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低入札価格調査とは

5分で読める編集部

入札で異常に安い金額が提示されたとき、発注機関は「この金額で本当にちゃんとやれるの?」と調査を行います。これが低入札価格調査です。

最低制限価格のように一律で失格にするのではなく、個別に履行可能性を見極めるところがこの制度のポイントです。会計法第29条の6に基づく国の制度で、効率的な経営で本当にコストを抑えられている事業者まで排除してしまわないよう、配慮された設計になっています。

調査基準価格とは

「この金額を下回ったら調査しますよ」というラインが調査基準価格です。予定価格の70〜90%程度に設定されるのが一般的です。

工事の場合、中央公契連モデルでは次のような式で算出されます。

(直接工事費×0.97 + 共通仮設費×0.90 + 現場管理費×0.90 + 一般管理費×0.68) ÷ 1.10

ただし、発注機関によって計算式は異なるので、これはあくまで一例です。

調査では何を聞かれるのか

調査基準価格を下回った入札者に対して、発注機関はさまざまな角度から履行可能性を確認します。

入札価格の内訳(材料費、労務費、経費など)の根拠は何か。他に抱えている案件との兼ね合いは大丈夫か。下請企業にはいくらで発注する予定か。過去に同種の案件でトラブルはなかったか。財務状況に問題はないか。

要するに「安い理由」と「本当にやれる根拠」を徹底的に問われるわけです。

調査の結果

調査の結果、「適切に履行できる」と判断されれば落札できます。「難しい」と判断されれば失格です。

つまり、安い金額でも合理的な理由があれば勝てるチャンスがある。ここが最低制限価格制度(安すぎたら即失格)との決定的な違いです。

数値的失格基準

とはいえ、あまりにも極端な安値入札まで一つ一つ調査していたら、事務負担が大きすぎます。そこで近年は「調査基準価格のさらに下にもう1つラインを引いて、それを下回ったら調査すらせず自動失格」という数値的失格基準を設ける発注機関も増えています。

調査対象になると大変

低入札価格調査の対象になると、詳細な見積内訳書の提出や発注機関からのヒアリングを受けることになります。通常の入札よりも相当な手間と時間がかかります。

積算根拠をきちんと用意できる自信がなければ、調査基準価格を下回らない範囲で入札するほうが現実的です。逆に、独自のノウハウや効率化でコストを本当に抑えられている企業にとっては、調査を通過して落札できるチャンスでもあります。

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