値を知り、郷土の誇りとして認識することを通して、「基山の歴史を語れる子どもを育てたい」との目的で、小中学校合同創作劇「こころつないで~基肄城に秘められたおもい~」に取りくみ、子どもたちだけでなく公演を鑑賞した人々にまで基肄城跡への理解の輪が広がっており、今後さらに教育面から効果が期待できる。
基肄城跡のある基山き ざんは、地域のシンボルとして先人の方々の努力により守られ、今日、町民の心のよりどころとなり、史跡探訪の場、レクリエーションの場、自然観察の場などとして親しまれている。
68(4)史跡等の構成要素史跡地内及び周辺には城壁、水門跡、城門跡、礎石建物跡などの主要遺構のほか、関連遺構として関屋土塁、とうれぎ土塁や瓦窯跡など基肄城を理解するうえで有効または大宰府関連史跡としての理解を補完するものもあり、多くの歴史的価値を有するものがみられる。
その一方では、史跡の保存・活用に悪影響を及ぼす要素も存在する。
これらの遺構及び関連施設を基肄城跡との関連で、史跡等を構成する要素として以下の4つに分類する。
1) 史跡の価値を構成する要素2) 史跡の保存管理・活用上有効な要素3) 史跡の価値の理解を補完する要素4) 指定地内において史跡の価値を阻害する要素表-14 構成要素1)史跡の価値を構成する要素2)史跡の保存管理・活用上有効な要素3)史跡の価値の理解を補完する要素4)指定地内において史跡の価値を阻害する要素城内城壁土塁石塁樹木B(※2)雨水・遊水獣害人為的影響水門水門跡城門北帝門跡東北門跡東南門跡南門跡礎石建物跡大礎石群丸尾礎石群米倉礎石群鐘撞鐘撞跡つつみつつみ跡(天水溜)その他いものがんぎ木山城跡天智天皇欽仰碑通天洞展望所タマタマ石城内からの眺望オキナグサ樹木A(※1)城外こうらざき瓦窯跡仁谷寺瓦窯跡関屋土塁とうれぎ土塁荒穂神社草スキー場植樹記念碑九州自然歩道大宰府政庁跡水城跡・小水城跡大野城跡阿志岐山城跡神籠石系山城近隣の特別史跡守り伝えた人々※1樹木A:史跡の保存に有用な樹木(法面保護樹木等)※2樹木B:史跡の価値を阻害する樹木(礎石群内樹木等)691)史跡の価値を構成する要素基肄城跡は特別史跡の指定理由として、「天智天皇4年、大野城と共に大宰府防備のため南北相対して築かれたものである。城は基山を中心とした佐賀福岡両県下に跨り、城壁、水門、城門、建物の礎石等が遺存し、規模雄大、上代における山城として、城郭史上の価値が極めて高い。」とあり、城壁、水門、城門、礎石建物跡、鐘撞跡、つつみ跡等を史跡の価値を構成するものとしてとらえる。
①城壁(土塁・石塁)②水門③城門④礎石建物跡⑤鐘撞跡⑥つつみ跡(天水溜)図-34 要素位置図70①城壁(土塁・石塁)「包ほう谷こく式山城」と称される基肄城跡の外周(囲郭)ラインの主体をなすのは土塁であり、谷部の3箇所の石塁とあわせて城周約 3.9km になる。
土塁線は、現在も車道という字名が残るとおり、尾根上の城域側に平坦面をつくって崖線が若干高まったのち、外側に鋭く傾斜した構造のものである。
幅は場所によるがおよそ土塁基部で測って20m前後である。
これが地形に添って延々と複雑な屈曲を連ねている。
土塁は基本的には尾根上にあり、その幅が広いところでは、その外側斜面肩部を走行している。
その構築に際しては元来備え持つ自然地形を活用するように外側が急峻で内側が緩傾斜地を選んでいるが、一部に人工で造出したところがみられる。
特に城跡東側には、土塁内側を削平して平坦地をつくり、外側に土を盛り上げたと推定される状況が多くみられる。
現最高峰である北峰の頂は、平坦な高台をなし、その外側に土塁線がめぐっている。
石塁は土塁による城壁築造ができない深い谷部で、現在のところ城内の南側で3箇所が発見されている。
そのうち規模が大きく、比較的残存状況が良好なのは水門跡、南門跡である。
昭和初期の土塁(東上空より) 昭和初期の土塁(北上空より) 現在の土塁②水門跡、③-1南門跡基肄城跡の南面の主門にあたり、住吉川の出口であるため、石塁・水門・通路(南門)の三つで構成される。
なお、南門は現在、水路及び道路によって消失したものと推定される。
石塁は、長さ約26m、上幅約3m、石塁中央部での高さ約8m、石材は自然石の一部加工したものを含み、南面は城内側に湾曲しながら平積みされている。
平成 22 年度から実施された保存修理に伴う解体調査により新たに3つの通水溝が発見され、従来から知られている水門跡と合わせて4箇所の水口が確認されている。
このうち一つは地下に埋められている。
石塁東寄りの通水溝は、国内の古代山城の水門跡としては大規模なもので、一部加工痕などが見られる自然石を両壁に平積みし、床面には横長石を敷き並べている。
天井部で測ると長さ9.5m、南側の排通水溝部で幅1m、高さ 1.4mほどであり、床面は約 7 度の傾斜で外側に下り、現在も域外に水を流している。
この位置や城壁・水門・城門として機能を設えることから基肄城の守りの中で最も重要な施設の一つであったものと思われる。
保存修理後の状況 石塁東寄りの水門跡71③-2東南門跡(仏谷門跡)南門跡東側の谷に土塁線をつなぐ位置に長さ 15m、高さ 4.2m、幅 4mの石塁があり、横長い石材が平積みされている。
この石垣は東南門跡あるいは仏谷門跡とよばれ、東半分を流失しているが、もともとその小谷を塞ぐような形でつながっていたと推定される。
石垣の裏側は石垣と同じ高さまで土盛りされて土塁線をつないでおり、城門というよりは、谷道という防御上の弱点を補うための一施設の可能性もある。
同類の遺構は水門の西側の小さな谷にも認められる。
③-3東北門跡基肄城跡の東北部土塁(幅6m、高さ3m)を切り通し、筑紫野市原田方面に通じている。
切り通しの両端には「門礎」として各々一個の上面平らな長方形の石を据えている。
両礎石は外側に円弧状の抉り込みがあり、上面に扉の回転軸受け孔が掘られた唐敷居形式の両開き門構造である。
弧状刳り方の曲率から復元できる掘立寄柱径は40cm、両軸孔間芯々距離1.9mである。
鏡山猛氏調査時には、隅丸方形軸孔に鉄繡さびの付着が観察され、鉄製軸受金具の装着されていたことが指摘されていたが、近年、鉄材の一部が残存していることが報告されている。
③-4 北帝きたみかど門跡基肄城跡の北端に位置し、大宰府政庁正面に通じている。
土塁を幅 4mほど切り通し、東の側壁にあたると思われる積み石が確認される。
左右の土塁は外方に張り出し、「U」字形をなしており、最奥部正面に推定門跡が位置している。
現在の東南門跡現在の北帝門跡②現在の北帝門跡①昭和9年頃の東北門跡 現在の東北門跡72④礎石建物跡基肄城跡の西側山地で支脈状に延びる小尾根上と東側山地の尾根上に礎石建物跡が分布している。
現在、約40棟ほど確認されていて、立地のまとまりから12群に分けられ、第Ⅰ~ⅩⅠ群は西側山地側に、第ⅩⅡ群は東側山地側に位置する。
それぞれ傾斜面のわずかな平坦部を拡張してつくられたものである。
そのプランは殆どが5×3間、まれに4×3間、6×3間、7×3間のものも確認される。
建物そばから縄目文平瓦が露出するところが少なくないことから 8 世紀代になって建てられたものが多いと推察されている。
しかも、その量が大野城などに比して著しく多い。
これらの建物群から炭化米が出土したものがあり、有事の際に備えた倉庫群が存在したとみられている。
また、大宰府史跡不丁地区出土の木簡によれば 8 世紀頃には稲殻を基肄城より筑前、筑後、肥前の国に班給したことが知られる。
西側頂部をやや下った平地で 10×3 間の長倉形式である「大礎石群」と称される建物跡は、一棟のみで最高所に近い特殊な場所を占めている。
その構造立地及び建物間相互の関係ということでは基肄城跡独自のものがみられる。
昭和9年頃の大礎石群 礎石建物群Ⅷ-1現在の大礎石群 現在の丸尾礎石群 現在の米倉礎石群⑤つつみ跡基肄城跡東峰頂上には通称「つつみ跡」といわれる径18mほどのすり鉢状のくぼ地があり、大野城跡にみられるような天水溜めと考えられるが、同様なくぼ地は西峰に基山頂上付近にも存在し、烽火跡との推定もされた。
⑥鐘撞かねつき跡鐘撞跡では、人為的な整地の痕跡が認められ、その地名のほか「山寺」の墨書土器や、「寺」の文字が確認できる刻書土器が城内で採取されているほか、「坊住」「仏谷」といった地名が残ることから、寺院に関連した遺構が存在した可能性もある。
つつみ跡鐘撞跡732)史跡の保存管理・活用上有効な要素史跡の保存・活用に資する目的で設置された要素で、以下の4つに分類する。
a)史跡の価値を補足する要素史跡への理解を深め、あるいは助けるために設置した要素①いものがんぎ ②木山城跡 ③城内からの眺望(歴史的風景)④関屋土塁・とうれぎ土塁 ⑤こうらざき瓦窯跡・仁谷寺瓦窯跡b)史跡の保存管理・活用上必要な要素史跡の保存管理の上で必要な要素及び史跡の利用に供する施設①通天洞 ②展望所 ③樹木A(法面等地形の保護に有効な役割を持つ樹木)c)生活文化形成に関わる要素長い年月かけて地域住民により形成された地域の歴史・伝統文化を表す要素①天智天皇欽仰之碑 ②荒穂神社 ③タマタマ石 ④植樹記念碑⑤オキナグサ(※絶滅危惧Ⅱ類)d)地域振興に関わる要素地域振興の拠点となる要素①草スキー ②九州自然歩道図-35 要素位置図74a)史跡の価値を補足する要素①いものがんぎ基山き ざん山頂そばに土塁を4箇所掘り切った遺構がある。
草スキーのシーズンは、3月~5月、9月~11月でシーズン中の土日祝日は、ソリがレンタルできる。
山頂からは、基山町内・鳥栖、そして遠くは博多湾や有明海、雲仙普賢岳まで見渡せる。
②九州自然歩道福岡県内のコースは延長約261kmあり、起点がある北九州市の皿倉山から古処山こしょさん、太宰府、基山を経て佐賀県に至る。
佐賀県のコースは延長約122kmあり、長崎県境の栗の木峠から福岡県境の基山に至る。
自然歩道は、コースが5つあり基山につながるコースは九千部地区(蛤岳 - 九千部山 - 基山)である。
773)指定地内において史跡の価値を阻害する要素①樹木B根による遺構(土塁・石塁・門跡・礎石建物跡等)の破壊が進行し、成長により城内のビューポイントから遺構が見えにくくなるとともに、城外(主に大野城跡や大宰府政庁)への歴史的眺望が見にくくなっている。
また、城内外からの景観において土塁線や礎石建物群が解りにくいなど基肄城理解を阻害している。
②雨水・湧水雨水や湧水により水道みずみちが形成され、遺構の浸食等の影響が危惧される地点(草スキー場の頂部の土塁・礎石建物跡周辺斜面等)や、見学路が歩きにくい場所がある。
また、水路においても災害防止を兼ねた保全策が必要である。
③動物活動イノシシ・モグラなどによる遺構への悪影響がある(特に礎石の周縁・土塁)。
また、遺構から離れた斜面での掘り起し等は、崩壊につながる恐れがある。
④人為的影響(人の侵入による浸食)登山道や土塁を横断する場所などで、以前より通路状となっている地点(例えば草スキー場の頂部の土塁)があり、来訪者の歩行等により次第に浸食が進行している。
784)史跡周辺の関係要素基肄城に関わる周辺の関係要素a)大宰府防衛に関わる要素大宰府政庁跡、大野城跡水城跡・小水城跡(天神山・大土居・上大利・前畑遺跡)b)古代山城に関わる要素阿志岐山城近隣の神籠石系山城(高良山・杷木・女山・雷山・おつぼ山・帯隈山等)c)同時代に造られた史跡肥前国庁跡、大願寺廃寺跡、堤土塁跡、肥前国分寺跡d)史跡を守り伝えた人々基肄城跡を守り伝えた人々(久保山善映氏、松尾禎作氏等)e)景観城外から見る基肄城跡図-36 史跡広域図堤土塁跡79図-38 古代官道図-37 史跡位置図大野城跡基肄 城跡阿 志 岐山 城跡水 城跡 大土居水城 跡とうれ ぎ 土塁 跡 関屋 土塁 跡大宰府政庁跡観世音寺80a)大宰府防衛に関わる要素①大宰府政庁跡(P-60 参照)②大野城跡(P-60 参照)③水城跡(P-60 参照)・小水城跡(天神山・大土居・上大利・前畑遺跡)③-1小水城跡(天神山・大土居)大野城市から春日市にかけても狭い谷間を塞ぐように、上大利(大野市旭ヶ丘)、大土居(春日市昇町)、天神山(春日市天神)などの小水城と呼ばれる土塁があり、水城とともに防衛線を形成していた。
小水城は大水城の両方に点在する小規模な防塁である。
1999年、大土居水城跡の発掘調査により、土塁の下に木樋があることが確認された。
大土居水城は、土塁跡が約100m残されている。
③-2前畑遺跡前畑遺跡の土塁は、宝満川から特別史跡基肄城跡に至るライン上に構築されたものである。
土塁は大きく上下2層から成り、上層の外に土壌を被せた構造である。
上層は種類の異なる土を層状に積み重ねた「版築」と呼ばれる工法で造られている。
前畑遺跡の土塁は、文献史料に記載はないものの、古代大宰府を防衛する意図を持ったものであると考えられ、百済の城域思想を系譜にもつ大宰府都城の外郭線に関わる土塁であると推測され、東アジア古代史上において大きな意味をもち、わが国において類をみない稀有な遺跡である。
大土居水城 天神山水城図-39 前畑遺跡81b)古代山城に関わる要素①阿志岐山城宮地岳の北西に位置する標高約140~250mの山腹で発見され、城は山頂部から延びる尾根を利用して土塁を築き、山頂までの範囲を入れると総延長 2.9km の規模があると考えられている。
城門や建物跡は発見されていないが、水門が3箇所で確認されている。
②近隣の神籠石系山城(高良山・杷木・女山・雷山・おつぼ山・帯隈山等)②-1高良山城跡耳み納のう連山の先端部に位置し、筑後平野や筑後川を一望できる地点に築かれた古代山城である。
列石は南北2つの谷と周囲の5つの峰をつなぐように構築されており、外郭線は推定箇所も含めて約2.7kmにおよぶ。
水門は、現在は南側の水門のみ残っている。
②-2杷木城跡筑後川右岸に所在する全長約 2.3km の古代山城で、水門2箇所と列石が確認されている。
水門2箇所には、現在でも水が流れており、城の南側の筑後川沿いには列石が残っている。
②-3女山ぞやま城跡古塚山の山頂を馬蹄状に列石がめぐっており、その延長は約3kmにおよぶ。
ただし、南半分の列石は確認されているが、北半分の列石についてはこれまで確認されていない。
列石列石土塁 第2地点列石列石 第2水門82②-4雷山城跡雷山の北中腹、標高400~480mあたりに築かれている古代山城である。
その範囲は東西300m、南北700mほどで、約2.6kmと推定される外郭線をもつ。
現時点で確認されている遺構は、東西にのびる列石群、それと北水門、南水門などで、建物跡などはまだみつかっていない。
②-5おつぼ山城跡標高 66.1mの山頂から4つの谷を取り込み、その総延長は約 1.9km になる。
水門、門、列石、土塁などが確認されており、水門は2箇所で確認され、列石は曲線を描くように続いている。
発掘調査の結果、土塁と列石前面の柱穴が検出され、山城であったことが確認されている。
②-6帯隈山城跡標高175mの帯隈山を中心に、切石を並べた列石線が外郭線の総延長2.4kmにわたっている。
その途中、北側に門が1箇所、南側に水門の推定地が3箇所ある。
列石は帯隈山からつづく尾根上を地形に合わせて複雑に屈曲しながら構築されている。
c)同時代に造られた史跡①肥前国庁(国史跡)大型の礎石建物が発見され、国史跡に指定されている。
後殿、正殿、前殿、南門が南北一直線に並び、周囲を築地塀で囲んでいて、南門の両側には、他国には例を見ない翼廊が発見されている。
肥前国庁跡列石第2水門 第1水門列石83②大願寺廃寺跡(県史跡)佐賀市大和町大願寺地区にあって、文献記録に登場しない奈良時代の寺院跡である。
現存する遺構は五社神社境内に建物基壇(きだん)が残り、礎石約 50 個がおよそ4地区に分散している。
その範囲はほぼ2町四方(約200メートル四方)である。
③堤土塁跡(県史跡)佐賀県三養基郡上峰町大字堤字迎原に所在し、土塁が作られた時期は 7~8 世紀と考えられている。
築造方法は版築工法で、当時の農業用水を蓄える灌漑施設説、大宰府などの防衛施設、又は古代の道路ではないかという説がある。
④肥前国分寺跡(佐賀市)佐賀県佐賀市にある寺院跡。
現在は佐賀市の史跡に指定されている。
佐賀市の北部、に位置する。
東に僧寺跡、西に尼寺跡があるが、両寺跡は住宅街の中にあるため、史跡整備はされていない。
d)史跡を守り伝えた人々①基肄城跡を守り伝えた人々基山町で住職をしていた久保山善映氏や、小学校校長を勤めた松尾禎作氏は、基肄城に対する研究や周知化のために長年にわたって骨身を惜しまず、精力的に活動し、その成果を多くの論文や講演として発表することで、基肄城の価値を広く世に知らしめることに尽力された。
e)景観①城外から見る基肄城跡東公園からの景観 基山PAからの景観 町役場付近からの景観久保山善映氏大願寺廃寺跡堤土塁跡肥前国分寺跡845)課題の整理課題の整理では、遺跡等の個別課題と史跡地全般にわたる保存管理上の課題に分けて整理を行う。
①遺構等の個別の課題遺構等の個々に見られる課題は、その起因する内容から遺構保全上、環境面、自然災害面の3つの観点から下表に整理を行う。
表-15 遺構別の課題 課題を遺構保全面、環境面、自然災害面の3色で表示区域 分類 遺構等 課題城内 城壁 土塁 ・樹木が土塁を守っている面もあれば、破壊している面もある。
・急傾斜地などで土砂崩壊による遺構き損が懸念される。
・遊歩道の斜面では木の根が露出していて歩きづらい。
石塁 ・石塁上の樹木が風にあおられると、根が石塁に負荷をかけて、落石や孕みなどの崩壊が危惧される。
(今のところ問題なし)水門跡 ・水路底の隙間に水が流れ込み、適切な排水がされていない。
城門 北帝門跡 ・四方の見通しがきかない。
・山頂から北帝門跡までの道は草が繁茂し、アクセスし難い。
東北門跡 ・門礎の露出によるき損が懸念される。
東南門跡 -南門跡 -礎石建物跡大礎石群 ・約40棟が発見されているが、未調査部分が多い。
・瓦等の出土遺物が、雨によって流出することが懸念される。
・樹木が巨木化し、史跡への悪影響が懸念される。
・誘導サインが老朽化している。
・下草が生えるので、礎石の存在が分かりにくくなる。
・遊歩道に草が覆い茂り、アクセスしづらい。
・イノシシ等の動物による掘り返しが遺構に影響を与えている。
丸尾礎石群米倉礎石群鐘撞跡 ・遺構の詳細は不明である。
つつみ跡(東峰) ・史跡の説明が不足している。
・周辺の樹木が生育し、見通しが悪い。
つつみ跡(基山頂上付近) ・史跡の説明が不足している。
その他 いものがんぎ ・人の通行により一部浸食されている。
木山城跡 ・人の通行により一部浸食されている。
天智天皇欽仰碑 ・老朽化している。
通天洞 ・老朽化している。
展望所跡 ・老朽化している。
タマタマ石 ・荒穂神社との関係がわからない。
オキナグサ ・表示がない。
城外 荒穂神社 -大宰府政庁跡が見える丘・表示がない。
草スキー場 ・凸凹があり、芝がない所がある。
植樹記念碑 ・案内サインがない。
九州自然歩道 ・表示が不十分。
85②史跡地全般に係る保存管理上の課題史跡地全般に係る保存管理上の課題について、区域、自然現象、行為、管理面から整理を行う。
表-16 史跡地全般の課題分類 課題 内容区域指定区域 指定区域が未確定筑紫野市側は、史跡指定区域が確定していないため、基山町と一体となった史跡指定区域線が確定していない。
計画区域 計画区域が広大計画区域が広大であるので、日常管理や災害発生時の応急処置等の対応が、行政のみでは行き届かない。
自然現象自然災害 雨水・湧水等による遺構毀損集中豪雨や台風に伴う雨水・湧水等により、法面崩落や散策路洗掘等による遺構き損が懸念される。
樹木樹木成長による遺構毀損樹木の巨木化、林立化に伴う樹林環境の変化により、遺構の変形、破壊等のき損が懸念される繁茂等による景観阻害樹木の繁茂等により、史跡地内の景観及び城内からの眺望景観が損なわれている。
行為人間 人の通行等による遺構毀損定まったルート意外を通ることで、一部が浸食されることによる遺構き損等が懸念される。
動物 動物による遺構毀損獣に起因する斜面掘削等による遺構き損が懸念される。
管理体制 遺構管理体制の未整備遺構を守り、史跡地景観を保全する管理体制が、未整備である。
構成要素 構成要素の保全対応の遅れ史跡の保存管理・活用上有効な要素などの老朽化や部材の劣化等の進行が放置されている。
施設 管理道路等の整備の遅れ遺構管理に必要な道路や散策路の整備が不足している。
樹木成長による遺構き損 繁茂等による景観阻害 人の通行による遺構毀損86(5)史跡等の公開・活用のための諸条件の把握1)計画区域及び周辺の施設来訪者の利用施設として、城内及び周辺区域には園路、案内、便益、休憩、管理等の施設があり、計画区域に隣接して九州自然歩道が通っている。
① 園路 ・町道・既設散策路(史跡めぐりコース、登山道)・生活環境保全林整備事業による道(管理車道、管理歩道)② 案内施設 ・案内板、解説板、標柱、ビーコン③ 便益施設 ・駐車場、トイレ④ 休憩施設 ・東屋、避難所図-40 施設現況図87表-17 主要施設、ルート分類 名称 写真施設案内施設案内板・解説板標柱ビーコン(※)休憩施設東屋・ベンチ避難所便益施設トイレ駐車場ルート 城内管理道登山道史跡めぐりコース※ビーコン:bluetooth 信号を発信する発信機で、専用アプリと連動させることで、施設や遺構に近づいた特定のスマホだけに情報を発信できる。
882)利用動線(アクセス)九州の大動脈である九州自動車道、大分自動車道が交差する鳥栖JCTに近接し、鳥栖IC、筑紫野ICよりアクセスでき、車でのアクセスが大変便利である。
さらに、鳥栖筑紫野道路が街のほぼ中央部を南北に縦断し、城戸IC、宮浦ICからアクセスしやすい位置にある。
公共交通をみると、JR鹿児島本線の基山駅とけやき台駅が最寄りの駅で、基山駅には甘木~西鉄小郡駅に基山を結ぶ甘木鉄道が通っている。
また、西鉄天神大牟田線は三沢駅、筑紫駅が最寄り駅となっている。
図-41 広域動線図89基山町市街地や筑紫野市から基肄城跡へのアクセスとしては図-41 のように、城戸ICから水門跡の横を通る町道「丸林線」、宮浦ICから林道「寺谷線」を通り、草スキー場へアクセスする2つのルートがある。
筑紫野市側からは、東北門跡からのアクセスがある。
史跡地内は「丸林線」から分岐するルートとして「登山道」「史跡めぐりコース」が利用されている。
その他に、生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」「管理歩道」があり、利用動線としてこれらを活用していく。
図-42 史跡地内動線図903)公開・活用の利用状況公開・活用の利用状況として、6つの項目について以下に整理を行う。
●水城築造1350年記念事業(H26)●水城・大野城・基肄城1350年記念事業(H26~27)●シンポジウムや特別展●まんが「基肄城のヒミツ」制作●お祭り(御神幸祭、園部くんち等)●創作劇 こころつないで~基肄城に秘められた思い~●文化遺産ガイドボランティアの養成●町内文化遺産に関する漫画・絵本の作成●文化遺産情報活用事業●水門石垣保存修理工事●基肄城跡水門石垣保存修理事業に伴う出土遺物の整理作業●基肄城跡史跡管理草刈事業●基肄城跡保存整備計画実施に伴う防災計画調査②基肄城築造1350年事業(第5回古代山城サミット基山大会)③基山町文化遺産活用推進実行委員会による事業④その他①特別史跡基肄城跡保存整備事業91●スマートフォンで史跡の情報が見られるようなシステムを導入⑥解説サイン(ビーコン)●出前講座・講師派遣など●現地案内や解説●関係市町(基山町、鳥栖市、小郡市)の文化遺産をめぐる歴史散歩の開催⑤普及啓発924)活用上の課題基肄城跡の活用上の課題を、ソフト面・ハード面から下表に整理を行う。
表-18 活用上の課題分類 課題 内容発掘調査活用のための発掘調査が不十分史跡紹介や活用等に必要な遺構の発掘調査が不十分である。
連携情報連携・行政連携が希薄基肄城跡と関連遺跡と一体となって歴史探訪、歴史講座等の企画等が希薄であり、基肄城跡をより良く理解し、活用していくための連携の仕組みが整っていない。
地域連携が希薄基肄城跡は史跡環境をはじめ、森林環境、眺望景観等の多様な資源への認知が不足しており、基肄城跡をフィールドとした学校や町民への案内や活用の取組みが不足している。
ルート 見学道(ルート)が限定的遺構へのアクセスとして、管理道路、史跡めぐりコース、登山道があるが、見学ルートが限定的となっている。
施設案内施設の不足史跡地への導入、史跡地内での史跡案内、近隣施設への案内情報提供、屋外展示等が不足している。
ガイダンス施設の未整備史跡外において、史跡内の調査及びその後の保存整備等に伴う調査成果を集積し、見学者に紹介し、理解を深めるガイダンス施設が整備されていない。
休憩施設の不足史跡地の規模に応じた来訪者の休憩所や夕立等の際の避難所、展望所等が不足している。
便益施設の不足史跡地としての制約や用地確保等の問題により、来訪者の駐車場やトイレ等の便益施設が不足している。
雨水・排水 雨水・湧水処理が不十分雨水や湧水等による散策路の洗掘や法面崩落等により、歩きやすく安全な散策路の確保がまだ不十分である。
樹木 樹木の適切な処理の遅れ樹木の成長に対して、適切な処理の遅れから、遺構毀損への懸念、城内からの眺望景観の阻害が生じている。
ハード面ソフト面93(6)広域関連整備計画基肄城跡を中心とした地域の文化的資源の所在とその特性を整理し、基肄城跡の位置づけと今後の保存活用に向けた周辺の文化的資源との関わり及び課題について整理を行う。
基肄城跡は前述したように大宰府史跡群として、古代山城を含む大宰府に関連する史跡として、佐賀県内の史跡として重要な位置にあり、基肄城跡本体の保存整備はもとより関連史跡との連携が今後益々重要になってくる。
大宰府防衛の拠点であった基肄城跡は、その地の利を生かし眺望の優れた場所に設けられたことが、今日では大宰府史跡群及び大宰府に関連する史跡を一望に俯瞰できるビューポイントとして魅力的な場所となってきた。
基肄城跡周辺には歴史的資源(荒穂神社、大興善寺など)や観光資源(草スキー、キャンプ場など)があり、それらの資源との連携により、基山町の歴史・観光の拠点として地域活性化への期待が高まっている。
さらに、佐賀県内の特別史跡や大宰府に関連する史跡など多様な資源との連携が重要なテーマとなっている。
基山町内においても基肄城跡の保存活用を支援していく団体活動の動きが見られ、これらの団体との連携や町民とともに基肄城跡の保存活用に取り組むことが望まれている。
整備には長期間を要し、地域との連携が不可欠であることから、実行性のある年次計画の立案と実施、町民への情報公開による官民一体となった整備を推進していく。
98■計画のフレーム整備基本計画は、全体計画と個別計画からなり、その計画のフレームは以下の通りである。
3)遺構調査に関する計画②歩行者動線①自動車動線②城壁ゾーン④眺望ゾーン2)東北門跡地区3)東南門跡地区9)基山山頂地区10)アクセス道・遊歩道11)案内・解説施設全体計画 個別計画1)ゾーニング計画2)動線計画4)遺構保存に関する計画5)遺構表現に関する計画6)案内・解説施設に関する計画7)修景及び植栽管理に関する計画d)hxe tyil8)管理・便益・休憩施設に関する計画9)環境保全に関する計画10)活用(ソフト)に関する計画11)有機的な連携に関する計画①エントランスゾーン③建物跡ゾーン1)南門跡地区4)北帝門跡地区5)丸尾礎石群地区6)大礎石群地区7)米倉礎石群地区8)つつみ跡・鐘撞跡地区991)ゾーニング計画基本方針で掲げた基肄城跡の4つの基本的な機能を来訪者に感じてもらえるように、それぞれの機能に対応したゾーンを設定した。
4つの機能とゾーンの関係は以下の通りである。
「見張る」・・・基山き ざん山頂・・・・・・・・・・・・・・「眺望ゾーン」「守る」・・・・土塁、石塁、水門・・・・・・・・・・「城壁ゾーン」「営む」・・・・礎石建物跡、つつみ跡、鐘撞跡・・・・「建物跡ゾーン」「繋ぐ」・・・・城門(※)・・・・・・・・・・・・・・・「エントランスゾーン」※城門については段差のある懸門の可能性もあるので、発掘調査の結果を踏まえて、エントランス機能を持たせる。
①エントランスゾーン古代において基肄城の城壁内に設置された主要な門の一つである南門跡周辺、観光レクリエーション拠点となっている草スキー場周辺、大宰府史跡群への導入部であると共に筑紫野市側からのアクセスが期待できる東北門跡をエントランスゾーンとする。
南門跡周辺には水門跡、石塁など基肄城跡の主要な遺構が残存し、総合案内サインや水門前広場等も整備され、ガイダンス的な機能や休息の空間となっている。
一方、草スキー場周辺までは車道が通じ、草スキー利用者をはじめとする来訪者の駐車場やトイレが整備されており、観光レクリエーション拠点となっている。
また、基山き ざん山頂へも至近距離で行くことができる。
また、東北門跡周辺には平坦な広場があり筑紫野市側からのアクセスが可能である。
基肄城跡への導入部にあたり、基肄城跡全体を紹介するガイダンス的な機能を充実し、来訪者が安心して探訪できるように便益施設(駐車場、トイレ)や休憩施設等の充実を図る。
②城壁ゾーン基肄城跡の外周の守りを形成する部分で、地形の特性を活かして土塁、石塁により構成されており、全長約 3.9km のエリアを城壁ゾーンとする。
城壁ゾーンの中で、城内外の出入り口となっているのが、南門跡、東北門跡、東南門跡、北帝門跡である。
石塁は南門跡を入ってすぐの位置にあり、水門跡とともに修復整備が行われており、当時の石組みの状況やスケール感を体感できる全国的に見ても貴重な石塁である。
土塁は基山の地形を活用し、城壁の大部分を形成している。
過去にはその全容が史跡地の内外から確認できていたが、時間の経過とともに樹木が成長し、部分的にしか確認できなくなっている。
今後は、土塁周辺の樹木の整理を計画的に行い、土塁の保存と景観の確保を図っていく。
③建物跡ゾーン基肄城での武器や食料等の収蔵を行ったと考えられる倉庫群のある丸尾礎石群や大礎石群、米倉の跡である米倉礎石群、及びつつみ跡、鐘撞跡など当時の営みが行われていたエリアを建物跡ゾーンとする。
1003か所の礎石群跡は比較的平坦な地形の中に建物の礎石が露出しており、当時の建物の規模等をうかがい知ることができるが、確認調査が行われていないので、解説板も設置されていない。
現在では、礎石内に巨木が林立しており、遺構への悪影響が懸念されるともに遺構景観が大きく損なわれている。
今後は確認調査と合わせて礎石内樹木の伐採により、遺構の解明と遺構景観の確保を図り、樹林の中でゆったりくつろげるゾーンとする。
つつみ跡や鐘撞跡も同様に確認調査と適切な植栽管理を行う。
④眺望ゾーン大宰府防衛のために博多湾、大宰府、有明海方面などの見張りを行っていた場所である基山き ざん山頂は、眺望が楽しめる場所として親しまれており、歴史的な景観を体感できるだけではなく、観光レクリエーションの観点からも魅力的な場所となっている。
このエリアを眺望ゾーンとする。
山頂には過去に展望所が設けられており、基肄城跡の史跡指定に関わりが深い通天洞や天智天皇欽仰碑があるが、経年変化により建物や施設の傷みが年々進行している。
今後は、立地上の特性を活かし、展望所跡や通天洞を活用しながら、山頂からの眺望を楽しめる空間となるように施設の改修、充実を図っていく。
101図-46 ゾーニング図眺望ゾーン1022)動線計画史跡の保存整備及び史跡の価値をより多くの人が理解し、活用していくためには、アクセス道・遊歩道や案内・解説施設の充実が不可欠である。
そこで、アクセスとしては外部からのアクセス、史跡地内のアクセスを考慮し、自動車動線、歩行者動線に分けて計画を行う。
この動線が整備されることで、基肄城跡を含む山の管理や遺構の修復に必要な機材の搬入がしやすくなり、来訪者にとってもわかりやすい動線を提供することができる。
①自動車動線自家用車等による史跡地への動線としては、九州自動車道、国道3号、久留米基山筑紫野線を経由し、それぞれの最寄りのIC等から史跡地へ向かうルートが考えられる。
JR鹿児島本線の各駅(基山、けやき台)や九州自動車道の基山サービスエリアを起点とするルートでは、コミュニティバスやタクシー等の利用により史跡へ向かうルートが考えられる。
いずれの場合も起点、分岐点に案内サインや誘導サインを設けるとともに、各駅や基山サービスエリアではパンフレット等の情報誌の配布により、史跡地のPRとアクセスの強化を図ることも重要である。
史跡地への主なアクセスルートとしては、南門跡及び草スキー場からのルートが考えられるので、そこでの駐車場の整備が不可欠である。
草スキー場周辺には既設の駐車場があるが、南門跡周辺には数台駐車できるスペースがあるのみで、史跡地に隣接する場所に新たな駐車場を設けることが喫緊の課題である。
駐車場確保にあたっては、土地の公有化や借地化等による対応が考えられる。
図-47 自動車動線計画図103②歩行者動線基肄城跡へのアクセスの起点として、南門跡、草スキー場・九州自然歩道側の2ルートがある。
今後、筑紫野市側から東北門跡に至るルートが充実されれば、アクセスの起点として利用の可能性が高くなる。
史跡地内動線としては、新たな園路整備は行わず、既存の「史跡めぐりコース」、「登山道」に加えて、平成 17 年から生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」、「管理歩道」を道(車道・歩道)として設定して回遊ルートを計画することで、歩行者動線の選択肢を広げ史跡や自然とふれあえるルートを増やしていく。
さらに、安全に安心して城内を回遊できるように、動線の分岐点に誘導サイン等の案内施設の充実を図る。
将来的には、土塁をめぐる動線、植物や景観などを楽しめる動線、「大宰府政庁跡」から「基肄城跡」を結ぶ動線を活用していく。
図-48 歩行者動線図104基肄城跡へは、地域住民をはじめ町内外から散策・ウォーキング、歴史探訪、レクリエーション、眺望など様々な目的をもって訪れることから、目的や滞在時間に応じて主要遺構をめぐるモデルコースを設定する。
コースとしては、南門跡や草スキー場を起点として基山山頂を目指すルートを想定し、以下の4つのコース(案)を設定する。
a)1時間コース起点と基山き ざん山頂を最短距離で巡るルートで、石塁や土塁の探訪、基山き ざん山頂からの眺望を楽しむコースである。
b)2時間コース石塁や土塁、礎石建物跡の探訪をしながら基山き ざん山頂からの眺望を楽しむコースである。
c)半日コース石塁や土塁、礎石建物跡、つつみ跡や鐘撞跡の探訪をしながら基山き ざん山頂からの眺望を楽しむコースである。
d)1日コース石塁や土塁、礎石建物跡、つつみ跡や鐘撞跡、門跡など主要な遺構をすべて探訪しながら基山き ざん山頂からの眺望を楽しむコースである。
基山山頂草スキー場 南門跡つつみ跡・鐘撞跡草スキー場南門跡東北門跡 基山山頂草スキー場 南門跡礎石建物跡 つつみ跡・鐘撞跡基山山頂草スキー場 南門跡基山山頂礎石建物跡礎石建物跡105図-50 2時間コース図-51 半日コース 図-52 1日コース図-49 1時間コース1063)遺構調査に関する計画これまでの基肄城跡の遺構調査では、一部トレンチ調査は行っているが、遺構の全体的な解明はできていないので、見学者が理解するには不十分な状態である。
史跡地が広大で、遺構が点在していることから、長期にわたる調査と膨大な費用や体制整備などが必要となることが想定される。
そこで、価値を解明するための調査と整備・活用に向けた調査に分けて考えて、スケジュールとしては前期(概ね5年~10年後)、後期(10年~20年後)、将来(20年後以降)に区分し、体制を整え、基肄城跡保存整備委員会等の指導を踏まえて計画的に進めていくこととする。
整備・活用に向けた調査では、後述する個別計画において示す整備を目指している区域(南門跡・丸尾礎石群・大礎石群・基山山頂地区)を優先して調査を行うこととし、大野城跡や近郊の古代山城での調査成果も参考にしていくものとする。
ただし、史跡の価値を解明する発掘調査や災害時に被災を受けた遺構の修理に伴う発掘調査は、随時行うこととする。
そして、前期以外の地点の調査や災害を受けていないものの調査は、後期以降に行うこととする。
また、発掘調査以外でも、測量やレーダー探査、土壌分析など様々な方法を目的に応じて用いるものとする。
南門跡丸尾礎石群大礎石群図-53 遺構状況図大礎石群地区丸尾礎石群地区1074)遺構保存に関する計画①遺構保存・修理史跡の価値を構成する遺構の保存にあたっては、史跡地内の各遺構の現状及び課題を踏まえ、現状の経過観察や段階的に保存修理を進めていくこととする。
ただし、自然災害や人為的な行為により遺構にき損が見られる場合は、遺構修復を優先する。
そして、必要に応じて遺構本来の姿やスケールが感じられるよう遺構調査に基づく保存や樹木伐採等による遺構保存のための整備を行う。
各遺構については、以下の点に配慮した保存整備を行う。
表-19 保存整備一覧表分類 遺構名 保存整備の進め方城壁土塁・土塁上の通行や管理に支障がある樹木は伐採する。
・土塁の法肩に崩落が見られる個所については、修復して保存を行う。
石塁・倒壊により石塁のき損が危惧される樹木は、倒壊防止の対策を講じる。
・石塁に変形や崩落が発生している個所については、石積の積直しを行う。
城門北帝門跡 ・崩壊石垣を修復する。
東北門跡 ・露出礎石、及び金属部材の劣化、き損を防止する。
東南門跡 ・石塁の劣化、き損を防止、石積の積直しを行う。
南門跡 ・遺構の所在を明示する。
水門 水門跡 ・現状の経過観察を継続する。
鍾撞 鍾撞跡 ・現状の経過観察を継続する。
堤 つつみ跡・現状の経過観察を継続する。
・可能な範囲で埋土を掘削し、その姿を明示する。
礎石建物跡大礎石群・露出礎石の劣化、き損等を観察する。
・樹木の伐採を適切に行う。
丸尾礎石群・遺物の保存を行う。
樹木の伐採を適切に行う。
・豪雨等による土砂流出を経過観察する。
米倉礎石群・豪雨等による土砂流出を経過観察する。
・樹木の伐採を適切に行う。
その他礎石群・豪雨等による土砂流出を経過観察する。
・樹木の伐採を適切に行う。
②遺物保存史跡地内には、瓦や土器類が露出し、来訪者の目に触れる状況が散見されるので、遺物の消失を防止するために遺物の適正な保存が必要である。
そのためには、将来的に遺物の収集への取り組みと遺物保存のための施設整備を行う。
1085)遺構表現に関する計画史跡の価値、魅力を広く知ってもらうためには、発掘調査、建築史的な研究や文献調査などに基づいて遺構の形状が視覚的にわかるように、イメージ図等を用いた案内板や情報機器を通じて遺構の解説を行う。
① 露出遺構展示・水門跡や礎石建物跡など直接目にすることができる露出遺構については、現状そのものを表示するだけでなく、その範囲を表示し、建物をわかりやすく表示する。
②解説板表示・発掘調査資料に基づいた解説文やイメージ図、発掘状況や出土品の写真、古い写真等を素材に目的に応じた表示とする。
・解説板で復元の内容を表示する。
③映像表示・スマートフォン等の情報機器を活用し、遺構の概要を表示する。
・建物の復元案を映像で表示する。
④立体展示・基肄城跡全体の地形模型や発掘調査資料に基づいた遺構模型の展示を行うことで、遺構のイメージが立体的に把握しやすくする。
水門跡礎石建物跡昭和期の写真スマートフォンによる映像表示基肄城全体の模型展示1096)案内・解説施設に関する計画案内・解説施設については、別途策定される整備計画内にて詳細を検討し、効果的な配置や内容を詰めていくこととするが、基肄城跡及び関連史跡を案内・解説するガイダンス施設や拠点施設(P142 参照)、来訪者が基肄城跡にスムーズに到達でき、史跡地内をわかりやすく安心して散策しながら遺構の前ではその概要が学習できるような案内・解説サインを充実する。
案内・解説サインは設置者が異なり様々なデザインのサインが設置されているので、関係者との協議を踏まえ、統一したサインシステムづくりを進めていく。
また、大宰府史跡群など関連史跡とのつながりがわかる内容を盛り込む。
また、外国人や障害のある方に配慮した案内サイン、ガイダンス施設のバリアフリー化などに配慮したわかりやすく、使いやすい施設づくりを行う。
図-54 サインシステムイメージ図広域誘導サイン幹線道路からの誘導総合案内サイン南門跡周辺草スキー場周辺東北門跡周辺JR基山駅、JRけやき台駅コース案内サインコースの分岐点(要所)にルート・距離等の表示誘導サイン分岐点に矢印と距離表示解説サイン史跡の解説名称サイン110①ガイダンス施設の整備・基肄城跡は大規模な史跡であるので、史跡地の全景が望める場所で交通アクセス(筑紫野市方面、鳥栖方面)や基肄城跡の南門跡及び草スキー場への主要アクセスルートの分岐点である役場周辺にガイダンス施設を設ける。
・ガイダンス施設では、基肄城の解説をはじめ大宰府史跡群や古代山城との関係、佐賀県内の同時代の遺跡等の解説を行う。
また、ボランティアと来訪者の交流や各種講演会等の学習の場とするとともに、調査研究の拠点施設とし、その成果を発信する場として活用する。
・ガイダンス施設にはパンフレット、リーフレット等の資料に加えて、分かりやすく史跡の魅力を伝えるためにAR、VR等が利用できる環境を整える。
②拠点施設の整備・基肄城跡のエントランスゾーンに設け、基肄城の解説や展示を行う。
③案内・解説サインa)広域誘導サイン・歴史的景観に配慮しつつ、国道3号や県道 17 号鳥栖筑紫野線などの主要幹線道路の分岐点から町道の分岐点へ、来訪者が基肄城跡までスムーズに到達できるような誘導サイン関係部署と連携により整備を行う。
b)総合案内サイン・主要なアクセスポイントである南門跡周辺、草スキー場周辺に基肄城跡全体を案内する総合サインの整備を行う。
(参考イメージ資料)基肄城跡基山町役場基山町民会館a)広域誘導サイン・歴史的景観に配慮しつつ、国道3号や県道17号鳥栖筑紫野線などの主要幹線道路の分岐点から町道の分岐点へ、来訪者が基肄城跡までスムーズに到達できるような誘導サイン関係部署と連携により整備を行う。
(参考イメージ資料)基肄城跡基山町役場基山町民会館(参考イメージ資料)特別史跡基肄城跡 総合案内サインガイダンス施設拠点施設全容を眺望拠点施設基肄城跡手図-55 ガイダンス施設イメージ図水門跡大礎石群基山山頂丸尾礎石群つつみ跡・鐘撞跡111c)コース案内サイン・「史跡めぐりコース」をはじめ様々の散策コースの主要ポイントに、コース案内(ルート、距離、所要時間、現在地等表示)を整備する。
d)誘導サイン・散策コースの分岐点には、所在地がわかる分岐点番号、位置図を含む誘導サインを整備する。
e)解説サイン・各遺構、ビューポイント、貴重植物等の所在地には、解説サインを整備する。
f)名称サイン・各遺構の名称がわかる名称サイン(標柱等)を充実する。
方向、施設名分岐点番号表示、距離(参考イメージ資料)(参考イメージ資料)特別史跡基肄城跡 コース案内サイン特別史跡基肄城跡 解説サイン(参考イメージ資料)基肄城跡史跡概要コース主要史跡概要大礎石群概要建物跡の規模・特徴112④パンフレット、リーフレット外部からの来訪者への広報の一環として、JR鹿児島本線の基山駅やけやき台駅、九州自動車道の基山パーキングエリア、役場や町民会館などの主要な施設に基肄城跡のパンフレットやリーフレットを備え、行楽シーズンには積極的にPR活動を行う。
⑤史跡解説スポット、ガイドボランティア基山町内から基肄城跡の全容を望めるスポットがあり、そこへ来訪者を案内し解説等を行う。
このような解説スポットを活用し、ガイドボランティアとも連携し、より多くの方に基肄城跡の魅力を発信していく。
けやき台駅基山PA(参考イメージ資料)パンフレットポケットサイズリーフレット基山駅基山町役場周辺図-56 設置位置図東公園(鳥栖市)図-57 スポット位置図1137)修景及び植栽管理に関する計画本計画ではa)植生調査、b)植生調査に基づく伐採、整枝計画の策定、c)計画的な施工を基本とする。
基肄城跡の植栽管理では、短期的には遺構保存、史跡地内外の眺望確保のための定期的な巡回管理と適切な伐採、整枝等を行う。
長期的には築造当時の景観や植生環境の復元を目指し、土塁周辺の樹木伐採、針葉樹から広葉樹への林層転換などを関係部署と連携しながら推進していく。
短期的な植栽管理では以下のような取り組みを行う。
①遺構保存のための植栽管理・遺構に悪影響を及ぼす可能性のある樹木は、段階的に伐採を行う。
・遺構が認識しにくい樹木については、必要な範囲で伐採、整枝を行う。
・建物跡内の樹木や土塁上の樹木は段階的に伐採を行う。
・史跡地内の見学ルート上で、通行に支障のある樹木は伐採を行う。
・遺構保存上必要な樹木については、整枝等で対応する。
②植生環境保全のための植栽管理・史跡内に自生するオキナグサ(翁草 絶滅危惧Ⅱ類に指定)など、史跡内の見学や散策等に有効な植物については保全を図る。
③修景・ビューポイントの整備や歩行のための植栽管理・基肄城の重要な役割であった山頂から博多、大宰府方面への眺望を遮る樹木については、可能な範囲で整枝、伐採を行う。
・眺望景観が優れた場所では、眺望に支障となる樹木は伐採、整枝によりビューポイントを設ける。
・鬱蒼とした樹林環境の改善が必要な場合は、伐採や整枝など状況に応じた植栽管理を行う。
・町内から基肄城跡を認識できるように、土塁周辺の樹木の伐採を計画的に推進していく・史跡地内の見学ルート上で、通行に支障のある樹木は伐採を行う。
・遺構周辺には景観上の配慮から、広葉樹を植栽する。
④町民との協働による植栽管理・史跡地が広大であるため、植栽管理の担い手として地域の活動団体や町民有志によるボランティアとの協働を図り、良好な状態で環境保全を進める。
遺構内の樹木 土塁上の樹木 鬱蒼とした樹林1148)管理・便益・休憩施設に関する計画快適な史跡地内での散策、学習、レクリエーション等の多様な活動のためには、管理施設及び便益施設の整備が不可欠である。
史跡地内での整備が難しいことから、エントランスゾーン周辺において既存施設の機能充実とともに新たな手法による管理及び便益機能を担う施設整備を行う。
①駐車場・主要アクセスポイントの一つである南門跡周辺で用地を確保し、駐車場を整備していく。
・行楽シーズンは、臨時駐車場確保にむけて地元に協力をお願いする。
②トイレ・主要アクセスポイントである南門跡周辺で用地を確保し、トイレを整備していく。
・草スキー場周辺の既存トイレは、清掃管理の充実や改修等により来訪者のニーズに対応した整備を行う。
③休憩所・避難所・展望所の整備・博多湾方面の眺望ができるように展望所を改修する。
・山頂の既存施設の活用(必要に応じて改修)及びベンチや緑陰を設け、来訪者の休憩、避難等の場として整備する。
④転落防止柵の整備・史跡内の遊歩道は、斜面地に設けられているところも多いので、来訪者が安全に安心して散策できるように、転落の危険性がある部分に転落防止柵を整備する。
1159)環境保全に関する計画史跡地内の遺構及び自然環境を保全していくためには、課題として挙げた以下の項目について、保全に向けた対応を行う。
①雨水・湧水処理・雨水や湧水による遺構の崩落や見学路の洗堀などを未然に防止できるよう適切な排水路の整備や修復を行う。
・集中豪雨の後には、城内の巡回を行い被害の有無を確認し、適切に排水路の修復を行う。
②獣害対策・動物等により被害を受けた遺構や斜面等は、修復等の整備を速やかに行う。
③人為的影響・来訪者の通行等により被害を受けた遺構は、修復等の整備を速やかに行うとともに、立入防止柵を設けて侵入を防ぐ等の対策を講じる。
④自然災害への対策(法面崩壊・風倒木等)・自然災害により被災を受けた遺構は、災害の程度に応じ応急的な復旧、本格的な復旧に分けて対応する。
11610)活用(ソフト)に関する計画基肄城跡の活用計画では、遺構及び周辺環境の整備等のハード面に加えて史跡の価値を伝える取組み等のソフト面の両面から以下の取り組みを行う。
ソフト面ではガイダンス施設、拠点施設を設け、それぞれの機能を活かしてすみわけをしながら活用する。
特にガイダンス施設では、基肄城跡に関わる大宰府史跡群や古代山城、佐賀県内の同時代の遺構との関わり等の解説や展示、情報機器を活用し、基肄城跡への理解を深めるとともに、調査研究の拠点とする。
そして、調査研究の成果を以下の取り組みに活かしていく。
①広報・季節ごとの木々の彩り、山頂からの景観をドローン等による映像を活用し、リアルタイムで基肄城跡の魅力をホームページで発信する。
・基肄城跡のオリジナル土産やキャラクターの企画、PRを推進する。
・旅行会社や鉄道会社、マスコミ等と連携した広報活動を推進する。
②解説・調査研究資料を公開し、解説サインやQRコードなどのデジタル情報を用いた解説を行うとともに、民間団体と協働し対話による解説を行う。
③教育・生涯学習や学校教育への活用を推進するために、基肄城跡に関する出前講座、シンポジウム等を行う。
・基肄城跡に関する演劇等の活動を通じて、価値への理解を深め、関心を広める。
④体験・発掘調査、遺構修復への参画や見学等を通じて、遺構に触れる機会を増やし、史跡への関心を高める。
11711)有機的な連携に関する計画基肄城跡の保存整備活用にあたっては、地元との連携をはじめ、史跡と関わる関係機関との連携が不可欠であることから、以下のような取組みを行っていく。
①学校・町民との連携・学校における歴史教育の一環として、基肄城について歴史学習のカリキュラムの一つとして取り入れる。
・基山きざんや基肄城跡をフィールドとして活動する団体等と史跡の案内やガイド等を連携して行う。
②大宰府史跡群との連携・大宰府史跡群の所在する筑紫野市、太宰府市、大野城市、春日市、宇美町や関係団体・機関との連携により、イベント等の共同開催や保存・活用等の事業情報の共有を図る。
・案内サインに大宰府史跡群との関わりを表示する。
③古代山城との連携・古代山城の所在する自治体との連携により、古代山城サミット等の公開・活用の情報共有を図る。
・関係自治体間の技術者の相互交流を積極的に推進していく。
④佐賀県との連携・佐賀県内には同時代の史跡や基肄城跡と同じ特別史跡として名護屋城跡並陣跡、吉野ヶ里遺跡があり、全国的に見ても貴重な文化財の密度が高い。
この特徴を生かし、佐賀県内の歴史資源をアピールしていけるよう、佐賀県との連携を図る。
118(2)個別計画本計画を実行性のあるものにするために、ゾーニング計画を踏まえてゾーン毎に整備地区を設定し、動線計画を踏まえてアクセス道・遊歩道、案内・解説施設について全体計画で掲げた内容を踏まえて①整備方針、②特徴と課題、③整備内容、④整備計画を策定する。
ゾーン毎の整備地区及び動線に関わる項目(アクセス道・遊歩道、案内・解説施設)の関係を以下のように設定する。
■ゾーンと整備地区「見張る」・・「眺望ゾーン」・・・・・・基山山頂地区「守る」 ・・「城壁ゾーン」・・・・・・南門跡地区、東北門跡地区、東南門跡地区、北帝門跡地区「営む」・・・「建物跡ゾーン」・・・・・丸尾礎石群地区、大礎石群地区米倉礎石群地区、つつみ跡・鐘撞跡地区「繋ぐ」・・・「エントランスゾーン」・・南門跡地区、東北門跡地区、基山山頂地区■動線 ・・・・・・・・・・・・・・・・アクセス道・遊歩道、案内・解説施設図-58 個別計画位置図00119図-59 個別計画イメージ図1)南門跡地区9)基山山頂地区7)米倉礎石群地区10)アクセス道・遊歩道11)案内・解説施設11)案内・解説施設6)大礎石群地区4)北帝門跡地区3)東南門跡地区5)丸尾礎石群地区2)東北門跡地区8)つつみ跡・鐘撞跡地区1201)南門跡地区①整備方針基肄城跡のメイン入口の一つで、水門跡や石塁を間近に見ることができ、貴重な遺構を体感できることから、基肄城全体を紹介するガイダンス的な機能を持たせた空間として整備を図る。
あわせて、来訪者のための便益施設、案内施設等の整備を行う。
②特徴と課題基肄城跡の南面の主門にあたり、住吉川の出口であるため、石塁・水門・通路(南門)の三つで構成される。
南門は現在、水路及び道路によって消失したものと推定される。
石塁には通水溝が4箇所確認されており、石塁東寄りの通水溝(水門跡)は、国内の古代山城の水門遺構としては大規模なもので、一部加工痕などが見られる自然石を両壁に平積みし、床面には横長石を敷き並べている。
また、その位置からしても基肄城の守りの中で重要な機能を有していたと思われる。
現在、水門跡、石塁を目にすることができるが、南門跡は調査が十分とは言えず来訪者に認知されていないこと、石塁上の樹木によるき損が懸念されていること、石塁北側の建物が石塁の景観を阻害していること、南門跡からの来訪者が多いにも関わらず、駐車場やトイレがないことなどが課題となっている。
③整備内容〇遺構調査・南門跡の遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・水門跡や石塁の経過観察を継続し、変形等が発生した場合は石積の積直し等の修復を行う。
〇遺構表現・水門跡や石塁を間近に見ることができるので、解説表示を充実させる。
・エントランスに位置するので、模型展示により基肄城跡の地形や遺構の分布等を伝える。
〇案内・解説施設・史跡周辺にガイダンス的な機能を持たせた拠点施設を設け、パンフレットの配布やボランティアガイドによる解説案内が可能な環境を整備する。
〇植栽管理・石塁上の樹木の定期的な管理を行い、必要に応じ転倒防止対策を講じる。
〇管理・便益施設・基肄城跡へのメイン入口であるので、町内外から安心して来訪できるように駐車場やトイレを整備する。
〇環境保全・来訪者が多く集まる場所であることから、定期的な巡回管理を行い、ゴミの収集や落書きの処理等の対応が必要な場合は速やかに行う。
121④整備計画便益施設(駐車場やトイレ)整備案内施設(総合サイン等)整備拠点施設整備南門跡、水門、石塁上の建物や樹木の状況図-60 南門跡地区整備計画図図-61 南門跡地区整備イメージ(案内施設整備、便益施設整備、拠点施設整備)1222)東北門跡地区①整備方針東北門跡は筑紫野市に通じている城門跡であることから、今後のルートの充実などを踏まえ、筑紫野市側からのアクセスルートとして利用を図りたい。
門跡に広がる平坦地を活用し、休憩やくつろぎの場となる空間として整備を進める。
②特徴と課題基肄城跡の東北部土塁(幅6m、高さ3m)を切り通し、筑紫野市原田方面に通じている。
切り通しの両端には「門もん礎そ」として各々一個の上面平らな長方形の石を据えている。
両礎石は外側に円弧状の抉えぐり込こみがあり、上面に扉の回転軸受け孔が掘られた唐から敷居い じき形式の両開き門構造である。
弧状刳くり方かたの曲率から復元できる掘立ほったて寄柱よせばしら径は40cm、両軸孔りょうじくこう間芯々距離1.9mである。
鏡山猛氏調査時には、隅すみ丸まる方形軸ほうけいじく孔こうに鉄てつ繡さびの付着が観察され、鉄製軸受金具の装着が指摘されていたが、近年、鉄材の一部が残存していることが報告されている。
課題としては、樹木が大きくなり遺構周辺が暗く遺構が見えにくくなっていること、門跡周辺に広がる平坦地にサインや休憩スペースがないことが挙げられる。
③整備内容〇遺構調査・東北門跡及び広場周辺の遺構調査を行い、位置や形状の確認を行う。
〇遺構保存・露出礎石及び金属部材の劣化を防止するために、定期的な経過観察を行うとともに、鉄材を適切な保存管理を行う。
〇遺構表現・遺構調査に基づき、解説板表示を整備する。
〇案内・解説施設・筑紫野市側からのルートの充実等が行われ、整備が可能となった時点で、北側の入り口広場に総合案内板を整備する。
・北側からアクセスの来訪者へのコース案内サインを整備する。
〇植栽管理・門跡と土塁との関係が認知できるように、東北門跡周辺の樹木は適切に伐採、整枝を行う。
〇管理・便益・休憩施設・基肄城跡への北側からのメイン入口で、平地が広がっているので、休息やくつろぎの場として利用できるようにベンチやテーブルなどの休憩施設を整備する。
〇環境保全・定期的な巡回管理を行い、ゴミの収集や落書きの処理等の対応が必要な場合は速やかに行う。
123④整備計画案内施設整備東北門跡周辺の状況 昭和9年頃の様子樹木伐採・整枝休憩施設整備図-62 東北門跡地区整備計画図図-63 東北門跡地区整備イメージ(樹木伐採・整枝、案内施設整備、休憩施設整備)1243)東南門跡地区①整備方針東南門跡の遺構調査を行い、基肄城跡への南側からの入口部として整備し、米倉礎石群、つつみ跡・鐘撞かねつき跡あとへのルートとする。
②特徴と課題南門跡東側の谷に土塁線をつなぐ位置に長さ 15m、高さ 4.2m、幅 4mの石塁があり、横長い石材が平積みされている。
この石垣は東南門跡あるいは仏谷ほとけだに門跡もんあととよばれ、東半分を流失しているが、もともとその小谷を塞ぐような形でつながっていたと推定される。
石垣の裏側は石垣と同じ高さまで土盛りされて土塁線をつないでおり、城門というよりは、谷道という防御上の弱点を補うための一施設の可能性もある。
同類の遺構は水門の西側の小さな谷にも認められる。
現在、石塁の劣化・き損、樹木の成長による遺構への悪影響が懸念される。
③整備内容〇遺構調査・東南門跡の遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・石塁の劣化、き損を防止し、石積の積直しを行う。
〇遺構表現・遺構調査に基づき解説板表示を行う。
〇案内・解説施設・遺構調査に基づく解説サイン、コース案内サイン、誘導サイン、名称表示サイン(標柱)を整備する。
〇植栽管理・東南門跡周辺の樹木の伐採、整枝など定期的な管理を行う。
〇管理・便益・休憩施設・基肄城跡への入口であるので、休憩施設を整備する。
〇環境保全・定期的な巡回管理を行いゴミの収集や落書きの処理等の対応が必要な場合は速やかに行う。
125④整備計画樹木伐採・整枝石積修復図-64 東南門跡地区整備計画図東南門跡周辺の状況図-65 東南門跡地区整備イメージ(樹木伐採・整枝、石積修復、遊歩道整備、案内施設整備)遊歩道整備案内施設整備1264)北帝門跡地区①整備方針北帝門跡は筑紫野市に通じている城門跡であることから、今後のルートの確認調査などを踏まえ、筑紫野市側からのアクセスルートの可能性を検討したい。
門跡に広がる平坦地を活用し、休憩やくつろぎの場となる空間として整備を進める。
樹木の計画的な伐採により、往時のような大宰府政庁跡への眺望を可能とし、大宰府政庁正面につながる城門であることを体感できるようにする。
②特徴と課題基肄城跡の北端に位置し、大宰府政庁方面に通じている。
土塁を幅 4mほど切り通し、東の側壁にあたると思われる積み石が確認されるが、石垣は崩落している。
左右の土塁は外方に張り出し、「U」字形をなしており、最奥部正面に推定門跡が位置している。
現在では北帝門跡へのルートが草木の繁茂により行きづらくなっており、大宰府政庁跡への眺望も樹木の成長により阻害されている。
③整備内容〇遺構調査・北帝門跡の遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・崩落石垣を修復する。
〇遺構表現・遺構調査を踏まえ、解説板表示を行う。
〇案内・解説施設・遺構調査に基づく解説サイン、コース案内サイン、名称表示サイン(標柱)を整備する。
〇植栽管理・明るさや大宰府政庁跡への眺望を確保するための樹木伐採、整枝を行う。
〇環境保全・定期的な巡回管理を行いゴミの収集や落書きの処理等の対応が必要な場合は速やかに行う。
127④整備計画樹木伐採・整枝案内施設整備図-66 北帝門跡地区整備計画図北帝門跡周辺の状況図-67 北帝門跡地区整備イメージ(樹木伐採・整枝、案内施設整備、休憩施設整備)休憩施設(ベンチ)整備1285)丸尾礎石群地区①整備方針緩やかに地形に広がる建物群の全容を明確にし、来訪者への理解を深める解説板を整備するとともに、緩やかな地形と優れた森林空間を活かしてくつろぎの場を整備する。
②特徴と課題城内での営みに必要な食料や武器等を貯蔵する施設を建設するために、険しい地形を段々状に整地しており、多数の建物群の礎石を目にすることができる。
礎石の配置から数多くの建物群の存在が推測できるが、その特徴や規模、形態など調査による把握が進んでいない。
また、礎石周辺の樹木に目を向けると、根茎の成長により遺構への悪影響が懸念されるとともに、史跡空間としての魅力が薄れてきている。
さらに、露出した状態で放置されている遺物が散見される。
また、全体的に緩傾斜の地形ではあるが、土砂の流出が見られる。
礎石への案内施設に関しては、誘導サインや標柱の老朽化が進み、雑草の繁茂等によりアクセスしづらい面がある。
③整備内容〇遺構調査・丸尾礎石群の遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・豪雨等による土砂流出の有無、礎石のき損や変形等の有無について経過観察を行い、その発生が認められる場合は、早急に修復を行う。
・露出遺物は収集し、適切な場所で保存する。
〇遺構表現・露出している礎石が建物跡であることを来訪者が認識できるように表示を行う。
〇案内・解説施設・遺構調査に基づき、遺構の解説サインを整備する。
〇植栽管理・遺構保存・史跡景観の確保の観点から、礎石内の樹木を計画的に伐採し、礎石の外周部には遺構保全の観点から広葉樹の植栽を行う。
〇管理・便益・休憩施設・緩傾斜地のくつろぎの空間としてベンチ・テーブル等の休憩施設を整備する。
〇環境保全・雨水や湧水による洗掘等の有無、獣や人為的な危害の有無について巡回管理を行い、その発生が認められる場合は、早急に修復を行う。
129④整備計画案内施設整備広葉樹植栽休憩施設(ベンチ、テーブル)整備礎石や遺物の露出、礎石内の樹林の状況図-68 丸尾礎石群地区計画図図-69 丸尾礎石群地区整備イメージ(礎石内の樹木伐採、広葉樹植栽、案内施設整備、休憩施設整備)礎石内の樹木伐採1306)大礎石群地区①整備方針基肄城の中でも最も規模の大きい建物群であることを解説するとともに、未調査の建物群については整備・活用のための状況を調査する。
そして、緩やかな地形と優れた森林空間を活かしてくつろぎの場を整備する。
②特徴と課題大礎石群跡には最大規模の建物跡(10×3 間の長倉形式)が1棟確認されており、最高所に近い場所で、山頂からアクセスしやすい位置にあり、基肄城の中でも中心的な場所であったことが窺える。
この地区内には「史跡めぐりコース」「登山道」や生活環境保全林の「管理歩道」が通っているが、その解説板が設置されていないため、来訪者には遺構の特徴や規模が認知されていない。
また、礎石周辺の樹木に目を向けると、根茎の成長により遺構への悪影響が懸念されるとともに、史跡空間としての魅力が薄れてきている。
さらに、露出した状態で放置されている遺物が散見される。
③整備内容〇遺構調査・大礎石群の遺構調査を行い、位置や形状、規模などの確認を行う。
〇遺構保存・豪雨等による土砂流出の有無、礎石のき損や変形等の有無について経過観察を行い、その発生が認められる場合は、早急に修復を行う。
・露出遺物は収集し、適切な場所で保存する。
〇遺構表現・露出している礎石が建物跡であることを来訪者が認識できるように表示を行う。
〇案内・解説施設・遺構調査に基づき、遺構の解説サインを整備する。
〇植栽管理・遺構保存・史跡景観の確保の観点から、礎石内の樹木を計画的に伐採し、礎石地区の外周部には景観上の配慮から広葉樹の植栽を行う。
・城内への眺望を確保するために外周の樹木を計画的に伐採する。
〇管理・便益・休憩施設・緩傾斜地のくつろぎの空間としてベンチ・テーブル等の休憩施設を整備する。
〇環境保全・雨水や湧水による洗堀等の有無、獣や人為的な危害の有無について巡回管理を行い、その発生が認められる場合は、早急に修復を行う。
・土砂が流出しているところは、流出防止対策を行う。
131④整備計画広葉樹植栽休憩施設(ベンチ等)整備案内施設整備図-70 大礎石群地区計画図礎石の露出、樹林の状況 昭和9年頃の様子図-71 大礎石群地区整備イメージ(礎石内の樹木伐採、広葉樹植栽、案内施設整備、休憩施設整備)礎石内の樹木伐採1327)米倉礎石群地区①整備方針緩やかに地形に広がる米倉の全容を明確にし、来訪者への理解を深める解説板を整備するとともに、緩やかな地形と優れた森林空間を活かしてくつろぎの場を整備する。
②特徴と課題この礎石群からは炭化米が出土していることから、城内での営みに必要な食料を貯蔵する米倉跡の礎石を目にすることができる。
礎石群の配置からいくつかの建物跡の所在が確認できるが、その特徴や規模、形態については調査が進んでいない。
また、礎石周辺の樹木に目を向けると、根茎の成長により遺構への悪影響が懸念されるとともに、史跡空間としての魅力が薄れてきている。
さらに、露出した状態で放置されている遺物が散見される。
また、全体的に緩傾斜の地形ではあるが、土砂の流出が見られる。
礎石への案内施設に関しては、誘導サインや標柱の老朽化が進み、雑草の繁茂等によりアクセスしづらい面がある。
③整備内容〇遺構調査・遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・豪雨等による土砂流出の有無、礎石のき損や変形等の有無について経過観察を行い、その発生が認めけられる場合は、早急に修復を行う。
〇遺構表現・露出している礎石が建物跡であることを来訪者が認識できるように表示を行う。
〇案内・解説施設・遺構調査に基づき、遺構の解説サインを整備する。
〇植栽管理・遺構保存の確保の観点から、礎石内の樹木を計画的に伐採し、礎石の外周部には遺構保全の観点から広葉樹の植栽を行う。
〇管理・便益・休憩施設・緩傾斜地のくつろぎの空間としてベンチ・テーブル等の休憩施設を整備する。
〇環境保全・雨水や湧水による洗堀等の有無、獣や人為的な危害の有無について巡回管理を行い、その発生が認めけられる場合は、早急に修復を行う。
133④整備計画休憩施設(ベンチ等)整備案内施設整備図-72 米倉礎石群地区整備計画図米倉礎石群の状況広葉樹植栽図-73 米倉礎石群地区整備イメージ(礎石内の樹木伐採、広葉樹植栽、案内施設整備、休憩施設整備)礎石内の樹木伐採1348)つつみ跡・鐘撞跡地区①整備方針基肄城跡の「営み」の機能を支援し、往時の人々の生活と関わりの深い施設であることを体感してもらえるように整備するとともに、眺望が良い場所は休息や展望を楽しめるよう整備する。
②特徴と課題基肄城跡東峰頂上には通称「つつみ跡」といわれる径18mほどのすり鉢状のくぼ地があり、大野城跡にみられるような天水てんすい溜だめと考えられるが、同様なくぼ地は西峰の基山頂上付近にも存在し、烽火の ろし跡あととの推定もされた。
鐘撞跡では、人為的な整地の痕跡が認められ、城内から採集された「山寺」の墨書ぼくしょ土器どきや、「寺」の文字が確認できる刻書こくしょ土器どきのほか、「坊ぼう住じゅう」「仏谷ほとけだに」といった地名が残ることから、寺院に関連した遺構が存在した可能性もある。
両地点ともに遺構の内容解明が課題である。
③整備内容〇遺構調査・遺構調査を行い、位置や形状などの確認を行う。
〇遺構保存・現状の経過観察を継続する。
〇遺構表現・可能な範囲で埋土を掘削し、遺構の姿を明示する。
〇案内・解説施設・発掘調査に基づき、遺構の解説サインを整備する。
〇植栽管理・遺構への悪影響が懸念される樹木の伐採、整枝などの管理を行う。
〇管理・便益・休憩施設・緩傾斜地のくつろぎの空間としてベンチ・テーブル等の休憩施設を整備する。
〇環境保全・来訪者が集いやすい場所であることから、定期的な巡回管理を行いゴミの収集や落書きの処理等の対応が必要な場合は速やかに行う。
135④整備計画広葉樹植栽休憩施設(ベンチ等)整備案内施設整備図-74 つつみ跡・鐘撞跡地区整備計画図つつみ跡 鐘撞跡、周辺の樹林の状況図-75 つつみ跡・鐘撞跡地区整備イメージ(つつみ跡の修復、樹木伐採、広葉樹植栽、案内施設整備、休憩施設整備)遺構内の樹木伐採つつみ跡の修復1369)基山山頂地区①整備方針古代山城において、博多湾から有明海にかけて敵の襲撃の有無を監視していた「見張り」の機能を体感するとともに、眺望景観を堪能できる魅力的な空間として整備を行う。
②特徴と課題基肄城は古代山城として大宰府防衛の重要な役割を担っており、その一つが博多湾から有明海までの眺望を活かした見張りであった。
今日では、山頂の広大な空間では眺望が堪能でき、来訪者の観光レクリエーション空間となっている。
また、貴重種であるオキナグサが見られ、観光のポイントにもなっている。
樹林の成長により部分的に眺望が遮断されており、急峻な地形であることから、樹木の伐採、搬出も非常に難しいという課題を抱えている。
天智天皇欽仰之碑が建てられた昭和 8 年に、「休憩所(避難所)」と「展望台」が一体的に整備され、地域住民にとっては基山き ざんやその後の保存活用のシンボル的存在となっている。
休憩所(避難所)は、天智天皇欽仰之碑の南側にあり、正面入口中央の頭上には、「通天洞」と書かれており、登山者が山頂で風雨に遭遇した場合の避難や休憩のためにつくられたが、時間の経過とともに建物の劣化が進行している。
同様に天智天皇欽仰之碑も劣化が進行している。
基肄城は古代山城であるが中世山城の遺構も併存しているので、古代の遺構と中世の遺構を調査することで基肄城の価値を補完し、その成果を基に整備していく。
③整備内容〇遺構調査・古代から中世にかけての遺構の調査を行う。
〇遺構保存・遺構の定期的な巡回管理により、適切に遺構の保存修理を行う。
〇遺構表現・山頂からの眺望景観を解説する解説板を整備する。
・展望所跡に展望機能を持った施設を整備する。
〇案内・解説施設・通天洞内に総合案内サイン・解説サイン、展示・配布物を整備する。
〇修景及び植栽管理・貴重種であるオキナグサの保存を行う。
・山頂からの眺望を阻害する樹木の伐採や整枝を計画的に行う。
〇管理・便益・休憩施設・通天洞を歴史的建築物として保存修理し、活用することでガイダンス機能を持たせるなどしてゆったりくつろげる施設とする。
・展望所跡は、かつての展望所の基礎を残しつつ、築城当時の景観を体感できる新たな展望施設を整備する。
・天智天皇欽仰之碑は歴史的建築物として安全性を確保するために必要な保存修137理を行う。
〇環境保全・草スキー場からのアクセスに伴い土塁の一部がき損しているので、保存修理を行う。
④整備計画通天洞の改修天智天皇欽仰之碑の補修展望台の整備図-76 基山山頂地区整備計画図図-77 基山山頂地区整備イメージ(土塁き損部の修復、展望台の整備、通天洞の改修、天智天皇欽仰之碑の補修)展望所跡 通天洞 土塁のき損土塁き損部の修復13810)アクセス道・遊歩道(主要ルート)①整備方針城外からのアクセス道として幹線道路やJR鹿児島本線等の公共交通機関を起点とし、既設の道路を活用し、コミュニティバスとの連携によりアクセスの利便性を高める。
城内の遊歩道については、新設は行わず既設ルートを活用し整備地区を安全に快適に散策できるように整備を行う。
②特徴と課題基肄城跡への幹線道路や公共交通機関からの主なアクセス起点としては、JR鹿児島本線の「基山駅」、「けやき台駅」、久留米基山筑紫野線の「城戸IC」、「宮浦IC」、国道3号、九州自動車道の「基山PA」がある。
自家用車での来訪者にとってはアクセス起点から至近距離にあり便利であるが、入口部での駐車スペースが狭いことが課題となっている。
一方、公共交通機関の駅からの利用者にとっては、徒歩やタクシーに頼らざるを得ない状況が課題となっている。
城内での来訪者の遊歩道としては「史跡めぐりコース」や「登山道」が利用されているが、自然災害や動物の活動、経年劣化、樹木根茎等により安全性や快適性等の面で課題がある箇所も見受けられる。
また、生活環境保全林整備事業で平成17年以降に「管理車道」や「管理歩道」が整備されているが管理用に限定され、「管理車道」の部分利用にとどまっているので、「管理歩道」を来訪者が安全に活用できる状況にしていくことが課題となっている。
遊歩道は主要な遺構をつなぐルートしての機能は果たしているが、来訪者がゆっくり休憩や眺望を楽しめる場が不足している。
③整備内容〇アクセス道・現在運行しているコミュニティバスを活用し、「基山駅」「けやき台駅」「役場」「南門跡」「草スキー場」を巡回するルートを新設する。
・「南門跡」周辺に基肄城跡来訪者のための駐車場を整備する。
〇遊歩道・遊歩道の中の危険な個所は、安全で快適に通行できるよう史跡景観に配慮した転落防止柵等の整備を行う。
・生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」、「管理歩道」を来訪者が利用可能な遊歩道として整備する。
・遊歩道沿いの休憩に適した平場や眺望のポイントにはベンチやテーブル等の休憩施設を整備する。
・定期的な巡回管理を行い、崩落等の危険個所が見つかれば速やかな修復整備を行う。
・遊歩道整備を行う場合は、必要に応じて遺構や遺物の有無などの文化財的な調査を行う。
139④整備計画・遊歩道補修、排水路改修遊歩道の状況図-78 遊歩道整備イメージ(土塁上の樹木の伐採、案内施設整備、休憩施設整備)図-79 遊歩道整備イメージ(洗堀遺構の修復、遊歩道補修、案内施設整備、休憩施設整備)140自家用車ルートコミュニティバスルート駐車場 PP図-80 アクセス道ルート案内図久留米基山筑紫野線国道3号九州自動車道JR鹿児島本線PAP141「管理歩道」を活用した遊歩道図-81 遊歩道整備計画図14211)案内・解説施設①整備方針基肄城跡及び関連史跡を案内・解説する施設として、基肄城跡全体を眺望できる位置にガイダンス施設、基肄城跡のエントランスゾーンに拠点施設を整備する。
また、歴史的建築物である通天洞を保存修理することでガイダンス的な活用を図る。
案内サインとして、城外からのアクセス道である幹線道路やJR等の公共交通機関の起点から基肄城跡への案内サイン、そして城内においては場所に応じた案内・解説のサインを設置する。
②特徴と課題基肄城跡は広大であるので、史跡地からある程度距離を置いた場所から眺めるとその全容が把握できるが、全容を眺めながら基肄城跡の案内・解説、さらに大宰府史跡群をはじめとする関連史跡との関連などを解説できる施設がない。
基肄城跡への幹線道路や公共交通機関からの主なアクセス起点としては、JR鹿児島本線の「基山駅」、「けやき台駅」、久留米基山筑紫野線の「城戸IC」、「宮浦IC」、国道3号線、九州自動車道の「基山PA」があるが、自家用車での来訪者にとっては分岐点での案内サインが少ないので、わかりにくくなっている。
城内での来訪者の遊歩道としては「史跡めぐりコース」や「登山道」が利用されているが、パンフレット等の地図がないとルートがわかりにくい状況である。
また、史跡地が広大であるので現在地が認識しづらく、災害発生時の場所特定がしづらくなっている。
遊歩道は主要な遺構をつなぐルートしての機能は果たしているが、目的地への方向、探訪時間の把握がしづらくなっている。
来訪者が立ち寄って、基肄城跡及び大宰府史跡などを理解できるガイダンス施設がないことが課題として挙げられる。
③整備内容a)ガイダンス施設・ガイダンス施設は、基肄城跡の全容が把握できる位置に設け、施設からの展望を楽しめる施設とする。
・施設としては、基肄城及び関連施設の展示解説、史跡の調査研究、講演や体験等の学習、ボランティアや来訪者の交流等の機能を担うものとする。
・展示解説のコーナーでは、基肄城跡の概要、基肄城と関連ある大宰府史跡群や古代山城の解説、県内の同時期の遺構の解説等を行うために、史料や模型の展示、映像等の施設を整備する。
・調査研究コーナーでは、基肄城跡の発掘調査研究をはじめ町内の歴史資源の収蔵ができる施設を整備する。
・学習コーナーでは、各種講演会やシンポジウム、情報機器を活用した学習ができる施設を整備する。
143・交流コーナーでは、歴史ボランティアや一般来訪者との交流ができる施設を整備する。
・展望コーナーでは、施設の最上階や屋上から基肄城が一望でき、必要な解説資料や案内サインを備えた施設を整備する。
b)拠点施設・拠点施設は基肄城跡のエントランスゾーンに設け、基肄城跡の総合案内やコース案内等の情報を提供するとともに、トイレや休憩施設などを設ける。
c)案内サイン〇アクセス道での案内サイン・幹線道路や公共交通機関の駅などの起点に、広域誘導サインや総合案内サインを整備する。
・アクセス道の分岐点には誘導サインを整備する。
〇遊歩道での案内サイン・エントランスゾーンには総合案内サイン、コース案内サイン等を整備する。
・主要遺構には解説サインや名称サインを整備する。
・生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」、「管理歩道」へのルート案内のための誘導サインを整備する。
・遊歩道の分岐点には、誘導サインと合わせて、災害発生時の位置情報として活用できるように所在地が表示された分岐点番号サインを整備する。
144④整備計画〇ガイダンス施設基肄城跡の展望イメージ調査研究コーナーのイメージ 交流コーナーのイメージ展示コーナーイメージ学習コーナーイメージ図-82 ガイダンス施設イメージ145〇案内サイン城外・城内の案内サインの状況図-83 案内サイン整備イメージ図-84 案内サイン整備イメージ146広域誘導サイン国道3号九州自動車道ガイダンス施設(案内・解説サイン)JR鹿児島本線誘導サイン案内サイン図-85 アクセス道案内サイン計画図アクセス道PA久留米基山筑紫野線拠点施設(案内サイン)147※詳細な位置については整備計画とは別に検討を行う。
総合案内サイン、コース案内サイン、解説サイン、名称表示サイン誘導サイン、分岐点番号サイン図-86 遊歩道案内サイン計画図1486.事業計画(1)事業概要基肄城跡整備は、大規模で財政面や技術面においても長期的な期間が必要になる。
今後の調査・研究により解明された内容、地域のニーズや古代山城の調査関係の進展の状況を踏まえて整備事業に取り組んでいくことが大切で、柔軟に対応できる計画が求められる。
事業のスケジュールとしては、関係部局との調整を図り、前期(概ね5年から10年後)、後期(10年から20年後)、将来(20年後以降)に分けて実行性のある計画を行う。
前期計画では、来訪者の利用が多い南門跡及び草スキー場から基山山頂へ至る史跡地の西側を対象として施設や空間の整備を行う。
前期については 10 年を予定しているが、5 年ごとの 2 段階に分けて整備を行う。
後期計画では、南門跡から東北門跡へ至る史跡地の東側を対象として施設や空間の整備を行う。
将来計画では、北帝門跡周辺を対象として施設や空間の整備を行う。
なお、遊歩道、案内・解説施設など全体に関わる整備については、各地区の整備と連動して行うものとし、自然災害や人為的な行為によりき損した遺構の修復については随時整備を行うものとする。
ただし、これらの事業計画は、整備の進捗状況に応じて随時見直しを行い、その進捗状況については情報発信を行い、町民への理解と関心を深めていくこととする。
表-20 事業概要事業 対象地区、施設前期計画-1 南門跡地区、基山山頂地区、遊歩道、案内・解説施設前期計画-2 丸尾礎石群跡地区、大礎石群跡地区、遊歩道、案内・解説施設後期計画 米倉礎石群跡地区、つつみ跡・鐘撞跡地区、東北門跡地区、東南門跡地区、遊歩道、案内・解説施設将来計画 北帝門跡地区、遊歩道、案内・解説施設基山山頂門跡建物跡エントランス遊歩道将来計画後期計画前期計画図-87 事業計画イメージ図149(2)前期計画基肄城跡においては城壁、門跡、建物跡、基山からの歴史的な景観が把握できる山頂部が主要な構成要素であることから、南門跡、丸尾礎石群、大礎石群、基山山頂の4地区および各地区を結ぶアクセス道・遊歩道を前期計画として策定する。
それ以外の構成要素については、今後のニーズや調査状況、古代山城の調査関係の進展の状況を踏まえて検討していく。
個別計画の対象区域は、前期(5 年~10 年後)で優先的に整備を進める区域として具体的な計画を行う。
さらに前期を2段階に分けて整備を進めるものとする。
ゾーニング計画での各ゾーンと前期計画対象地区との関係は、以下のように考え、遊歩道及び案内・解説施設については、全体的にまたがるものとして各整備地区と連動して整備を行うものとする。
「見張る」・・・「眺望ゾーン」・・・・・・基山山頂地区「守る」・・・・「城壁ゾーン」・・・・・・南門跡地区「営む」・・・・「建物跡ゾーン」・・・・・丸尾礎石群地区、大礎石群地区「繋ぐ」・・・・「エントランスゾーン」・・南門跡地区全体 ・・・・・・・・・・・・・・・・遊歩道、案内・解説施設前期計画の整備地区を下表のように設定する。
表-21 前期整備地区地区前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~1)南門跡地区2)東北門跡地区3)東南門跡地区4)北帝門跡地区5)丸尾礎石群地区6)大礎石群地区7)米倉礎石群地区8)つつみ跡・鐘撞跡地区9)基山山頂地区10)遊歩道11)案内・解説施設150図-88 前期整備計画図151(3)後期計画後期計画では、史跡地の東側の整備地区とそれに伴う遊歩道、案内・解説施設の整備を行う。
「営む」・・・・「建物跡ゾーン」・・・・・米倉礎石群地区、つつみ跡・鐘撞跡地区「守る」・・・・「城壁ゾーン」・・・・・・東北門跡地区、東南門跡地区「繋ぐ」・・・・「エントランスゾーン」・・東北門跡地区全体 ・・・・・・・・・・・・・・・・遊歩道、案内・解説施設後期計画の整備地区を下表のように設定する。
表-22 後期整備地区地区前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~1)南門跡地区2)東北門跡地区3)東南門跡地区4)北帝門跡地区5)丸尾礎石群地区6)大礎石群地区7)米倉礎石群地区8)つつみ跡・鐘撞跡地区9)基山山頂地区10)遊歩道11)案内・解説施設152図-89 後期整備計画図153(4)将来計画将来計画では、史跡地の北側の北帝門跡地区の整備とそれに伴う遊歩道、案内・解説施設の整備を行う。
「守る」・・・・「城壁ゾーン」・・・・・・ 北帝門跡地区全体・・・・・・・・・・・・・・・・・遊歩道、案内・解説施設将来計画の整備地区を下表のように設定する。
表-23 将来整備地区地区前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~1)南門跡地区2)東北門跡地区3)東南門跡地区4)北帝門跡地区5)丸尾礎石群地区6)大礎石群地区7)米倉礎石群地区8)つつみ跡・鐘撞跡地区9)基山山頂地区10)遊歩道11)案内・解説施設154図-90 将来整備計画図155(5)事業スケジュール事業スケジュールとしては、前期(概ね 5 年から 10年後)、後期(10 年から20 年後)、将来像(20年後以降)の3段階で整備を進めていくこととするが、整備の進捗状況に応じて随時見直しを行う可能性がある。
表-24 全体事業スケジュール(1)ゾーン 地区 項目 内容前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~エン トランスゾーン南門跡地区設計(基・実)測量遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設 拠点施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 駐車場・トイレ環境保全整備報告書東北門跡地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書城壁ゾーン東南門跡地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書北帝門跡地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書156ゾーン 地区 項目 内容前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~建物跡ゾーン丸尾礎石群地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書大礎石群地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書米倉礎石群地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書つつみ跡・鐘撞跡地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 ベンチ、テーブル環境保全整備報告書眺望ゾーン基山山頂地区設計(基・実)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設 通天洞改修、天智天皇碑、展望台環境保全整備報告書全体 アクセス道・遊歩道設計(基・実)遺構調査管理・便益・休憩施設 駐車場、遊歩道環境保全案内・解説施設設計(基・実)遺構調査案内・解説施設 ガイダンス施設、案内サイン広報 情報発信 調査、整備、活用情報表-25 全体事業スケジュール(2)157前期の最初の5年間の事業スケジュール予定は下表のとおりである。
表-26 前期事業スケジュールゾーン 地区 項目 内容前期1年 2年 3年 4年 5年エン トランスゾーン南門跡地区 設計(基本)設計(実施)測量遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設 拠点施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設駐車場・トイレ、ベンチ、テーブル環境保全整備報告書眺望ゾーン基山山頂地区設計(基本)設計(実施)遺構調査遺構保存遺構表現案内・解説施設 拠点施設植栽管理 樹木伐採整枝管理・便益・休憩施設展望台ベンチ、テーブル管理施設 通天洞改修天智天皇碑環境保全整備報告書全体 アクセス道・遊歩道設計(基本)設計(実施)遺構調査管理・便益・休憩施設駐車場、遊歩道ベンチ、テーブル環境保全案内・解説施設設計(基本)設計(実施)遺構調査案内・解説施設整備案内サイン広報 情報発信調査、整備、活用情報1587.管理・運営計画(1)管理計画整備後の史跡の管理については、日常的に行う管理と定期的に行う管理、また豪雨災害等によって起きる崩落に対する管理がある。
日常的に行う管理には、史跡地内の清掃や見回りなどがあり、定期に行う管理には、樹木の伐採・整枝や草刈り、階段や遊歩道、案内サイン施設、休憩施設、建築施設の点検・補修等がある。
ガイダンス施設や通天洞内の展示・配布物については、定期的に利用状況を把握しながら、適宜配布物の補充等を行い、来訪者への快適な案内サービスの提供に努める。
管理の中で、町民と行政が協力して対応できるものについては、ボランティアや地域活動団体などと協力して行う。
また、災害等により被災した場合の災害復旧や遺構修復等については行政が主体的に行うものとし、その際は、教育委員会だけではなく関係部局と連携して対策を講じるものとする。
(2)運営計画運営には、史跡を活用した事業の運営、ガイダンス施設の運営などがある。
史跡を活用した事業としては、歴史や自然を活かして歴史探訪会、写真撮影会、発掘現場説明会、演劇、歴史体験学習会など町独自で実施できるもの、古代山城や大宰府史跡群めぐりなど関係機関との連携により実施できるものなど様々なメニューが考えられる。
来訪者のニーズを把握し、知る楽しみを体感できるように来訪者が関心のある遺構を学習し、好きな景観や遺構の写真を撮ってホームページや SNS などで発信し、さらにはAR・VR等の情報機器を活用していく。
ガイダンス施設では、基肄城跡、大宰府史跡群、古代山城、町内・佐賀県内史跡等の資料や展示物を充実して定期的な企画展示や講演会を開催し、学校教育の場としても活用していく。
また、来訪者やボランティアガイドの方々との交流の場、くつろぎの場となるようなサービスも検討していく。
こうした事業の推進にあたっては、町と地域活動団体がきょうぎ協働し、解説や案内を行うシステムを構築するとともに、基肄城跡や町の文化遺産及び自然分野に精通した人材との連携を図る。
さらに、大学や九州国立博物館、九州歴史資料館などとの連携も深めていく。
こうした事業やガイダンス施設の運営にあたっては行政だけではなく、町民や地域活動団体などと知恵を出し合い、地域に密着した事業活動を行い次世代につなげていくこととする。
1598.今後に向けて本計画を実行性のあるものにするためには、庁内の関係部局との調整による事業推進体制の構築、並びに前期・後期・将来計画に基づく整備事業費の確保が不可欠である。
本計画に基づく整備が長期にわたることから、社会状況や財政状況、史跡地内の状況の変化を踏まえ、必要に応じ計画の見直しを行いながらニーズに応じた適切な対応をとっていくことが求められる。
また、基肄城跡は大宰府史跡群や古代山城との関係も深いことから、関係機関との連携による保存整備活用を図っていくことが重要である。
さらに、地域のシンボルであり町民のへ誇りである基肄城跡の魅力をさらに高めていくためには、本計画の整備の過程で、町民への情報発信や維持管理への参画、学校教育での活用など町民との連携を深めていくことが必要である。
160引用文献・参考文献〇町史『基山町史 上巻』 基山町史編さん委員会・基山町史編集委員会 基山町 2009年『基山町史 下巻』 基山町史編さん委員会・基山町史編集委員会 基山町 2009年『基山町史 資料編』 基山町史編さん委員会・基山町史編集委員会 基山町 2011年『ふるさと基山の歴史』 基山町教育委員会 2012年〇文化財調査報告書『特別史跡基肄城跡』 基山町文化財調査報告書 第4集 基山町教育委員会 1979年『阿志岐城跡確認調査報告書』 筑紫野市文化財調査報告書 第92集 筑紫野市教育委員会 2008年〇計画書等『特別史跡基肄城跡保存整備基本構想』 基山町教育委員会 1991年『特別史跡基肄城跡保存整備基本計画』 基山町教育委員会 1993年『都市計画マスタープラン』 基山町 2006年『基山町森林整備計画書』 基山町 2016年『基山町地域交通総合計画連携計画』 基山町地域公共交通活性化協議会 2014年『史跡 永納山城跡保存整備基本計画書』 愛媛県西条市教育委員会 2016年『筑紫野市環境基本計画』 筑紫野市 2000年『第 3次鞠智城保存整備基本計画』 熊本県教育委員会 2016年〇論文「白村江戦の戦後処理と国際関係」 『古文化談叢』 第73集 九州古文化研究会 小田富士雄2015年「大宰府都城の形成と律令体制」 『古文化談叢』 第 74集 九州古文化研究会 小田富士雄 2015年「大宰府都城Ⅰ期軒丸瓦考」 『古文化談叢』 第75集 九州古文化研究会 小田富士雄 2016年「「天智紀」山城の出現とその背景」 『月刊文化財』 631号 文化庁文化財部監修 小田富士雄 2016年〇その他『史跡等・重要文化的景観マネジメント支援事業』 文化庁文化財部記念物課 2015年『平成25年度 鳥栖基山都市計画基礎調査』 基山町 2014年『基山町ハザードマップ』 基山町総務企画課 2017年「基肄城築造1350年 基肄城を知る①~⑳」 基山町『広報きやま』 2014年~2016年『古代山城サミット学術資料 古代山城の水門』 基肄城築造1350年事業実行委員会 2015年『きざん(基山)を伝える』-「きざん」にある文化遺産- 基山町文化遺産活用推進実行委員会 2016年『基肄城史跡地形図作成業務』 筑紫野市 2013年『新発見 大宰府を守る土塁 前畑遺跡第13次発掘調査 現地説明会』 筑紫野市教育委員会 2016 年『大宰府史跡発掘調査30周年記念特別展 大宰府復元』 九州歴史資料館 1998年『九州歴史資料館開館記念「大宰府-その栄華と奇跡-」 』 九州歴史資料館 2010年『過去の気象データ 久留米2015 年』 気象庁 2015年「古代山城サミット資料『日本古代の山城』」 大野城市 2010年『発見★古代山城』 熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館161図引用一覧表頁 図名 引用文献、参考文献9 図-5 基山町森林整備計画概要図 基山町 2016年13 図-6 基山町の位置図 基山町教育委員会 2012年14 図-7 基山町概況図 基山町教育委員会 2012年15 図-8 地形分類図 基山町 2014年15 図-9 表層地質図 基山町 2014年16 図-10 水系図 基山町 2006年18 図-11 基肄城跡ハザードマップ 基山町総務企画課 2017年19 図-12 植生図 基山町 2014年20 図-13 景観図 基山町 2014年23 図-15 土地利用図 基山町 2014年25 図-17 法規制図 基山町 2014年35 図-18 基山町の主な弥生時代遺跡 基山町教育委員会 2012年38 図-20 基山き ざ ん及び周辺の文化遺産分布図 基山町文化遺産活用推進実行委員会 2016年46 図-22 基肄城跡空中写真 基山町教育委員会 2012年56 図-27 大宰府都城の系譜 文化庁文化財部監修 2016年57 図-28 大宰府周辺の地形と外郭防衛ラインの推定復原図文化庁文化財部監修 2016年57 図-29 大宰府外郭防衛ラインの推定図 筑紫野市教育委員会 2016年58 図-30 防衛・都城の系譜 文化庁文化財部監修 2016年61 図-32 古代山城位置図 熊本県立装飾古墳館分館歴史公園鞠智城・温故創生館73 図-35 要素位置図 基山町文化遺産活用推進実行委員会 2016年79 図-37 史跡位置図 筑紫野市教育委員会 2008年 一部転載79 図-38 古代官道 基山町史編さん委員会・基山町史編集委員会基山町 2009年80 図-39 前畑遺跡 筑紫野市教育委員会 2016年表引用一覧表頁 表名 引用文献、参考文献17 表-1 降水量と平均気温グラフ 気象庁 久留米 2015年21 表-2 基山町人口推移グラフ 国勢調査 2015年45 表-5 佐賀県内の特別史跡 各史跡のホームページ50 表-7 礎石建物跡一覧表 基山町教育委員会 1977年55 表-8 山城の記録 文化庁文化財部監修 2016年に加筆60 表-9 大宰府に関連する史跡一覧 各史跡のホームページ62 表-10 古代山城一覧表-1 熊本県立装飾古墳館分館歴史公園鞠智城・温故創生館63 表-11 古代山城一覧表-2 熊本県立装飾古墳館分館歴史公園鞠智城・温故創生館64 表-12 古代山城の外郭規模比較 大野城市 2010年65 表-13 佐賀県内の同時期の史跡 各史跡のホームページ第2次特別史跡基肄城跡保存整備基本計画平成30年(2018)3月発 行 基山町〒841-0204佐賀県三養基郡基山町大字宮浦666TEL 0942-92-2011(代)制作協力 株式会社アーバンデザインコンサルタント〒812-0011福岡市博多区博多駅前2-12-26TEL 092-482-8001印刷製本 石川特殊特急製本株式会社〒812-0013福岡市博多区博多駅東3-9-26TEL 092-471-8175
特別史跡基肄城跡保存整備基本設計(基山山頂地区・南門跡地区・遊歩道)業務委託報告書令和6年3月基山町教育委員会目次第1章 業務の概要1.業務の概要 ・・・・・・・・1第2章 基本設計の検討内容1.基本設計設定箇所 ・・・・・・・・12.対象地における方針 ・・・・・・・・23.現況植栽状況の把握及び植栽設計 ・・・・・・・・34.便益施設、遊歩道、管理用道路等の設計 ・・・・・・・・35.案内・解説サインの設計 ・・・・・・・・3第3章 与条件の細部検討1.基本計画の把握と整理 ・・・・・・・・32.各種設計条件の整理と確認 ・・・・・・・・12第4章 基本設計策定のための現況確認1.既存文化財の確認 ・・・・・・・・212.各種設計基準の抽出と適用の確認 ・・・・・・・・233.現地測量成果の確認 ・・・・・・・・234.現地の詳細調査 ・・・・・・・・245.町内歴史系団体等からの聞き取り情報の把握と整理 ・・・・・・・・29第5章 基本設計の検討1.対象地における諸施設の検討及び設定 ・・・・・・・・412.造成基本方針の検討と設定 ・・・・・・・・673.植栽基本方針の検討と設定 ・・・・・・・・684.設備基本方針の検討と設定 ・・・・・・・・815.維持管理基本方針の検討と設定 ・・・・・・・・92第6章 全体基本設計図の作成1.整備イメージパース ・・・・・・・・952.基本設計図【別紙資料参照】 ・・・・・・・・97第7章 事業経費及び事業スケジュールの検討 ・・・・・・・・ 98第8章 委員会等への対応1.策定体制 ・・・・・・・・1002.委員会審議経過 ・・・・・・・・100第9章 今後の課題1.継続的な発掘調査・研究に向けた課題 ・・・・・・・・1012.保存整備に関する課題 ・・・・・・・・1023.植生管理に関する課題 ・・・・・・・・1024.管理運営や公開活用に関する課題 ・・・・・・・・102第10章 基本設計に伴う測量業務(別冊参照) ・・・・・・別冊参照巻末資料(別紙参照)1第1章 業務の概要1.業務の概要1)業務委託名:特別史跡基肄城跡保存整備基本設計(基山山頂地区・南門跡地区・遊歩道)業務委託2)委託期間 :令和5年8月7日から令和6年3月22日3)履行場所 :基山町大字小倉地内4)発注者 :基山町教育委員会 教育学習課5)関係法令および計画・「文化財保護法」「景観法」「地域における歴史風致の維持及び向上に関する法律」・「国指定特別史跡基肄城跡(基山町、筑紫野市)」・「第5次基山町総合計画」・「令和5年度基山町教育プラン」・「第2次特別史跡基肄城跡保存整備基本計画」(以下「基本計画」)・「基山町歴史的風致維持向上計画」第2章 基本設計の検討内容基本設計策定にあたって、発注者側から示された検討内容は以下のとおり。
1.基本設計設定箇所「特別史跡基肄城跡保存整備基本設計(基山山頂地区・南門跡地区・遊歩道)」(以下「基本設計」)の検討に入る前に、業務対象範囲は、特別史跡基肄城跡の史跡指定区域のうち基山町側(図1)とし、かつ基本計画において設定した、前期整備地区および周辺とする(図6)。
基本設計策定を行う具体的な箇所は以下の通り。
1.基山(きざん)山頂 10,000㎡(以下「基山山頂地区」)2.南門跡 3,000㎡(以下「南門跡地区」)3.これらを結ぶ遊歩道 延長6.4㎞(以下「遊歩道」)2図1.計画範囲2.対象地における方針1)基山山頂地区基山山頂地区を対象として、遺構の保存ならびに史跡景観に配慮し、案内・解説施設、休憩施設、展望施設、植栽管理(伐採・整枝)等の基本設計を行う。
2)南門跡地区南門跡地区及びその周辺を対象として、史跡景観に配慮し基肄城跡の「玄関口」としての機能を充実する。
さらに水門やその周辺の魅力アップのための基本設計を行う。
3)遊歩道城内の「史跡めぐりコース」「登山道」及び生活環境保全林事業で整備を行った「管理車道」「管理歩道」を対象として、遺構の保存及び利用者の安全確保ならびに史跡景観に配慮する観点から、路面の再美装化、階段設置、手すりの設置等の基本設計を行う。
また、散策路沿いでの休憩施設、眺望確保のための植栽管理(伐採・整枝)等の基本設計を行う。
33.現況植栽状況の把握及び植栽設計優れた史跡地景観に寄与しうる植生環境の創出を図るために、対象地ならびに散策路については散策路中心線から両側に10m の範囲の植栽管理を含めた設計の検討を行う。
4.便益施設、遊歩道、管理用道路等の設計山頂部・南水門については、休憩所等の便益施設を、散策路については散策路ならびに可能な範囲での管理用道路を考慮し、全てにおいて想定される活用・管理内容に基づいた施設の機能、配置、規模、意匠の方針について記述し、特に、安全性や景観への調和を重視した設計とする。
5.案内・解説サインの設計対象地内に配置するサインについて、総合案内サイン、文化財解説サイン、誘導サインなど効果的な階層構造を設定した設置計画に基づく設計とする。
設置するサイン意匠は、設置場所の史跡環境に調和したデザインであることはもとより、日本遺産「古代日本の『西の都』」のストーリーを十分考慮し、統一的意匠、内容ならびにユニバーサルデザインへの対応を踏まえた内容として検討する。
また、既存情報媒体との連携についても検討を行う。
第3章 与条件の細部検討基本設計を策定するにあたり、基本計画で記載した内容を振り返る。
1.基本計画の把握と整理1)基本理念基肄城跡は、二日市地狭帯の地形的特性を活用し大野城跡と対をなして大宰府防衛の拠点となる古代山城を形成すると共に、大宰府外郭防衛ラインを形成した。
その後、中世においては再び山城として活用された。
そして築城から1350年の時を経た今日、基山町のシンボルとして、また、住民の心のよりどころとして親しまれている。
築城当時、基肄城からは博多湾や大宰府政庁跡への眺望、さらに有明海に至る眺望に恵まれ、大宰府防衛の南の要として重要な役割を担っていた。
この防衛のための眺望が今日では大宰府史跡群及び大宰府に関連する史跡を一望に眺められる歴史的景観のビューポイントとしてその魅力を高め、基肄城跡の歴史的意義を良く理解できる場へと変化してきた。
そして、地形を活かした土塁や石塁、多くの建物群の跡など築城当時の山城としての機能を良く残しており、貴重な歴史資源として学校教育や生涯学習にも活用されなければならない。
基肄城跡は佐賀県と福岡県にまたがり、地理的・歴史的に大宰府史跡群との関わりをはじめ福岡県域の古代遺跡との関係が深く、両県の橋渡し役(扇の要)を今日においても担っているとともに、名護屋城跡並陣跡や吉野ヶ里遺跡とともに佐賀県の史跡としても重要な役割を担っている。
近年、基肄城築造1350年を機に史跡への関心と理解が深まり、町民主導の団体活動も芽生え、基肄城跡の保存活用に係る様々な活動が展開されるようになってきた。
また、観光レクリエーション面では、草スキー、キャンプ場、大興善寺等の資源との連携など基肄城跡への期待が高まってきている。
4日本最古の本格的な山城であり、また国の宝、町民の宝でもある貴重な特別史跡基肄城跡を県域を越えた地域並びに町のシンボルとして、歴史学習の場、日常的な憩いの場、地域活動の拠点として活用するとともに、大宰府史跡群や大宰府に関連する史跡との連携を図り、基山町のまちづくりや地域活性化に向けた保存整備事業を行っていくことを基本理念とする。
基本計画で示されたコンセプト2)基本方針基肄城跡は、立地特性を活かして古代山城及び大宰府の外郭防衛ラインを形成しており、今なお城内には山城としての必要な機能を良く残している。
今日では城内の遺構、基山(きざん)内の自然環境、山頂からの眺望、周辺からの景観などが魅力となり、町内外からの来訪者に親しまれている。
そして、町の宝である基肄城跡を活かして、町民主導による様々な保存活用の活動が展開されるようになってきている。
しかしながら、これらの遺構の解明は十分とは言えず、樹林の成長により城内の歴史的景観や眺望景観も十分に堪能できなくなってきていることから、基肄城の価値が十分には伝えられていないのが現状である。
今後は、史跡の価値を解明し、発信しながら、来訪者への理解を深め、活用の輪を広げていくことが重要である。
そこで、基肄城跡が山城としての機能を良く残していることから、往時の基肄城の機能と遺構との関係に着目し、機能を「見張る」「守る」「営む」「繋ぐ」の4つに分類し、それぞれの機能を担った遺構との関係を以下のように整理する。
「見張る」(博多湾、大宰府、有明海方面を見張る)・・基山(きざん)山頂「守る」(外敵から守る)・・・・・・・・・・・・・・土塁、石塁、水門「営む」(防衛の任務に必要な営み)・・・・・・・・・礎石建物跡、つつみ跡、鐘撞跡「繋ぐ」(基肄城と大宰府政庁をつなぐ)・・・・・・・城門、道※1※1「道」とは城門につながる道を示す。
推定「城の山道」は万葉集に記載が見られる大宰府に繋がる古代官道であるが、場所は不明であるので、今後の調査研究の成果により検討していく。
町のシンボルとして悠久の歴史ロマンを醸し出す基肄城跡、次世代へつなぐ歴史の架け橋に5図2.概念図(基本計画より)基本計画では、基肄城跡の特徴であり、魅力となっている4つの機能を持つ遺構の価値を解明し、顕在化するとともに、日常生活や教育等の面で活用していくために以下の3つの基本方針を掲げている。
1)価値を高めるための調査・研究を推進し、その成果を発信する。
①関係機関との連携により、価値を高めるための発掘調査や研究、整備に向けた情報収集のための調査を推進し、価値の解明を行う。
②調査・研究情報の公開や発掘調査現場の公開・説明会等により、情報を発信する。
③調査・研究を推進し、その成果を発信していくための町内の組織体制を整える。
2)史跡を守り、価値の顕在化を図る。
①遺構のき損等が生じた場合は、適切な保存・修理を行い、その価値を守る。
②適切な整備を行い、価値の顕在化を図る。
それに伴う必要な発掘調査を行う。
③植生を適正に管理し、遺構のき損を防止するとともに眺望を確保して価値を守る。
3)地域のシンボルとして、多様な活用を通じて地域の活性化を図る。
①遺構の特徴である「見張る」「守る」「営む」「繋ぐ」機能を体感できる環境を整備する。
②安全な活用が可能な施設や空間を創出し、多様なレクリエーションを通じて歴史に触れる環境をつくる。
③大宰府史跡群の一つとしての歴史的な繋がりや地域の原風景となっている基山き ざんの自然景観を生涯学習や教育活動に活かし、次世代につなげる。
6図3. 基本方針概念図(基本計画より)3)整備基本計画①全体計画基肄城跡は、遺構の多くが埋蔵及び露出状態で現存し、古代山城としての機能を良く残しており、全国的に見ても貴重な史跡である。
山頂からの眺望が開けており、古代山城としての役割を今なお体感できる。
来訪者は基肄城跡の威容(周辺からの外観)、城内の歴史的遺構、山頂からの眺望、基山(きざん)内の自然環境等に魅力を感じている。
これらの魅力ある資源を守り、活用しながら適切な調査、保存、活用のための整備を行うことが基本計画に示されている。
基肄城跡は史跡指定地の面積も広大で、史跡地内で様々な情況が見られることから、整備にあたっては、基本方針を踏まえて基肄城跡の4つの機能(見張る・守る・営む・繋ぐ)を体感できるよう、遺構の特性に応じたゾーニング計画や動線計画を行い、それぞれのゾーンの中で拠点となる遺構について整備地区を設定し、前期(概ね5年から10年後)、後期(10年から20年後)、将来(20年後以降)と設定し、町の政策との調整を図りながら策定するとされており本業務では、前期計画の5年間の基本設計を行う。
城内には貴重な遺構が多数所在しているが、その解明のための確認調査は大部分がこれからとなっており、遺構の解説も不足し来訪者への理解が進んでいないのが現状である。
一方、遺構を取り巻く樹林環境は大きく変貌し、遺構内にも樹林の繁茂が見られ、遺構への悪影響や歴史的景観が損なわれるなどの課題を抱えている。
このような特徴と課題を踏まえ、基肄城の本質的価値を解明し、遺構の保存を行い、顕在化するなど来訪者の理解を深め、活用していく。
7■計画の枠組み整備基本計画は、全体計画と個別計画からなり、その計画の枠組みは図4の通りである。
図4.整備基本計画の枠組み8②ゾーニング計画基本方針で掲げた基肄城跡の4つの基本的な機能を来訪者に感じてもらえるように、それぞれの機能に対応したゾーンを設定した。
4つの機能とゾーンの関係は以下の通りである。
「見張る」・・・基山(きざん)山頂・・・・・・・・・・・・・・「眺望ゾーン」「守る」・・・・土塁、石塁、水門・・・・・・・・・・「城壁ゾーン」「営む」・・・・礎石建物跡、つつみ跡、鐘撞跡・・・・「建物跡ゾーン」「繋ぐ」・・・・城門(※)・・・・・・・・・・・・・・・「エントランスゾーン」※城門については段差のある懸門の可能性もあるので、発掘調査の結果を踏まえて、エントランス機能を持たせる。
図5.ゾーニング計画図(基本計画より)9a.エントランスゾーン古代において基肄城の城壁内に設置された主要な門の一つである南門跡周辺、観光レクリエーション拠点となっている草スキー場周辺、大宰府史跡群への導入部であると共に筑紫野市側からのアクセスが期待できる東北門跡をエントランスゾーンとする。
南門跡周辺には水門跡、石塁など基肄城跡の主要な遺構が残存し、総合案内サインや水門前広場等も整備され、ガイダンス的な機能や休息の空間となっている。
一方、草スキー場周辺までは車道が通じ、草スキー利用者をはじめとする来訪者の駐車場やトイレが整備されており、観光レクリエーション拠点となっている。
また、基山(きざん)山頂へも至近距離で行くことができる。
また、東北門跡周辺には平坦な広場があり筑紫野市側からのアクセスが可能である。
基肄城跡への導入部にあたり、基肄城跡全体を紹介するガイダンス的な機能を充実し、来訪者が安心して探訪できるように便益施設(駐車場、トイレ)や休憩施設等の充実を図る。
b.城壁ゾーン基肄城跡の外周の守りを形成する部分で、地形の特性を活かして土塁、石塁により構成されており、全長約3.9kmのエリアを城壁ゾーンとする。
城壁ゾーンの中で、城内外の出入り口となっているのが、南門跡、東北門跡、東南門跡、北帝門跡である。
石塁は南門跡を入ってすぐの位置にあり、水門跡とともに修復整備が行われており、当時の石組みの状況やスケール感を体感できる全国的に見ても貴重な石塁である。
土塁は基山の地形を活用し、城壁の大部分を形成している。
過去にはその全容が史跡地の内外から確認できていたが、時間の経過とともに樹木が成長し、部分的にしか確認できなくなっている。
今後は、土塁周辺の樹木の整理を計画的に行い、土塁の保存と景観の確保を図っていく。
c.建物跡ゾーン基肄城での武器や食料等の収蔵を行ったと考えられる倉庫群のある丸尾礎石群や大礎石群、米倉の跡である米倉礎石群、及びつつみ跡、鐘撞跡など当時の営みが行われていたエリアを建物跡ゾーンとする。
3か所の礎石群跡は比較的平坦な地形の中に建物の礎石が露出しており、当時の建物の規模等をうかがい知ることができるが、確認調査が行われていないので、解説板も設置されていない。
現在では、礎石内に巨木が林立しており、遺構への悪影響が懸念されるともに遺構景観が大きく損なわれている。
今後は確認調査と合わせて礎石内樹木の伐採により、遺構の解明と遺構景観の確保を図り、樹林の中でゆったりくつろげるゾーンとする。
つつみ跡や鐘撞跡も同様に確認調査と適切な植栽管理を行う。
d.眺望ゾーン大宰府防衛のために博多湾、大宰府、有明海方面などの見張りを行っていた場所である基山(きざん)山頂は、眺望が楽しめる場所として親しまれており、歴史的な景観を体感できるだけではなく、観光レクリエーションの観点からも魅力的な場所となっている。
このエリアを眺望ゾーンとする。
山頂には過去に展望所が設けられており、基肄城跡の史跡指定に関わりが深い通天洞や天智天皇欽仰碑があるが、経年変化により建物や施設の傷みが年々進行している。
10今後は、立地上の特性を活かし、展望所跡や通天洞を活用しながら、山頂からの眺望を楽しめる空間となるように施設の改修、充実を図っていく。
③歩行者動線計画基肄城跡へのアクセスの起点として、南門跡、草スキー場・九州自然歩道側の2ルートがある。
今後、筑紫野市側から東北門跡に至るルートが充実されれば、アクセスの起点として利用の可能性が高くなる。
史跡地内動線としては、新たな園路整備は行わず、既存の「史跡めぐりコース」、「登山道」に加えて、平成17年から生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」、「管理歩道」を道(車道・歩道)として設定して回遊ルートを計画することで、歩行者動線の選択肢を広げ史跡や自然とふれあえるルートを増やしていく。
さらに、安全に安心して城内を回遊できるように、動線の分岐点に誘導サイン等の案内施設の充実を図る。
将来的には、土塁をめぐる動線、植物や景観などを楽しめる動線、「大宰府政庁跡」から「基肄城跡」を結ぶ動線を活用していく。
4)事業計画基肄城跡整備は、大規模で財政面や技術面においても長期的な期間が必要になる。
今後の調査・研究により解明された内容、地域のニーズや古代山城の調査関係の進展の状況を踏まえて整備事業に取り組んでいくことが大切で、柔軟に対応できる計画が求められる。
事業のスケジュールとしては、関係部局との調整を図り、前期(概ね5年から10年後)、後期(10年から20年後)、将来(20年後以降)に分けて実行性のある計画を行う。
前期計画では、来訪者の利用が多い南門跡及び草スキー場から基山山頂へ至る史跡地の西側を対象として施設や空間の整備を行う。
前期については10年を予定しているが、5年ごとの2段階に分けて整備を行う。
後期計画では、南門跡から東北門跡へ至る史跡地の東側を対象として施設や空間の整備を行う。
将来計画では、北帝門跡周辺を対象として施設や空間の整備を行う。
なお、遊歩道、案内・解説施設など全体に関わる整備については、各地区の整備と連動して行うものとし、自然災害や人為的な行為によりき損した遺構の修復については随時整備を行うものとする。
ただし、これらの事業計画は、整備の進捗状況に応じて随時見直しを行い、その進捗状況については情報発信を行い、町民への理解と関心を深めていくこととする。
表1. 事業概要表事業 対象地区、施設前期計画-1 南門跡地区、基山山頂地区、遊歩道、案内・解説施設前期計画-2 丸尾礎石群跡地区、大礎石群跡地区、遊歩道、案内・解説施設後期計画 米倉礎石群跡地区、つつみ跡・鐘撞跡地区、東北門跡地区、東南門跡地区、遊歩道、案内・解説施設将来計画 北帝門跡地区、遊歩道、案内・解説施設11図6.事業計画イメージ図(基本計画より)①前期計画基肄城跡においては城壁、門跡、建物跡、基山からの歴史的な景観が把握できる山頂部が主要な構成要素であることから、南門跡、丸尾礎石群、大礎石群、基山山頂の4地区および各地区を結ぶアクセス道・遊歩道を前期計画として策定する。
それ以外の構成要素については、今後のニーズや調査状況、古代山城の調査関係の進展の状況を踏まえて検討していく。
個別計画の対象区域は、前期(5 年~10 年後)で優先的に整備を進める区域として具体的な計画を行う。
さらに前期を2段階に分けて整備を進めるものとする。
ゾーニング計画での各ゾーンと前期計画対象地区との関係は、以下のように考え、遊歩道及び案内・解説施設については、全体的にまたがるものとして各整備地区と連動して整備を行うものとする。
各ゾーン「見張る」・・・「眺望ゾーン」・・・・・・基山山頂地区「守る」・・・・「城壁ゾーン」・・・・・・南門跡地区「営む」・・・・「建物跡ゾーン」・・・・・丸尾礎石群地区、大礎石群地区「繋ぐ」・・・・「エントランスゾーン」・・南門跡地区全体 ・・・・・・・・・・・・・・・・遊歩道、案内・解説施設表2.前期整備地区(基本計画より)地区前期 後期 将来~5年 ~10年 ~20年 20年~1)南門跡地区2)東北門跡地区3)東南門跡地区4)北帝門跡地区125)丸尾礎石群地区6)大礎石群地区7)米倉礎石群地区8)つつみ跡・鐘撞堂跡地区9)基山山頂地区10)遊歩道11)案内・解説施設2.各種設計条件の整理と確認1)特別史跡基肄城跡の本質的価値基本計画では3つの価値として整理を行っている。
①基肄城としての学術的価値②大宰府史跡の一部としての価値③地域のシンボルとしての価値この内、①と②は基本計画にあるように「我が国の防衛体制整備と律令国家形成に向けた大宰府都城の整備において、大宰府都城ラインの南の守りとしての重要な役割を担った。」とあることから、一つにまとめる。
また③は、基肄城跡があることからその後の歴史の積層の中で付加されてきたことを表現しているため、地域のシンボルという側面を認めつつ、基肄城跡があることから積層してきた様々な人々の営みすべてを包括した価値として捉え、以下の二つが基肄城跡にある本質的価値として再整理する。
①大宰府関連史跡の一つとしての基肄城跡がもつ学術的な価値②基肄城跡が存在したことで積み重ねられてきた人々の活動の証としての価値2)史跡指定の状況基肄城は「日本書紀」によれば天智4年(665)に、大宰府防衛のため築造された山城である。
当時日本は天智2年(663)白村江において唐・新羅の連合軍に百済とともに戦って大敗し、その結果、朝鮮半島から退却した。
それに伴い大陸からの侵攻に備え、翌3年(664)対馬、壱岐、筑紫国に防人、烽を設置し、水城を築造するとともに、大宰府を防衛するために、白村江の敗戦ののちに日本に来た百済の遺臣「憶(おく)礼(らい)福留(ふくる)」「四比(しひ)福夫(ふくぶ)」の2名の指揮のもとに、大野城・基肄城を築造した。
この基肄城跡は、有事の際の糧米等の備蓄を兼ねて築かれたものである。
13図7.基肄城跡空中写真①史跡指定の経緯基肄城跡の指定に関するこれまでの経緯は、以下のとおりとなる。
表3.史跡指定の経緯大正5年 「基山城址史蹟指定内申」提出昭和5年 宗教局保存課長名で文部省から調査員派遣の通知昭和6年 調査開始昭和12年12月21日 史跡指定の告示昭和29年3月20日 特別史跡指定14②史跡指定の内容3)公有化の状況『基肄城跡保存管理策定書』を策定した昭和54年当時の史跡の指定範囲は、全体面積759,435㎡で、その内訳は、町有地54,544㎡(7.2%)、森林組合603,968㎡(79.5%)、九州電力989㎡(0.13%)、その他私有地等100,923㎡(13.3%)であった。
その後、国土調査を経て公有地化が進み、現在はほぼ全域が町有地となっている。
現在の指定面積は727,040.58㎡(基山町域:700,554.68㎡、筑紫野市域:26,485.9㎡)である。
文部省告示第四百三十二号史蹟名勝天然紀念物保存法第一條ニ依リ左ノ通指定ス 昭和十二年十二月二十一日文部大臣 候爵 木戸幸一第一類 史 蹟名 称 基肄(椽)城阯地 名 地域佐賀県三養基郡基山町大字小倉字丸林 2555番住吉神社境内,2556番,2558番~2560番,2621番~2623番同字大久保 2510番~2513番,2460番,2463番~2466番,2467番の1,2468番,2469番のロ,2470番のロ,2471番のロ同字車道 2517番~2522番同字北帝 2523番~2526番,2527番の1,2527番の2,2528番~2534番,2536番,2537番,2538番の1,2538番の2,2540番~2542番同字坊住 2543番~2546番,2547番のイ,2547番のロ,2548番,2549番のイ,2549番のロ,2550番~2552番,2553番の1,2553番の2,2554番の1,2554番の3,2554番のロ福岡県筑紫郡山口村大字山口字大谷 3400番内実測1町1段6畝6歩同大字萩原字浦ノ原 1117番内実測1町1段8畝18歩同筑紫村大字原田字田代 1753番内実測3段2畝8歩記一.指定地積国有一筆 百六十坪 民有六十七筆 内実測七十二町六段九畝二十六歩五合一.説明天智天皇稱制四年大野城ト共ニ,太宰府防備ノ爲メ南北相對シテ筑カレタルモノナリ,城阯ハ基山を中心トシテ,佐賀県,福岡縣兩縣ニ跨リ,展望所,塹濠,土壘,水門,礎石,門阯等を存シ,山城トシテ規模頗ル雄大ナリ一.指定の事由保存要目,史蹟ノ部,第四ニ依ル一.保存の要件公益上必要巳ムヲ得ザル場合ノ外,現状の變更ハ勿論,遺物ノ採取等へ之ヲ許可セザルコトヲ要ス15平成3年平成28年図8.土地所有区分図(基本計画より)164)基肄城跡調査のこれまでの歩み基肄城跡保存管理計画が策定された昭和50年代以降の基肄城跡の歩み及び文化財関連の動向を下表に整理する。
表4.基肄城跡調査の歩み基肄城跡の歩み 文化財関連の動向昭和50年・S51・S53林道建設に伴う確認調査計画路線内より礎石建物跡1棟確認『基肄城跡保存管理計画策定書』作成・S50・S50・S50・S50・S54埋蔵文化財に関する制度の整備民俗文化財の保護制度の充実伝統的建造物群保存地区制度の創設文化財の保存技術の保護制度の創設保存管理計画昭和60年・S63・S64中近世城郭石垣緊急保存修理吉野ヶ里遺跡発掘平成元年・H3・H3・H5・H5・6・H7・H8基肄城跡保存整備に関する委員会を設置『基肄城跡保存整備基本構想』策定『基肄城跡保存整備基本計画』策定水門跡及び石垣の実測基肄城の公有化開始保存整備基本計画に基づく防災調査・H1・H4・H4・H5・H7・H8・H8・H8・H9史跡等活用特別事業「ふるさと歴史の広場事業」史跡名勝建造物緊急保存修復地域中核史跡等整備特別事業法隆寺、屋久島、姫路城などが世界遺産となる(日本初)大規模遺跡等総合整備事業文化財登録制度の創設歴史の道整備活用推進事業歴史の道整備活用事業(整備)地方拠点史跡等総合整備事業「歴史ロマン再生事業」平成10年・H15・H17史跡内文化財確認調査開始(平成18年度終了)生活環境保全林整備事業開始(平成20年度完了)・H11・H11・H15・H16・H16・H16・H16・H16都道府県・指定都市への権限移譲等文化審議会への改革史跡等総合整備活用推進事業文化的景観の保護制度創設民俗文化財の保護範囲の拡大文化財保護制度の拡充歴史の道整備活用推進事業(総合計画/整備)埋蔵文化財保存活用整備事業平成20年・H21・H28基肄城跡水門石垣保存修理事業開始(平成27年度完了)基肄城跡保存整備基本計画基礎調査・H20・H23・H24・H25・H27・H27・H28地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律富士山が世界文化遺産に登録「歴史文化基本構想」策定技術指針和食が無形文化遺産に登録史跡等・重要文化的景観マネジメント支援事業明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼造船、石炭産業が世界遺産に登録国立西洋美術館(ル・コルビュジェ設計)が世界文化遺産に登録17図9.発掘調査状況(昭和51年度) 図10.発掘調査状況(平成17年度)図11.発掘調査状況(平成18年度) 図12.水門石垣解体調査(平成25年度)5)基肄城跡の遺構基肄城跡は中央やや東寄りを南北に流れる筒川によって東・西二つの山地域に区分される。
西側山地は北半の北帝と南半の坊住、東側山地は北半の車道(くるまじ)、南半の大久保の四地区で構成される。
眺望のために杉を切る価値はあると思うので是非お願いしたい。
所有者までは特定できていない。
伐採が難しいのでQRコード等による映像の手法も検討している。
6 QRコード、AR、VRなどバーチャル的な表現は、遺跡の場所でも行って欲しい。
検討を行う。
7 携帯の電波が弱いが、アンテナは建てるのか。
安全管理の面からも電場状況の改善が必要ではないか。
ドコモから電波状況確認の話を頂いている。
電波状況改善も必要と考えている。
また山中で電波に頼らないQRコードの手法も検討している。
8 草スキー場からも大宰府が見えていた。
今は杉が邪魔になっている。
場所の確認を行う。
9 No26~48 の米倉から管理道までのルートは整備するのか。
将来的には整備を行いたいと考えている。
10 現在、通行止めにも関わらず、水汲み場に車で乗り付けている人もいるので、もっと手前に持ってこれないか。
現在、災害復旧工事で通行止めとしているが、工事を早急に終わらせ開通を行う予定。
11 植生管理の主体は誰になるのか。
ボランティアだけでは難しいのでスギ・ヒノキ林のようにならないように時間をかけて計画して欲しい。
町、地元で話し合って体制づくりの検討を行いたい。
12 4つの門、土塁線3.9kmを体感できるようにして欲しい。
東南門の現状把握、回遊ルートの検討を考えている。
13 野焼きの経験から再開は可能と思うが、町が中心となってボランティアの募集等を行って欲しい。
体制、消火の問題等のクリアすべき課題があるが、今後、検討していきたい。
14 オキナグサ以外の絶滅危惧種の対策もして欲しい。
1年草の開花、結実時期、位置の把握など専門家の意見を聞きながらの検討が必要と考える。
15 計画案の視点場は、外向きばかりなので大礎石群から城内を見る視点場も追加するべき。
追加検討を行う。
16 草刈りは春と秋の年 2 回となってい 追加検討を行う。
40るが、遊歩道沿いだけでも年3回して欲しい。
17 第2回(実施設計時)の説明会は行うのか。
実施設計時に行う。
■質疑応答の内容④閉会20:00頃終了
41第5章 基本設計の検討1.対象地における諸施設の検討及び設定1)基本計画内容の整合性の確認基本計画では、基肄城跡の4つの基本的な機能を来訪者に感じてもらえるように、それぞれの機能に対応したゾーンを設定している。
4つの機能とゾーンの関係は以下の通りである。
「見張る」・・・基山(きざん)山頂・・・・・・・・・・・・・・「眺望ゾーン」「守る」・・・・土塁、石塁、水門・・・・・・・・・・「城壁ゾーン」「営む」・・・・礎石建物跡、つつみ跡、鐘撞跡・・・・「建物跡ゾーン」「繋ぐ」・・・・城門(※)・・・・・・・・・・・・・・・「エントランスゾーン」※城門については段差のある懸門の可能性もあるので、発掘調査の結果を踏まえて、エントランス機能を持たせる。
これら4つの機能を基肄城跡の保存整備に当てはめると拠点整備(大、中、小拠点)、視点場整備、遊歩道整備の3つの視点から整備を行うことで、史跡の価値を解明し、発信しながら、来訪者への理解を深め、活用の輪を広げていくことに繋がると考えられる。
4つの機能と3つの整備の関係性を以下に示す。
表8. 4つの機能と3つの整備の関係表4つの機能とゾーン 3つの整備見張る 眺望ゾーン 視点場整備守る 城壁ゾーン 遊歩道整備営む 建物跡ゾーン 拠点整備(中、小拠点)繋ぐ エントランスゾーン 拠点整備(大拠点)2)敷地・施設容量からみた利用者数の検討と設定利用者数の検討は、日本観光協会(1976)「観光計画の手法」より原単位表を用いて行う。
①基山山頂基山山頂は、施設規模算定のための原単位よりピクニックと想定し検討行う。
基山山頂部 空間原単位 利用者数a b c=a/b10,000㎡ 50㎡/人 200人②南水門跡南水門跡は、施設規模算定のための原単位よりピクニックと想定し検討行う。
南水門跡 空間原単位 利用者数a b c=a/b3,000㎡ 50㎡/人 60人以上の検討により利用者数の設定は、基山山頂:200人、南門跡:60人とする。
423)空間構成・景観・意匠等に対する基本方針の検討と設定①ゾーニング計画基本計画で示したゾーニング計画を踏襲し、図 5 として本基本設計にて示しているため、参照いただきたい。
また、基本計画で記述し本設計でも図21~23に記述してきた基肄城に所在する様々な文化財を考慮するとともに、本質的価値を損なわない範囲で、基肄城の情報発信、来訪者の利便性を高めつつ理解を深め、活用の輪を広げていく基本計画で定めた4つの機能を基肄城の保存整備に当てはめていく。
そのために拠点整備を3つの階層に分け、大拠点・中拠点・小拠点とし、さらに4つ目として眺望を生かすための視点場を整備するとともに、これらを結ぶ遊歩道整備を実施していく。
②拠点整備基本方針現在、基肄城跡では、南門跡周辺、観光レクリエーション拠点となっている草スキー場周辺に便益施設(駐車場、トイレ)が整備されエントランスとしての役割を担っている。
一方で、総合案内サインの情報不足や休憩施設(ベンチ)等の不足によりガイダンス的な機能等が不足している。
また、城内では基山山頂の休憩所が拠点として整備されているがサイン類がなく来訪者に向けた情報発信が出来ていない状況にある。
これらの状況を踏まえ、エントランスの役割を持つ場を大拠点、城内の散策の中心となる場を中拠点、各地区(遺構)を小拠点と位置づけ整備を行うことで、遺構の特徴である「営む」「繋ぐ」機能を体感できる環境を整備する。
各拠点の役割や主な機能・施設を下記表に示す。
表9.各拠点の役割表③視点場整備基本方針山頂では、北側の博多湾、南側の久留米市や有明海、東側の筑紫野市や朝倉市方面、西側の背振の山並みを一望することができる。
北部九州の古代山城分布図にあるように、古代は、大宰府政庁や大野城、阿志岐、高良山など、他の軍事施設と連携を図れる好位置にため、基肄城は、大宰府を守る南の防御拠点として、主に有明海方面の有事に備えたとされている。
しかし、現在は樹木が生い茂りその眺望を阻害している箇所もあるため、遺構の特徴である「見張る」機能を体感できない状況にある。
樹木整理(現況植生状況や植生管理、植栽設計については、「植栽基本方針の検討と設定」を参照。)を行い視点場として整備を行うことで、この機能を体感するとともに、眺遺構の特徴(4つの機能)分類 役割 場所 主な機能・施設大拠点基肄城跡のメイン入口となる場基肄城全体を紹介するガイダンス的な機能を持たせる①草スキー場前広場②南門跡地区総合案内、多目的広場、トイレ、ベンチ中拠点基肄城跡の史跡めぐりや散策の拠点となる場各史跡や散策コース等を紹介する③基山休憩所④砂防ダム前広場⑤管理道路北側広場コース案内、多目的広場、ベンチ小拠点 各地区(遺構)の解説の場各礎石群、鐘撞堂つつみ跡、北帝門跡東北門跡、東南門跡地区の解説、小広場、ベンチ営む繋ぐ43望景観を堪能できる魅力的な空間として整備を行う。
各視点場からの主な景色は以下の通りである。
図29.視点場位置図図30.視点場A・Bからの景色(1)【左:視点場A、右:視点場B】●視点場E視点場D●●視点場C●視点場B●視点場A44図31.視点場C~Eからの景色【上:視点場C、中:視点場D、下:視点場E】④遊歩道整備基本方針a.基本設計の概要遊歩道整備について、基本計画の概要は以下の赤囲いの通りである。
以下の内容用を踏まえ整備方針の検討を行う。
※基本計画よりア.基本方針城内の遊歩道については、新設は行わず既設ルートを活用し整備地区を安全に快適に散策できるように整備を行う。
45イ.整備内容・遊歩道の中の危険な個所は、安全で快適に通行できるよう史跡景観に配慮した転落防止柵等の整備を行う。
・生活環境保全林整備事業で整備された「管理車道」、「管理歩道」を来訪者が利用可能な遊歩道として整備する。
・遊歩道沿いの休憩に適した平場や眺望のポイントにはベンチやテーブル等の休憩施設を整備する。
・定期的な巡回管理を行い、崩落等の危険個所が見つかれば速やかな修復整備を行う。
・遊歩道整備を行う場合は、必要に応じて遺構や遺物の有無などの文化財的な調査を行う。
b.現況遊歩道における現状と課題、課題に対する整備方針現況の遊歩道は以下に示す課題があり遺構の特徴である「繋ぐ」機能を体感できない状況にある。
基肄城跡の遊歩道は現在、管理道路と遊歩道(登山道)からなっている。
また現在の遊歩道(登山道)には、コース名が付けられているが(歴史めぐりコース)、名前と場所が一致しづらい問題がある。
加えて自然災害や動物の活動、経年劣化、樹木根茎等により安全性や快適性等の面で課題がある箇所も見受けられる。
現況遊歩道は主要な遺構をつなぐルートしての機能は概ね果たしているが、来訪者がゆっくり休憩や眺望を楽しめる場が不足している。
現況遊歩道は、礎石内が通過導線となっている箇所がある。
そのため、礎石内を迂回するような遊歩道整備が必要である。
また、礎石群内に樹木が生育しているため、礎石の保存に影響がある樹木の整理を行う必要もある。
これらの整備を行うには、史跡の内容確認調査が必要だが、別途業務で段階的に行う予定であることから実施設計の際に史跡の内容確認調査結果を踏まえた遊歩道位置等の詳細検討を行う必要がある。
しかし、山頂部の魅力の一つである草原らしさを損なわないよう遊歩道整備を検討する必要がある。
山頂地区における現状と課題、課題に対する整備方針を以下の表に取りまとめる。
表14. 山頂地区における現状と課題、課題に対する整備方針表現状と課題 課題に対する整備方針(案)草スキー場からのアクセス導線が分かりにくく、土塁上を直登しており、き損している案内・誘導サインによりアクセス導線を明確にするとともに土塁き損部は保護盛土を行い階段整備を行う山頂地区は草原となっており遊歩道が不明確で場所により表土の浸食も見られる草原らしさを損なわないよう慎重に遊歩道整備、樹木整理による散策路の明確化を行う展望所、休憩所にサインがないため情報不足し、来訪者に基肄城跡の魅力を伝えきれていない展望所サイン、休憩所壁面サインの設置を行い情報発信を行う樹林の成長により部分的に眺望が遮断されており、遺構の特徴である「見張る」機能を体感できない眺望確保のための植栽基本方針に従って樹木伐採を行い遺構の特徴である「見張る」機能を体感できるようにする山頂部に休憩用のベンチ不足している 眺望箇所等にベンチの設置を行い休憩機能を強化する危険箇所の明確化がされていない 危険箇所の転落防止柵や注意喚起サインの設置を行う建物の老朽化が進んでいる通天洞の保存と安全性の課題 別途業務で改修予定絶滅危惧種の草原植生の保全と管理が難しい状況である 管理方法、体制の構築を行い草原植生の保全を行う遺構保全に係る要素遺構の価値を補完する要素基肄城跡の活用を向上させる要素山頂地区60c.整備計画アクセス導線の視認性が悪いSc ale010 20 30 4050 100通天洞の保存と安全性の課題直登され土塁がき損樹木が茂っている導線計画を整理し通行禁止とした方が良いサインがないため情報不足業務名図面名年月日縮 尺 図面番号 葉之内A1=1: 500世界測地系による座標値佐 賀 県 基 山 町A3=1:1000特別史跡基肄城跡保存整備基本設計業務委託令和 5 年 9 月基山山頂地区現況平面図基山山頂地区現況平面図導線計画を整理し通行禁止とした方が良いBeforeCBAサインがないため情報不足遊歩道が不明確転落防止対策が必要転落防止対策が必要眺望が遮断されているため間引き、伐採が必要凡例通行に関する課題樹木に関する課題遊歩道転落防止対策の必要箇所A'B'C'樹木伐採ベンチベンチベンチ業務名図面名年月日縮 尺 図面番号 葉之内A1=1: 500世界測地系による座標値佐 賀 県 基 山 町A3=1:1000基山山頂地区計画平面図特別史跡基肄城跡保存整備基本設計業務委託基山山頂地区計画平面図令和 5 年 9 月樹木伐採Sc a le010 20 30 4050 100通行禁止とする園路整備通行禁止とする壁面案内サイン道標サイン道標サイン道標サイン現況地盤の路床整正自然土固化材舗装路床園路標準断面イメージ30解説サイン園路イメージ解説サインイメージ道標サインイメージQRコード表示イメージサイン通行禁止ベンチ転落防止柵樹木伐採凡例壁面サインイメージベンチイメージ眺望サインイメージ(国史跡吉武高木遺跡)案内サインイメージ(国史跡池辺寺跡)(国史跡池辺寺跡)(国史跡池辺寺跡)(国史跡吉武高木遺跡)(国史跡大野城跡(尾花地区))樹木伐採道標サイン道標サインロープ柵イメージロープ柵ロープ柵afterC案内サインBA案内サイン解説サイン道標サイン保護盛土を行う保護盛土上に階段整備遊歩道整備 C'B'A'図55.山頂地区整備計画図【上:現況、下:整備イメージ】61図56.計画A-A’断面図【上:現況、下:整備イメージ】図57.計画B-B’断面図【上:現況、下:整備イメージ】62図58.計画C-C’断面図【上:現況、下:整備イメージ】⑥南門跡保存整備基本方針a.基本設計における課題と整備方針(案)基肄城跡の南面の主門にあたり、住吉川の出口であるため、石塁・水門・通路(南門)の三つで構成される。
南門は現在、水路及び道路によって消失したものと推定される。
石塁には通水溝が4箇所確認されており、石塁東寄りの通水溝(水門跡)は、国内の古代山城の水門遺構としては大規模なもので、一部加工痕などが見られる自然石を両壁に平積みし、床面には横長石を敷き並べている。
また、その位置からしても基肄城の守りの中で重要な機能を有していたと思われる。
現在、水門跡、石塁を目にすることができるが、石塁上の樹木によるき損が懸念されていること、石塁北側広場の有効活用が、課題となっている。
南門跡地区について現状と課題、課題に対する整備方針(案)を以下の表に示す。
図59.南水門石塁南側 図60.南水門石塁北側63表15. 南門跡地区におけるにおける現状と課題、課題に対する整備方針表b.管理道路東側の法面保護管理道路東側の法面が災害により崩れている。
そのため、樹木整理と法面保護を行い水門跡や管理道路への崩落を予防する。
法面保護の工法検討については、詳細な土質調査を行う必要があるため、ここでは一般的な推奨工法での比較を行う。
史跡地のため植生基材吹付によりFRP製のパネルが目立たず景観性に最も優れているFRP製格子状パネル設置工法が望ましいと考えられる。
表16. 法面保護工法比較表(1)現状と課題 課題に対する整備方針(案)南門跡周辺の既設サインの内容が重複している サインの内容の精査、統一を行う水門上の樹木によるき損が懸念されるので整理が必要 水門上の樹木伐採を行う水門天井部が一部、陥没している 水門天井部の修復を行う道路東側斜面(法面)が崩壊している樹木整理と法面保護を行い水門跡や管理道への崩落を予防する道路東側斜面の階段の崩壊し利用禁止となっている迂回ルートが整備されているので、不要な階段の撤去を行う水門上の広場の早期発掘調査、活用法検討が必要今後、発掘調査を行う必要があるため、芝生広場としベンチ等を設置し多目的広場として暫定利用する遊歩道が不明確 遊歩道を整備し、見学ルートを明確にする休憩用のベンチが不足している ベンチの設置を行い、休憩機能を強化する水門跡前の舗装劣化、排水不良を起こしている 舗装改修、排水シート整備を行う遺構保全に係る要素遺構の価値を補完する要素基肄城跡の活用を向上させる要素その他南門跡地区64表17. 法面保護工法比較表(2)注1)施工規模は500㎡以上1,000㎡未満を想定。
伐採工、のり面整形工、土工、鉄筋挿入工等は含まない。
※一般的な推奨順位に関わらず土質調査を行い、現地状況に合わせた選定が必要となる65c.整備計画C53cmC173cmC85cmC63cmC173cmC15cm水門天井部の陥没樹木伐採(完了)業務名図面名年月日縮 尺 図面番号 葉之内A1=1:250世界測地系による座標値佐 賀 県 基 山 町A3=1:500令和 5 年 9 月特別史跡基肄城跡保存整備基本設計業務委託南門跡地区現況平面図南門跡地区現況平面図舗装劣化排水不良 S c a l e010 20 30 4050 100サイン内容の重複早期発掘調査、活用法検討樹木整理が必要法面の崩壊階段の崩壊凡例法面崩壊樹木に関する課題ABC DA:石垣の解説 B:基肄城全体の解説C:基肄城全体の解説、水門の解説D:基肄城全体の解説多目的広場BeforeAB遊歩道遊歩道法面の崩壊A'B'C53cmC173cmC85cmC63cmC173cmC15cm法面保護階段撤去階段撤去樹木伐採芝生広場ベンチベンチベンチベンチS c a l e010 20 30 4050 100樹木伐採(完了)水門天井部の補修サインの統合舗装改修排水シートベンチイメージ凡例樹木伐採法面保護ベンチ芝生広場イメージAABB遊歩道整備遊歩道遊歩道法面保護業務名図面名年月日縮 尺 図面番号A1=1:250世界測地系による座標値佐 賀 県 基 山 町A3=1:500特別史跡基肄城跡保存整備基本設計業務委託南門跡地区基本設計平面図南門跡地区基本設計平面図令和 6 年 3 月1/5緑化前緑化後法面保護イメージ(鉄筋挿入工用受圧板)図61.南門跡地区整備計画図【上:現況、下:整備イメージ】66図62.計画A-A’断面図【上:現況、下:整備イメージ】67図63.計画B-B’断面図【上:現況、下:整備イメージ】2.造成基本方針の検討と設定遺構保全の観点から基本的に切土を行わず、造成が必要な場合は現況地盤の勾配を基本とし検討を行う。
また、遊歩道等の整備を行う際には盛土を行った上で整備を行うなど、必要に応じて検討をするなど実施設計の際に行う。
図64.基山山頂地区造成断面イメージ400m土塁(古代)草原 樹林通路(土固化舗装)保護盛土上に階段整備地形復原ロープ柵誘導サイン注意サイン凡例現況計画盛土68図65.南門跡地区断面イメージ3.植栽基本方針の検討と設定1)現況植生状況の把握及び植栽設計①現況植生状況の把握対象地の航空写真や環境省植生図(第6~7回)を基礎資料として、現地植生の概要調査を行い、現況植生図を作成した。
図66.現況植生図180m南門石垣管理道 草地 樹林 広場 樹林 樹林排水シート南門テラスベンチ階段住宅跡地凡例現況計画盛土切土69a.スギ-ヒノキ植林(人工林)対象地の大部分を占める植生であり、主に谷にはスギ、尾根にはヒノキが植林されている。
基山では、明治41年(1908年)頃から植林が始まり、昭和40年代に全山に植林が進んだことから、林齢50~60年の人工林が多いと考えられる。
全体的に手入れが行き届いていない林分も多く、下層植生が貧弱な傾向にある。
低木層には、ヒサカキ、イヌビワ、フユイチゴ、ヤブコウジ、ヤブミョウガ、キヅタ、テイカカズラ、ミズヒキ、ジャノヒゲ、ベニシダやオオカグマなどのシダ類が優占し、コクランやホウチャクソウ、ヤマジノホトトギスなども一部見られる。
また、林道の明るい沢沿いには、ノリウツギ、オオキツネノカミソリやツリフネソウの群落も見られた。
図67.管理道から西側斜面人工林の様子 図68.管理道から東側斜面人工林の様子b.先駆性低木群落~コナラ群落(低木林)山頂地区の草原(ネザサ-ススキ群集)の周辺部にあり、野焼きが後継者不足や安全性の問題から行われなくなることで、草原から先駆性低木群落やコナラ群落へと遷移が進行した場所である。
アカメガシワやカラスザンショウ、ヌルデ、ネムノキ、エノキ、ムクノキ、コナラ、クヌギ、ミズキ、ハゼノキ、オオバイボタ、ノリウツギなどの落葉広葉樹が多く見られるが、タブノキやクスノキ、アラカシ、クロキ、ネズミモチなどの常緑広葉樹も混在している。
このような樹林地は、林縁部で生活するチョウ類や野鳥などの生物の生息環境として重要であるが、山頂部からの眺望や土塁線の視認を阻害するなどの問題点もみられる。
図69.山頂地区西側の低木林の様子 図70.山頂地区東側の低木林の様子70c.ネザサ-ススキ群集(草原)山頂地区の尾根線上から西側斜面にかけて分布する草原(ネザサ-ススキ群集)であり、2023年には「未来に残したい草原の里100選」に選定された。
長年、草原を維持するために野焼きや草刈りが継続されたことで、オキナグサやフナバラソウ、シュロソウ、スズサイコなどの絶滅危惧種をはじめとして、ウツボグサ、サイヨウシャジン、オカトラノオ、アキノタムラソウ、メガルカヤ、フジバカマ、マルバハギ、オオバギボウシ、ノダケ、ネザサ、ススキなど草原を代表する多様な種を確認することができる。
ボランティアなどによるオキナグサなどの保全活動は行われているが、野焼きが行われなくなることで植生遷移が進行し、草原の範囲は年々縮小しているように感じる。
図71.山頂地区展望所から南側の様子 図72.山頂地区展望所から北側の様子d.シイ-カシ二次林(シイ林)対象地の北帝門跡と東北門跡を結ぶ尾根線上のルートとつつみ跡付近にシイ-カシ二次林が残存する。
高木層をシイ類やタブノキ、アラカシ、シロダモ、ヤブニッケイなどが優占し、低木層にヒサカキ、ヤブラン、ヤブコウジ、フユイチゴ、ヤブミョウガ、テイカカズラ、ベニシダなどが見られる。
図73.つつみ跡付近のシイ林の様子e.路傍・空地雑草群落(草地)対象地の南門跡の北側にある砂防ダムの造成跡地や南門跡の住宅跡地付近で見られる植生である。
セイタカアワダチソウやヒメムカシヨモギ、オオアレチノギク、ヒメジョオンなどの外来種を中心にクズ71やクサギ、アカメガシワ、カラムシ、エノコログサ、オヒシバ、メヒシバ、ススキなどが繁茂している。
図74.砂防ダム造成地の様子 図75.南門跡の住宅跡地の様子f.伐採跡地群落(伐採跡地)対象地の大礎石群のスギ、ヒノキを伐採した跡地である。
ススキやヒメジョオン、チジミザサ、ヘクソカズラ、スズメノヒエ類、ツワブキ、オオアレチノギク、カキドオシ、イノコヅチ、クサイチゴ、モミジイチゴなどの中にアカメガシワなどの木本の実生や草原由来の植物が混じっている。
図76.大礎石群の伐採跡地の様子2)植栽管理及び設計の検討①植生管理現況植生の大部分は、スギ-ヒノキ植林を中心とした鬱蒼とした空間が占めているが、山頂地区の草原とその周辺部に開放的な空間が広がっている。
このような現況植生の状況を踏まえて植栽管理の基本方針、各植生の課題及び管理方針を設定した。
植栽管理基本方針植生を適正に管理し、遺構のき損を防止するとともに眺望、安全性を確保して価値を守る72表18.現況植生の課題と管理方針植生区分課題管理方針生態系保全 史跡保全a.スギ-ヒノキ植林(人工林)管理が行き届いていない林分が多く、生物多様性や土壌保全機能の低下が懸念される。
一部の樹木が土塁や石塁、礎石などを圧迫しており、史跡内外の視認性も阻害している。
土塁や石塁、礎石、遊歩道沿いの支障木を間伐し、史跡と生態系保全の両立を図る。
間伐後は広葉樹を植樹して林相転換する。
b.先駆性低木群落~コナラ群落(低木林)林縁部に生息する生物にとって貴重な環境であるが、草原を圧迫している。
一部の樹木が山頂からの眺望や土塁、通路などの視認性を阻害している。
視点場付近の支障木を間伐・剪定して眺望や土塁、通路などの視認性を確保する。
c.ネザサ-ススキ群集(草原)火入れ中止により植生遷移が進行し、草原植生の維持が困難になりつつある。
基山の歴史的風致を代表する景観であるが、費用や人材面から草原景観の維持が困難になりつつある。
景観と植生維持のため現状の草刈りを継続するとともに野焼き再開の検討を行う。
d.シイ-カシ二次林(シイ林)特になし一部の樹木が眺望や土塁、石塁の視認性を阻害している。
視点場付近の樹木を間伐・剪定して眺望や視認性を確保する。
e.路傍・空地雑草群落(草地)外来種や園芸種の植物が多く見られる。
高茎草本植物やつる性植物が繁茂することで史跡景観を阻害している。
定期的な草刈りやつる切りによって史跡の景観を維持する。
f.伐採跡地群落(伐採跡地)外来種の植物が若干みられる。
高茎草本植物やつる性植物が繁茂することで史跡景観を阻害している。
定期的な草刈りやつる切りによって史跡の景観を維持するが、樹木を適度に残して草刈りの頻度を軽減する。
②植栽設計低木林や草原など多様な野生植物が生育している場所は基本的に新たな植栽は行わずに、植生管理によって既存の植物を活かすことを念頭に置く。
一方、史跡地の大部分を占める人工林は、植物の種類が少なく多様性が低い個所が多いため、各遊歩道の植栽テーマを設定して四季の変化に富んだルートを創出する。
植栽テーマは、基肄城跡と関連が深い万葉集をテーマとし、万葉集で詠われた植物などに関連したキーワードを抽出して、現況植生や現地の環境に適合した植物を植栽する。
73今よりは 城の山道は 寂しけむ 我が通はむと 思ひしものを(巻第四)葛井連大成(ふじのむらじおおなり)ほととぎす 来鳴き響もす 卯の花の 伴にや来しと 問はましものを(巻第八)石上堅魚(いそのかみのかつを)橘の 花散る里の ほととぎす 方恋しつつ 鳴く日しぞ多き(巻第八)大伴旅人(おおとものたびと)うのはな(ノリウツギ) たちばな(タチバナ) かえるで(ヤマモミジ)つみ(ヤマボウシ) さくら(ヤマザクラ) つつじ(ヤマツツジ)あじさい(ヤマアジサイ) あしび(アセビ) ほととぎす(ホトトギス)※使用樹種については、自然公園担当者と協議を行う74図77. ルート別の植栽テーマ(案)㋑うのはなの山道(ノリウツギ) ㋺かえるでの山道(ヤマモミジ)㋩つつじの山道(ヤマツツジ) ㋥つみの山道(ヤマボウシ)㋭あしびの山道(アセビ) ㋬ほほがしわの山道(ホオノキ)㋣つばきの山道(ヤブツバキ) ㋠かつらの山道(カツラ)㋷さくらの山道(ヤマザクラ) ㋦あじさいの山道(ヤマアジサイ)㋸あずさの山道(ミズメ) ㋾ちさの山道(エゴノキ)※樹名については、当時の名称で表現している。
75■さくらの山道の植栽例■あじさいの山道の植栽例スギ・ヒノキ間伐10mヤマザクラ(H0.5)←1本×5か所/10m〈現況平面イメージ〉 〈計画平面イメージ〉スギ・ヒノキ間伐10mヤマアジサイ(H0.5)←3本×5か所/10m〈現況平面イメージ〉 〈計画平面イメージ〉76a.スギ-ヒノキ植林(人工林)管理道や遊歩道沿いの人工林は、道普請の際に間伐を行う(概ね遊歩道の中心から10m幅)。
間伐材の搬出が困難な場所は、伐採木を現地の土留めとして活用する。
間伐後は各遊歩道のテーマに沿った植物をメインとして、ヤマザクラ、ヤマボウシ、ヤマモミジ、エゴノキ、ヤマアジサイ、コシアブラ、ヤマツツジ、ノリウツギなどの苗木を植栽し、草刈りやつる切りなどの管理を行う。
管理道沿いのツリフネソウやオオキツネノカミソリなどの群落がある場所は、保全対策を検討する。
図77.伐採木を活用した土留め 図78.管理道沿いのツリフネソウの群落管理道や遊歩道から離れた場所(20~30m以上)にある過密化した人工林は、通常の間伐は困難なため巻き枯らし間伐を行う。
巻き枯らし間伐とは、樹木を切り倒さず、樹木の表皮(樹皮と形成層の部分)を環状に剥ぐことにより、樹木内の養分や成長ホルモンの循環を断ち、水分供給を減少させ、徐々に立ち枯れさせる手法である。
図79.巻き枯らし作業の様子 図80.巻き枯らし後の様東南門跡に向かう鉄塔付近は、樹木によって眺望が阻害されているが、樹木整理を行うことで視点場としての整備が可能である。
樹木整理の際には、周辺景観に配慮し、伐採樹木の選定を行う。
図81.樹木によって眺望が阻害されている 図82.樹木整理によって視点場の整備を行う77b.先駆性低木群落~コナラ群落(低木林)山頂地区の視点場付近の眺望、見学通路、土塁の視認性を阻害する樹木や草原植生の保全のため必要な個所は、支障木の伐採と剪定を行う。
伐採木は草スキー場方面に搬出するが、搬出が困難な場所は、現地の土留めとして活用する。
林縁部のノリウツギなどは極力残し、オキナグサやフナバラソウなど草原植生への影響を考慮しながら作業を行う。
図83.天智天皇欽仰之碑付近の様子 図84.草スキー場方面からの様子c.ネザサ-ススキ群集(草原)山頂地区の基肄城跡や中世山城跡などの史跡景観と植生の維持のため、現状の草刈りとオキナグサなどの保全活動を継続していくことになる。
しかし、年々草原が縮小傾向にあることから地域住民と連携し、野焼き再開を含めた草原維持・拡大を行うことも視野に入れながら慎重に検討を行うことも必要と思われる。
図85.大礎石群周辺の様子(昭和初期) 図86.野焼きの様子(2018年3月)d.シイ-カシ二次林(シイ林)つつみ跡の視点場付近の眺望や土塁保全を阻害する樹木のみ道普請の際に伐採や剪定を行う(刈り出し)。
伐採木の搬出は困難なため伐採木を現地の土留めとして活用する。
伐採後は人工林と同様に各遊歩道のテーマに沿った植栽を行う(植え足し)。
伐採・剪定の対象候補↓ ↓伐採・剪定の対象候補↓ ↓78図87.つつみ跡付近の様子 図88.土塁跡付近の様子図89.造園植栽術(山本紀久(2012)『造園植栽術』㈱彰国社より)見通しを阻害する中低木を中心に伐採↓ ↓79e.路傍・空地雑草群落(草地)南門地区周辺の史跡景観や見通しを維持するために2~3回/年の草刈りを行う。
刈り草は基本的に搬出する。
図90.砂防ダム造成地の様子 図91.南門跡の住宅跡地f.伐採跡地群落(伐採跡地)大礎石群の史跡景観や見通しを維持するために2~3回/年の草刈りを行う。
刈り草の搬出が困難なため刈り倒しとする。
草刈り頻度を軽減するために自然に定着した広葉樹を一部残して疎林の状態へと誘導する。
図92.大礎石群の伐採跡地の様子草刈り対象草刈り対象←残す樹木草刈り対象 草刈り対象見通し確保80図93.基肄城内の植生管理イメージ
814.設備基本方針の検討と設定1)サイン整備①基本設計における課題と整備方針(案)本業務では、遊歩道での案内サインについての検討を行う。
城内での来訪者の遊歩道としては「史跡めぐりコース」や「登山道」が利用されているが、パンフレット等の地図がないとルートがわかりにくい状況である。
また、史跡地が広大であるので現在地が認識しづらく、災害発生時の場所特定がしづらくなっている。
遊歩道は主要な遺構をつなぐルートしての機能は果たしているが、目的地への方向、探訪距離の把握がしづらくなっている。
既存遊歩道の調査、ボランティア団体との視察を行いサインが必要と思われる箇所の検討を行った。
その時のサイン位置検討資料は巻末資料を参照。
サイン整備について整備方針(案)を以下の表19に示す。
表19. サイン整備におけるにおける現状と課題、課題に対する整備方針表②サイン類型サイン類型については、基本計画で以下の図の様に示されており、この類型に従って整備を行う。
図94.サインシステムイメージ図(※基本画より加筆)現状と課題 課題に対する整備方針(案)総合案内、解説サイン、道標の不足やボランティア団体による手製の道標が乱立しており統一感がない総合案内、解説サイン、道標等のサイン類型を整理し、デザインの統一等を図りながら設置を行う散策距離の把握ができるサインがない目的地までの距離表示や現在地の表示など内容の検討を行う基肄城跡に生息する植物解説サインがなく絶滅危惧種など貴重な植物があることが伝わりにくい植物解説サインの設置、情報発信を行う樹名板がなく山中の樹木などが分からない 樹名板などの設置を行い、植物に親しんでもらう礎石群の名称のない箇所があり、解説や情報発信が出来ていない礎石群の名称の整理を行い、解説板の設置、情報発信を行う地形が急峻で自然環境が高い立地にあり、整備を行う上での資材搬入等が困難な場所がある軽量素材等による素材の選定を行い現場に適合した施工計画が必要遺構保全に係る要素遺構の価値を補完する要素基肄城跡の活用を向上させる要素その他サイン82②各サインの定義各サインにおける主な設置位置、内容等の基本的な考え方は以下のように整理を行う。
具体的な設置位置は、図98(87頁)を参照。
実施設計の際には、設置場所に応じて表示内容の組み合わせ等の詳細検討を行う。
表20.拠点区分とサイン主な設置場所 類型 主な表示内容大拠点 総合案内サイン 基肄城跡全体の案内中拠点 コース案内サイン コース案内(ルート、距離など)小拠点 解説・名称サイン 各遺構の解説、名称散策コースの分岐点など 誘導サイン 方向、施設名、分岐番号、距離危険箇所など 注意喚起サイン 注意喚起視点場 解説サイン 視点場の解説など③デザイン基山町では、歴史のまち案内サイン整備事業等により本町の歴史的風致に関わる建造物などへの誘導のためにサインの設置を行っている。
また現地には日本遺産のサインも設置されている。
このことからサイン類はそれらの事業とデザインの調和を図りながら検討を行う。
歴史のまち案内サイン整備事業等におけるサイン整備状況写真「令和3年度(第1回) 基山町歴史まちづくり推進協議会会議録 資料1」より図95.歴史的風致維持向上計画関係事業によるサイン意匠83日本遺産サイン図96.日本遺産関係サイン意匠④材質地形が急峻で自然環境が高い立地にあり、整備を行う上で資材搬入が困難なため、軽量で、耐久性のあるアルミ材が望ましいと考えられる。
(表21参照)⑤基礎形状サイン設置箇所については、遺構の確認調査が必要である。
そのため、調査結果を踏まえた基礎形状の選定が必要となるが、整備を行う上で資材搬入が困難なため、現段階では人力での運搬、施工可能なスクリュータイプや打込み杭タイプが望ましいと考えられる。
スクリュータイプは設置後、砂や石がスクリューに噛み合い固定されるため来訪者がサインを回すことは困難であり誘導サインの矢印の向きが変更されるなどのいたずらの懸念もない。
また打込み杭タイプも地面との摩擦により構造物を支持するため、施工後に来訪者がサインを回すことは困難である。
サイン板面の大きさによっては、スクリュータイプや杭打ち込みタイプは支持力が足りず、使用できないためコンクリート基礎など、場所によって使い分ける必要がある。
具体的には、総合案内・コース案内サインは基本的にコンクリート基礎を必要とする。
誘導・解説・名称・注意喚起サインは、基本的にスクリュータイプや杭打ち込みタイプが使用可能である。
サインを設置する際には、主要遺構から離して設置を行う等の配慮が必要である。
(表22参照)⑥デジタルコンテンツの活用サインの内容として、基山山頂部のドローン空撮による映像や基肄城跡の詳細な GIS データ等、これらをARやVRに活用する方法も検討を行う。
特に誘導、解説サインについては、多言語表示や現在地の確認等を行うために必要不可欠であるが、山84中に運搬可能なサイン板面サイズ等に限りがある為、板面表示のみで全てを網羅することは難しい。
表21.サイン材質比較表※一般的な推奨順位に関わらず山中における整備のため、現地状況に合わせた選定が必要となる85表22.基礎形状比較表※前提条件としてサイン設置の主要遺構から離れた場所に設置する事を基本とする※推一般的な奨順位に関わらず山中における整備のため、現地状況に合わせた選定が必要となる86したがって以下の機能を持ったQRサインの表示を行うことで、山中での多言語表示や現在地の確認を行う手法の検討も行う必要がある。
a.インストールの不要アプリストアからのダウンロード・インストール・利用者登録が必要なくQRコードを読み取るだけで、Webサイトを見るようにすぐ利用できる。
b.オフライン対応基本機能の利用に常時通信は必要とせず、通信環境の整備された場所でQRコードを読み取っておけば、好きなときに情報へアクセスできる。
c.GPS連動通信環境の整備された場所で読み取った基本機能と GPS 連動を行うことで、現在地をリアルタイムに確認できる「GPS連動マップ」として持ち歩くことができる。
またサインと連動も行う。
d.多言語表示多言語表示(英語、中国語(簡体字、繁体字)韓国語、日本語)は、端末の標準設定言語※に自動で切り替えを行う。
「特別史跡基肄城跡」の表記は日本遺産仕様(National Special Historic Site Siteof Kii-jo Mountain Fortress)とする。
※ 言語が非対応の場合は英語で表示。
図97.オフラインサインシステムイメージこれらのコンテンツは、通信環境に左右されるが、山頂地区や南門跡地区等の通陳環境の整備された場所で登山者のスマートフォン等に取り込めば、オフラインでの解説や位置情報等のコンテンツが山中でも使用可能となるシステムであるが、通信環境は不確定な要素である為、特に位置情報の確認については、道標に番号を表示し、全体図に示したり、道標間に道しるべとなるようなミニ道標の設置の検討も必要である。
87図98.サイン設置計画図882)管理・便益施設整備主な管理・便益施設について以下の比較表より検討を行う。
①柵基肄城跡における危険箇所には、柵を設けるが、周囲の景観との調和を図るためにはロープ柵が最もなじみが良いと考えられる。
またコンクリート基礎を必要としないと事からも遺跡保護の観点において効果的である。
表23.柵比較表※一般的な推奨順位に関わらず山中における整備のため、現地状況に合わせた選定が必要となる89②ベンチベンチについて資材搬入が難しい山中では、既存木を加工した木製ベンチの設置が望ましい。
基山山頂や南門跡など比較的、資材搬入が容易な場所については、耐久性、経済性より合成樹脂製のベンチが望ましい。
表24.ベンチ比較表※一般的な推奨順位に関わらず山中における整備のため、現地状況に合わせた選定が必要となる90③トイレ現在、基肄城跡には、草スキー場前広場と水門・南門跡前の広場にトイレが設置されている。
これらは基肄城跡の南側に位置しているため、北側にトイレがなく散策途中にトイレを使用するには、一旦、下山する必要があり不便である。
水門・南門跡から東北門跡付近までは、管理道路が整備されており、管理道路の北側終着点(東北門跡付近)はスペースがあり、トイレの設置が可能である。
そのため遊歩道整備と合わせてトイレ整備を行う。
実施設計の際に詳細な検討が必要だが、管理道路入口の幅などが狭く工事の際は4t車程度での運搬となると考えられる。
そのため、現時点では、運搬可能なサイズの製品か現地で組立が可能な製品が望ましいと考えられる。
また、山中には上下水道の整備が整っていないため、トイレは自然エネルギーを活用した循環式トイレが望ましい。
以上を踏まえると、比較表より常設型のRC型が望ましいと考えられる。
図99.トイレ設定図91表25.循環型トイレ比較表※一般的な推奨順位に関わらず山中における整備のため、現地状況に合わせた選定が必要となる。
92ア.浄化処理浄化処理は、1.し尿を細かく粉砕、2.生分解(微生物処理)と膜処理によるろ過、3.オゾン処理とUV処理水を除菌・消臭、4.活性炭フィルターで水をきれいにする。
以上のサイクルで処理を行う。
処理できなかった余剰排水はタンクへ排出し、定期的にくみ取りを行う。
図100.浄化処理の概要図図101.浄化処理の仕組み図イ.電気設備電気設備は、1.商用電源AC100V、2.再生可能エネルギー(太陽光発電)、3.蓄電池(最大3日間(72時間)※50回/日の場合)、4.発電機(定格出力:2.0kVA以上、電圧:AC100V、方式:正弦波インバータ方式(推奨))により動作を行う。
運用の安定性では、商用電源による運用が最も安定するが、現在、山中のため電源が供給されていない。
今後も電源の供給が無い場合は、再生可能エネルギー(太陽光発電)による運用が考えられる。
また災害復旧事業に伴い管理道路の復旧が行われることから復旧工事と合わせ建柱や地下埋設にる電気設備の供給整備も検討していく必要がある。
93図102.電気設備の概要図ウ.給水設備現地は、山中のため給水設備が整っていない。
近くに川があるが、雑用水として使用するには水質検査が必要である。
また、井戸の掘削を行い井水の利用も考えられるが、史跡地のため掘削を行うには、慎重に検討を行う必要がある。
以上を踏まえると貯水タンクによる給水が望ましいと考えられる。
5.維持管理基本方針の検討と設定1)基肄城跡全体の維持管理方針これからの基肄城跡全体の維持管理を町役場だけで行っていくことは困難である。
また基山町内においても基肄城跡の保存活用を支援していく団体活動の動きが見られ、これらの団体との連携や町民とともに基肄城跡の保存活用に取り組むことが望まれている。
住民や関係団体との連携、関係行政間の連携による広域的な取り組みが今後益々重要性を増してくることから、それぞれのコミュニケーション形成、支援体制等を行う必要がある町役場基肄城跡基肄城跡の保存活用支援団体活動町民・ハード整備・ソフト整備・維持管理・維持管理・維持管理・情報発信・連携・地域が取り組みやすい環境整備・自発的な取り組みを支援、促進図103.維持管理方針図942)植栽維持管理基本方針植栽維持管理については、以下に示す植生区分ごとに維持管理を行う。
a.スギ-ヒノキ植林(人工林)土塁や石塁、礎石、遊歩道沿いの支障木を間伐し、史跡と生態系保全の両立を図る。
間伐後は広葉樹を植樹して林相転換を行う。
b.先駆性低木群落~コナラ群落(低木林)視点場付近の支障木を間伐・剪定して眺望や土塁、通路などの視認性を確保する。
c.ネザサ-ススキ群集(草原)景観と植生維持のため現状の草刈りを継続するとともに地域住民と連携し、野焼き再開を含めた草原維持・拡大を行うことも視野に入れながら慎重に検討を行う。
d.シイ-カシ二次林(シイ林)視点場付近の樹木を間伐・剪定して眺望や視認性を確保する。
e.路傍・空地雑草群落(草地)定期的な草刈りやつる切りによって史跡の景観を維持する。
f.伐採跡地群落(伐採跡地)定期的な草刈りやつる切りによって史跡の景観を維持するが、樹木を適度に残して草刈りの頻度を軽減する。
3)遊歩道維持管理基本方針遊歩道において、補修、保全については、軽微な段階ですみやかに補修を行うことが遺構保全の観点からも望ましく、そのためには、日常的な点検補修を行う必要がある。
しかし、遊歩道の総延長は6.0km以上もあり、急峻な地形であることから町役場だけでは維持が困難である。
このため、ボランティアや登山客などと協力体制をとりながら維持管理体制を構築することが重要である。
そのための補修、保全技術の普及には、わかりやすい技術マニュアル・作業マニュアルや作業手順を学ぶ事ができる技術講習会等の場を定期的に設けて簡易な日常的な修繕はボランティアや登山客で行い、本格的な手入れが必要なものは町役場が行うなど役割分担や情報共有の方法も検討する必要がある。
95第6章 全体基本設計図の作成1.整備イメージパース●基山山頂地区図104.対象区域整備イメージパース図105.基山山頂地区整備イメージパース96●南門跡地区●サイン図106.南門地区整備イメージパース図107.サイン整備イメージパース97●遊歩道2.基本設計図【別紙資料参照】①基山山頂地区②南門跡地区③これらを結ぶ遊歩道図108.遊歩道整備イメージパース98第7章 事業経費及び事業スケジュールの検討これまでの基肄城跡の史跡の確認調査では、一部トレンチ調査は行っているが、遺構の全体的な解明はできていない状態である。
史跡が広大で、遺構が点在していることから、長期にわたる発掘調査期間と膨大な費用や適切な体制整備などが必要となるため、史跡の確認調査については、段階的に毎年度継続して調査を行う予定である。
以上のことから実施設計の際に史跡の確認調査の結果を踏まえた詳細検討を行う必要がある。
また、基肄城跡の整備にあたっては古代山城の特性上、資材搬入等が困難である。
そのため、施設の材質や工法の選定に注意する必要がある。
図109.保存整備工程フロー図前期計画-1について、事業スケジュールを以下に示す。
単位:円備考ゾーン 地区 項目 R5 R6 R7 R8 R9基本設計 1,691,250整備に伴う調査測量 2,100,000 500,000実施設計 5,000,000保存整備工事 26,779,500 26,779,500基本設計 1,691,250整備に伴う調査 100,000 1,500,000測量 2,100,000 800,000実施設計 11,000,000保存整備工事 36,599,500 36,599,500基本設計 1,691,250整備に伴う調査 300,000測量 8,200,000実施設計 1,000,000保存整備工事 61,895,000基本設計 1,626,250整備に伴う調査 200,000測量 2,200,000実施設計 1,000,000保存整備工事 56,739,000500,000 500,000 500,000 500,000 500,00011,400,000 30,800,000 90,674,500 63,879,000 93,838,500 合計総合計 290,592,000前期計画-1全体エントランスゾーン南門跡地区(管理道路東側法面は後期計画)眺望ゾーン基山山頂地区遊歩道①サイン①遊歩道②サイン②保存整備委員会基本設計・測量・整備に伴う調査実施設計 保存整備工事史跡の内容確認調査表26.事業スケジュール99図110.事業計画図米倉礎石群169170171172173174175168173174175176177178179177178179180181166167168169170171172173174175175176177178179180181182HPφ800HPφ800CPφ150住吉神社水汲み場AsAsAs敷鉄板Coモルタルモルタルモルタルモルタル282ヒ331林引込7CPφ150CPφ150案内板案内板案内板CPφ150CPφ150CPφ150案内板HPφ300H=175.292NO.1TB.1TB.2TB.3TB.4つつみ跡鍾撞堂大礎石群TA.1TA.2TA.3TA.4TA.5TA.6DD12-2坊住山H=404.34基肄城跡石碑いものがんぎタマタマ石天智天皇欽仰之碑展望所保護シート388389390391392393394395396397398399395396397398399400400401402403404403402401400399398397396402395396397398399401400402403394395396397398399398393394395396397398399392393394395396393394395396397398398400399401402403404397398399400401402403395396397398399399400401402403404386387388389390391392393394395396397398399400401393394395396397397通天洞休憩所Scale0 50 100 200令和5年7月地図調整X=48800X=48900X=49000X=49200X=49300X=49400X=49500X=49600X=49700X=49800X=49900X=50000X=50100Y=-44700Y=-44800Y=-44900Y=-45000Y=-45100Y=-45200Y=-45300Y=-45400Y=-45500Y=-45600X=49100X=48800X=48900X=49000X=49200X=49300X=49400X=49500X=49600X=49700X=49800X=49900X=50000X=50100X=49100Y=-44700Y=-44800Y=-44900Y=-45000Y=-45100Y=-45200Y=-45300Y=-45400Y=-45500Y=-45600+50102-44680+50102-45680+48702-44680+48702-45680S=1:2,500丸尾礎石群大礎石群展望所休憩所タマタマ石天智天皇欽仰之碑通天洞水門跡住吉神社南門跡米倉礎石群鍾撞堂つつみ跡土塁跡東北門跡北帝門跡東南門跡基肄城跡石碑いものがんぎC国境石丸尾礎石群表示 名称南門跡地区基山山頂地区遊歩道・サイン①遊歩道・サイン②実施設計年度 保存整備工事年度R6 R7・8R6 R8・9R6 R7R6 R9凡例史跡指定区域線遊歩道・サイン③、便益施設 R10以降 R10以降100第8章 委員会等への対応1.策定体制計画の策定にあたっては、「基肄城跡保存整備委員会」を設置し、計画策定のための調整機関として基肄城跡に関わる関係自治体協議のための「基肄城跡連絡調整会議」を設ける。
委員会に先立ち、基肄城跡連絡調整会議で計画内容等についての調整・確認を行うと共に、文化庁記念物課の指導・助言を踏まえて「基肄城跡保存整備委員会」での審議をもとに計画策定を行う。
図111.委員会の位置付けと関係○基肄城跡保存整備委員会委員名簿氏名 専門 役職等委員長 杉本 正美 緑地計画学 九州芸術工科大学名誉教授副委員長 坂上 康俊 歴史学 九州大学大学院人文科学研究院教授委員 末次 大輔 土木工学 宮崎大学教授委員 重藤 輝行 考古学 佐賀大学芸術地域デザイン学部教授委員 久保山 正和 地元有識者 基山町文化財保護審議会会長委員 園木 春義 地元有識者 基山の歴史と文化を語り継ぐ会会長○基肄城跡連絡調整会議佐賀県文化財保護・活用室 福岡県文化財保護課 九州歴史資料館 筑紫野市文化財課○指導機関文化庁文化資源活用課○事務局基山町教育委員会教育学習課2.委員会審議経過全2回の基肄城跡保存整備委員会を開催し、指導・助言を頂きながら計画の策定を行った。
また、委員会の前に基肄城跡連絡調整会議を行った。
会議資料、議事録については巻末資料参照。
基肄城跡保存整備委員会基肄城跡連絡調整会議 文化庁文化資源基山町教育委員会指導 助言 調整 確認審議 助言101■委員会等日程 議題第1回 基肄城跡連絡調整会議令和5年10月10日(火)・基肄城跡の現状と課題の整理等・基肄城跡災害復旧事業第11回 基肄城跡保存整備委員会令和5年10月24日(月)・基肄城跡の現状と課題の整理等・基肄城跡災害復旧事業第2回 基肄城跡連絡調整会議令和6年1月11日(木)・基肄城跡保存整備の方針と計画・基肄城跡災害復旧事業第12回 基肄城跡保存整備委員会令和6年1月18日(木)・現地視察・基肄城跡保存整備の方針と計画【第11回委員会】 【第12回委員会】第9章 今後の課題特別史跡基肄城跡の保存整備は、前期計画を概ね10年を想定しており、それ以降を後期計画、将来計画と位置づけている。
本設計は前期計画-1 を対象としており、今後の整備計画実施に向けては、長期にわたる発掘調査・研究、関連する事業との調整、関連機関との協議、市民との連携強化、自然災害への備えなどの対応が多岐にわたることが想定される。
このような状況を踏まえて、基肄城跡の特徴である「見張る」「守る」「営む」「繋ぐ」機能を体感できる整備計画の具体化及び事業推進を確実なものとするために必要な課題を以下のように整理した。
1.継続的な発掘調査・研究に向けた課題基肄城跡は、基山山頂から谷を挟んで東峰までの広大な範囲を約 3.9km の城壁で囲まれた大規模な古代の山城跡であり、基山町教育委員会などによって発掘調査が行われてきた。
しかし、調査が完了しているのはごく一部であることから、今後保存整備を実施していく上で必要な礎石跡や門跡、土塁・石塁など重要な遺構の情報が不足しているのが現状である。
このため、大野城跡など関連する古代山城の先行事例を踏まえつつ、基肄城跡の全容解明に向けて、これまで進められてこなかった現状把握を前提に計画を立案し、基肄城跡保存整備委員会や文化庁などの102指導・助言を得ながら、発掘調査に留まらず関係する諸分野の調査・研究を継続することが重要である。
2.保存整備に関する課題基肄城跡の北側は、筑紫野市と境界を接しており、北御門跡や東北門跡、土塁などの重要な遺構や遊歩道の一部が筑紫野市側にも連続して存在している。
今後の視点場の確保に伴う樹木整理や遊歩道、門跡・土塁の保存整備においては、筑紫野市との連携が重要となることから、境界を明らかにしつつ、基肄城跡連絡調整会議などで情報を共有しながら、長期的な展望のもとで計画的に進めていく必要がある。
また、広大な山城の全体像を一度に理解させることは困難なため、今後の保存整備にあたっては、わかりやすい動線確保や視点場からの眺望や土塁の視認性が重要となるが、物理的に困難な場所もあるため、AR(Augmented Reality)・VR(Virtual Reality)などの先端技術やDEM(Digital Elevation Model)データと位置情報がわかるGIS(Geographic Information System)機能を活用した解説展示を積極的に取り入れていくことが重要となる。
3.植生管理に関する課題史跡地内の植生は、歴史的風致の維持向上に係る重要な要素であり、適切な維持管理が史跡全体の保全にも大きく影響する存在である。
基肄城跡山頂部の草原は、希少な草本植物が生育する環境であるが、長年継続してきた火入れの中止などの影響による希少植物の減少や草原の縮小など危機的な状況にある。
このような状況を回避するためには、植生調査に基づく草原の管理計画を早急に検討する必要がある。
春・夏・秋に植生調査を行い、出現種のリストアップと希少種の分布を把握した上で、確認した希少種の生活史(フェノロジー)に基づく発芽~開花~結実のサイクルにあわせた草刈りを実行する必要がある。
また、阿蘇や平尾台、秋吉台などの事例を参考にして基山の環境や人的資源に適合した管理体制も併せて検討することが重要となる。
史跡地内の大部分を占める人工林については、遊歩道整備と並行して間伐することになるが、保安林として県に許可申請をした上で計画的に作業を進める必要がある。
人工林については、伐採後の搬出や土留めなどの現地利用や残置の方法も併せて検討が必要となる。
4.管理運営や公開活用に関する課題基肄城跡は高低差のある地形で自然災害の影響も受けやすく、遊歩道や法面、水路、木道などの損傷に伴い遺構面が棄損する可能性が高い。
しかし、現地は車両が入れない急斜面地が多いことや特別史跡地内であることから大規模な土木工事は実施できない。
このため分解して運べるものや軽量なもの、現地で調達できるものなど素材や工法は限定されるが、施設の状態を維持するためには定期的な点検と補修が必要となる。
史跡の施設や植生を町役場だけで維持していくのは難しいため、市民やボランティア団体参加による管理運営や公開活用の体制づくりを検討する必要がある。
基山に関連して 「基肄山歩会」「基山の歴史と文化を語り継ぐ会」 「基肄かたろう会」「基山オキナグサ保存会」など多くの活動団体があり、定期的な意見交換会や講習会などを行いながら、持続可能な管理体制を模索する必要がある。
また史跡周辺の草スキー場やキャンプ場などの観光施設や九州自然歩道との管理運営や公開活用に関する連携も併せて検討していく必要がある。
103表27.今後の課題要約表課題項目 今後の課題1調査・研究 基肄城跡は大規模な古代の山城跡で、その全体像の解明はまだ初期段階にある。
現在の調査は一部分に過ぎず、重要な遺構の情報が不足している。
そのため、基肄城跡の調査・研究は、まずは現状把握を前提とし、先行調査ならびに研究事例を参考にしつつ、調査研究のための計画を立案し、専門家ならびに文化庁・佐賀県など関係機関の指導と助言を得て進めることが重要である。
2保存整備 基肄城跡の北側は筑紫野市と接しており、重要な遺構や遊歩道が筑紫野市側にも存在する。
保存整備を進めるためには、筑紫野市との連携と情報共有が重要である。
また、広大な山城の全体像を理解するのは困難なため、視認性を確保するための動線や視点場の整備が重要となる。
3植生管理 基肄城跡の植生は、歴史的風致の維持と史跡全体の保全に重要な役割を果たしている。
特に山頂部の草原は希少な草本植物の生育環境であり、その保全が求められている。
そのためには、季節ごとの植生調査とそれに基づく管理計画の策定が必要である。
また、史跡地内の大部分を占める人工林の適切な管理も重要で、遊歩道整備と並行して間伐を行い、伐採後の処理方法も検討する必要がある。
これらの活動は、地域の環境や人的資源に適合した形で進める必要がある。
4管理運営・公開活用基肄城跡は自然災害の影響を受けやすい地形にあり、施設の維持には定期的な点検と補修が必要である。
しかし、大規模な工事は困難で、軽量かつ現地で調達可能な素材や工法が求められる。
また町役場だけでなく市民やボランティア団体の参加による管理体制の構築が重要となる。
さらに、史跡周辺の観光施設や九州自然歩道との管理運営や公開活用に関する連携も併せて検討していく必要がある。
電子機器による史跡解説が当たり前となりつつある現在、広大な山城の全体像を理解するのは困難な面を解消するために、基肄城内の電波環境の改善を前提としつつ、AR・VRやGISを活用した解説展示が必要となる。
第10章 基本設計に伴う測量業務(別冊参照)巻末資料(別紙参照)