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最低価格落札方式とは

5分で読める編集部

入札の中で最もシンプルなルール。予定価格以下で一番安い金額を出した人が勝ち。それが最低価格落札方式です(会計法第29条の6第1項)。

たとえば予定価格が1,000万円の案件で、A社が1,200万円(予定価格超過で無効)、B社が980万円、C社が850万円、D社が900万円なら、C社が落札します。同額の場合はくじ引きです。

どんな案件に向いているか

この方式は「何を買うか」が明確で、品質に大きな差がつかない案件に向いています。

事務用品や消耗品の購入、規格が決まっている製品の調達、仕様が明確な定型的な業務委託。こうした案件では、わざわざ技術提案を求めるまでもなく、価格だけで判断して問題ありません。

逆に、ITシステムの開発や建築設計のように、成果の質が受注者の力量に左右される案件では、総合評価落札方式やプロポーザル方式のほうが適切です。

長所と短所

長所は明快さです。価格という客観的な基準で機械的に判断するので、評価に主観が入りにくい。手続きも簡素で、技術提案書の審査といった手間がかかりません。何より競争原理が働くので、調達コストが下がります。

短所はダンピングのリスクです。価格競争が激しくなると、採算を度外視した安値入札が横行しかねません。安く受注したしわ寄せは、工事の手抜き、下請企業への圧迫、労働者の待遇悪化という形で現れます。

この短所を補うために、最低制限価格制度や低入札価格調査制度が設けられているわけです。

総合評価落札方式への移行

近年は品質確保の流れから、特に公共工事の分野で総合評価落札方式への移行が進んでいます。「安かろう悪かろう」では困る案件が増えてきたということでしょう。

とはいえ、仕様が明確で品質のばらつきが少ない物品調達では、最低価格落札方式は今でも十分に機能しています。全ての案件に総合評価を適用するのは事務的にも非効率なので、案件の性質に応じた使い分けが現実的です。

入札で心がけたいこと

「とにかく安く出せば勝てる」と考えて無理な金額で入札するのは危険です。最低制限価格を割れば失格、低入札価格調査の対象になれば手間が増える。そして万が一落札しても赤字では本末転倒です。

自社のコスト構造を正確に把握して、適正な利益を確保できるラインを見極めたうえで入札に臨むのが、結局は長く生き残る戦略です。

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